東北大学・2027年度対策
東北大理系数学
分野別完成演習
標準問題は終えた。過去問はまだ早い。

東北大の過去問を初めて開いたとき、多くの受験生が同じ感想をもつ。「解法は分かるのに、答案が最後まで書けない」。教科書傍用問題集や標準的な網羅系問題集を一通り終えた段階では、たいていひとつの小問で使う道具は1つか2つである。ところが東北大の1小問には、立式・場合分け・評価・結論がまとめて入っている。道具は知っているのに手が止まるのは、能力の問題ではなく、そういう分量の問題を解いた経験がないというだけのことである。
- 頻出分野
- 7分野
- 収録
- 28題
- 小問
- 111問
- 目標時間の合計
- 700分
¥2,695・126ページ・2026年9月21日発売
東北大数学の頻出7分野と、本書の章立て
2019〜2026年度の東北大学の出題を分析して、次の7分野を選んでいます。 章は数学I・A から数学III へ進む順に並び、第1章〜第5章は数学III を学ぶ前でも解けます。
| 章 | 分野・範囲 | 題 | 標・や・本 | 目標 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 場合の数と確率数学A | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 2 | 整数と論証数学A・II | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 3 | 数列と漸化式数学B | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 4 | 図形と方程式・複素数平面数学II・C | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 5 | 空間ベクトルと空間図形数学C | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 6 | 極限と微分法数学III | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 7 | 積分法とその応用数学III | 4 | 1・2・1 | 100分 |
| 計 | 28 | 7・14・7 | 700分 |
「標・や・本」は標準・やや難・本番接続の題数。
目標時間の合計700分は、1日90分ならおよそ8日でひととおり終わる分量です。 時間を計って解く本ではないので、目標時間を超えてもかまいません。
分野ごとの出題傾向と収録問題
各章の扉に置いた「その分野で東北大が何を要求するか」と、収録した問題の題材・レベル・目標時間です(問題文は載せていません)。
第1章・数学A
場合の数と確率
数え上げの正確さと、状態を追う漸化式
東北大の確率は、 年度から 年度までの 年で毎年 題出ている。 題も欠けていない。しかも 題中の第 問か第 問に置かれることが多く、 ここを取れるかどうかが 分の出だしを決める。
- 状態を追う漸化式が中心である(、、 年度)。「いま何が起きているか」を有限個の状態に分け、 回の操作で状態がどう移るかを書く
- 停止する試行が好まれる( 年度の「箱が空になったら終了」)。止まる条件を式にするところが山場である
- 正確な数え上げそのものを問う年もある。 年度について大学は「場合の数だけでなく、不定方程式の整数解を求める力でも差がついた」と講評している
- 条件付き確率が最後に置かれることがある( 年度)。分母に何を置くかを書かないと答が合っていても点にならない
本章の 題は数学 A(と数学 B の漸化式)だけで解ける。数学 III は使わない。
- 1-1標準目の和・目の積・目の最大値20分
- 1-2やや難 つの箱を移る球と条件付き確率25分
- 1-3やや難何種類のカードが出たか25分
- 1-4本番接続数字列に現れない並び30分
第2章・数学A・II
整数と論証
「示せ」と「すべて求めよ」に答える
東北大の整数問題は、 年で 回出ている(、、、、、 年度。 年度は 題)。そしてそのほとんどが「示せ」または「すべて求めよ」である。値を つ答えて終わる問題ではない。
- 因数分解と余りによる分類が最初の一手。 年度について大学は、 結論の否定を取り違えた答案が目立ったと講評している。ド・モルガンの法則を含め、論証の型そのものが採点対象である
- 指数・対数との融合が名物である(、、 年度に 回)。「 と 」「 を含む不等式の整数解」がくり返し出る
- 整式の割り算も整数と同じ枠で出る(、 年度)。「余りが 」を「解を代入すると 」に翻訳できるかどうか
- 年度の講評には、 「無数に存在する」を数学的帰納法で書いたが仮定を使っていない答案が複数あった、ともある。示すべきことと使った道具が噛み合っているかを見られている
本章の 題は数学 A と数学 II の範囲だけで解ける。
- 2-1標準互いに素であることと、20分
- 2-2やや難約数の個数と 25分
- 2-3やや難 で割った余り25分
- 2-4本番接続 の整数部分の和30分
第3章・数学B
数列と漸化式
型どおりに解く力と、評価する力
東北大では数列が単独の大問になる年(、、 年度)と、確率・図形・微積分の中に入る年がある。後者を数えると、 年で数列を使わずに済んだ年は一度もない。
- 型から外れた漸化式が好まれる。 年度は 、 年度は のように、 係数に が入るか、非線形であるかのどちらかである
- 連立漸化式は、何かで置きかえて 本にする( 年度は対数をとった)
- 和の評価が最終設問に置かれる。 年度は を上下から 次式ではさんで和の極限を出させた
- 数列と整数の融合も出る。漸化式で定めた数列が整数値をとることや、その余りを問う形である
本章は数学 B の範囲で解ける 題である。極限は使わない(第 章で扱う)。
- 3-1標準 通りの漸化式と つの和20分
- 3-2やや難 の整数部分25分
- 3-3やや難係数に が入る漸化式25分
- 3-4本番接続階乗を単位にして数を表す30分
第4章・数学II・C
図形と方程式・複素数平面
座標に直す、複素数に直す
東北大の平面図形は、 年で毎年 題以上ある。放物線・円・正多角形が交替して現れ、複素数平面はそのうち 回(、、 年度)である。共通しているのは、式を出して終わりではなく、そのあとに図示・面積・最大最小が続くことである。
- 接線と接点が入口になる年が多い(、、 年度)。 年度の講評は、判別式が正であることを論証していない答案が散見されたと述べている。「図より明らか」に見えることを式で書けるかどうかが分かれ目である
- 通過領域は東北大の看板である(、、 年度)。パラメータを含む式を、パラメータについての方程式と読みかえる
- 複素数平面では、 の点を扱う問題が中心である。 をどこで使うかがすべてを決める
- 最大最小では、変数が つあって条件式で つに減らす一手間が必ず入る
本章は数学 II と数学 C の範囲だけで解ける 題である。
- 4-1標準円の接線と接点を結ぶ弦20分
- 4-2やや難動く直線が通過する領域25分
- 4-3やや難 の描く図形25分
- 4-4本番接続外心を原点にとる30分
第5章・数学C
空間ベクトルと空間図形
座標にするか、ベクトルのままか
空間図形は、 年度以降 年連続で出題されている。しかも第 問か第 問、つまり冊子のいちばん後ろに置かれることが多い。 年度の第 問について大学は「今回の試験問題全体の中で一番正答率が低く、完答できた答案は極めて稀であった」と述べている。
- 求められているのは計算力ではなく論証である。 年度の講評には、「点 が平面 上にあるとすると」と結論を仮定して書き出した答案 がとても目立った、とある。示すべきことと仮定してよいことの区別が採点対象になっている
- 垂線の足が毎年のように出る(、、 年度)。「平面に垂直」を「平面上の つのベクトルの両方に垂直」に翻訳する
- 球面が好まれる(、、 年度)。中心と半径に直す、平面との交わりは円になる、という 点が土台である
- 定理を使うときは成立条件まで確かめる。 年度の講評は、方べきの定理の逆を長さの等式だけで使った答案を明確に減点対象としている
本章は数学 C(ベクトル)と数学 II(空間座標)の範囲で解ける 題である。
- 5-1標準四面体の体積を 通りに測る20分
- 5-2やや難直線上を動く点と三角形25分
- 5-3やや難球面を平面で切る、球面に接線を引く25分
- 5-4本番接続向かい合う辺の長さが等しい四面体30分
第6章・数学III
極限と微分法
はさみうちと、増減で語る
東北大の微分法は、 年で 題ある。単独で 題という年もあれば、極限・整数・図形の中に入る年もある。そして東北大の微分法は、計算より「言い方」を見ている。
- 最大・最小の根拠を書かせる。 年度の講評は、「正しい答えを得てはいるものの、最小値であることの論拠が不十分である答案が目立った」と述べている。増減表を書いたかどうかが、そのまま点になる
- 微分の定義そのものを問う年がある( 年度)。「 で微分可能」の定義を正確に書けるか
- はさみうちが中心である( 年度)。 に近づく量と、そうでない量を分けて書く
- 解の個数を数える問題が定番である(、 年度)。中間値の定理と単調性を組み合わせて「ちょうど 個」を言う
- 微分法と整数を組み合わせる年もある( 年度の )
本章から数学 III を使う。第 章から第 章までは数学 III なしで解ける。
- 6-1標準極限の つの型20分
- 6-2やや難 と の競走25分
- 6-3やや難対数を不等式ではさむ25分
- 6-4本番接続 の正の解30分
第7章・数学III
積分法とその応用
立式で決まり、計算で落とす
東北大の第 問は、 年のうち 年が積分法である。つまり 分の最後に置かれるのは、ほぼ積分だと思ってよい。 年度の第 問(回転体の体積)について大学は、「完答できている答案は少なかった。体積 を求めるには計算力が要求されるが、 その前段階である図形 の形や の積分表示をまちがっている答案も目立った」と述べている。落ちるのは計算だけではない。
- 定積分の漸化式が定番である(、 年度)。部分積分か、被積分関数の分解で と を結ぶ
- 評価から極限へが東北大の型である( 年度の の剰余、 年度の和の極限)。 を作り、はさみうちで閉じる
- 通過領域の面積が好まれる(、 年度)。線分や図形が動いた跡を、まず領域の条件式に直す
- 体積は回転体と断面積分の両方が出る(、、 年度)。軸のとり方、回転させる前の図形、積分区間を答案に書く
本章の 題は、計算の型を つずつ確かめてから、立式そのものが山場の問題へ進む。
- 7-1標準積分の つの型と、面積・体積20分
- 7-2やや難 の積分25分
- 7-3やや難斜めに切られた円柱25分
- 7-4本番接続長さ の線分が通過する領域30分
本書の使い方
- 3段階で上げる
- 標準7題・やや難14題・本番接続7題。「本番接続」は東北大の実際の大問に近づけた問題で、ここまで解ければ過去問演習に入ってかまいません。
- 手が止まったら
- 問題の下のヒント、解答冒頭の着眼の順に読んで問題に戻ります。解いたあとは、定石でその問題で使った手を整理します。
- 数学III の前から
- 第1章〜第5章(20題)は数学III を使わずに解けます。
- 付録
- 付録A 東北大理系数学の答案定石
- 付録B 28題の設計
- 付録C 過去問演習への移行プラン
本書を終えたら:本番形式の予想問題集へ
次に置くのは、同じ著者による本番と同じ形式の予想問題集「合格答案をつくる」シリーズです。 加点・減点つきの採点表で、自分の答案のどこが減点されるかを照合できます。本書の問題とは題材が重複しないように作られています。
東北大理系数学 分野別完成演習について、よくある質問
- 東北大の数学で頻出の分野は何ですか?
- 本書が2019〜2026年度の出題を分析して選んだ7分野は、場合の数と確率、整数と論証、数列と漸化式、図形と方程式・複素数平面、空間ベクトルと空間図形、極限と微分法、積分法とその応用です。各分野で東北大が何を要求するかは、このページの「分野ごとの出題傾向」で章ごとにまとめています。
- 東北大理系数学の問題集は何題で、どれくらいで終わりますか?
- 全28題(小問は計111問)で、目標時間の合計は700分です。1日90分ならおよそ8日でひととおり終わる分量です。
- 数学IIIを学習中でも使えますか?
- 第1章〜第5章の20題は、数学IIIを使わずに解けるように作られています。数学IIIの学習中はこの範囲から取り組めます。
- いつ東北大の過去問に進めばよいですか?
- 各章の「本番接続」の問題が自力で完答できるようになったら、過去問演習に進んでかまいません。過去問演習へ移る順序は本書の付録にまとめています。本番形式の訓練は、そのあと過去問と『合格答案をつくる』で行います。
- 過去問がそのまま載っていますか?
- 収録問題はすべて本書のための書き下ろしです。東北大学の過去問は出題傾向の分析にのみ用い、問題文の転載や改題はしていません。
過去問の前にシリーズ
東北大理系数学 分野別完成演習 2027年度対策

非公式の独自教材です。東北大学とは関係ありません。価格・在庫は Amazon の表示が優先されます。






