京都大学・2027年度対策
京大理系数学
分野別完成演習
標準問題は終えた。過去問はまだ早い。

京大の過去問を初めて開いたとき、多くの受験生が同じところで固まる。問題文が短すぎて、何をすればよいのか分からない。2026年度の6題は、すべてが小問なしの一行問題であった。道具は知っているのに手が止まるのは、能力の問題ではない。誘導のない問題を、自分で小問に切り分けた経験がないというだけのことである。
- 頻出分野
- 8分野
- 収録
- 29題
- 小問
- 116問
- 目標時間の合計
- 865分
¥2,695・138ページ・2026年9月6日発売
京大数学の頻出8分野と、本書の章立て
2019〜2026年度の京都大学の出題を分析して、次の8分野を選んでいます。 章は数学I・A から数学III へ進む順に並び、第1章〜第5章は数学III を学ぶ前でも解けます。
| 章 | 分野・範囲 | 題 | 標・や・本 | 目標 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 整数の性質数学A | 4 | 1・2・1 | 120分 |
| 2 | 場合の数と確率数学A | 4 | 1・2・1 | 120分 |
| 3 | 平面図形と図形と方程式数学I・II | 3 | 1・1・1 | 90分 |
| 4 | ベクトルと空間図形数学C | 4 | 1・2・1 | 120分 |
| 5 | 複素数平面と平面上の曲線数学C | 3 | 1・1・1 | 90分 |
| 6 | 数列と極限数学B・III | 3 | 1・1・1 | 90分 |
| 7 | 微分法数学III | 4 | 1・2・1 | 120分 |
| 8 | 積分法数学III | 4 | 2・1・1 | 115分 |
| 計 | 29 | 9・12・8 | 865分 |
「標・や・本」は標準・やや難・本番接続の題数。
目標時間の合計865分は、1日90分ならおよそ10日でひととおり終わる分量です。 時間を計って解く本ではないので、目標時間を超えてもかまいません。
分野ごとの出題傾向と収録問題
各章の扉に置いた「その分野で京大が何を要求するか」と、収録した問題の題材・レベル・目標時間です(問題文は載せていません)。
第1章・数学A
整数の性質
「すべて求めよ」「存在しないことを示せ」に答える
京大理系数学は、 年度から 年度までの 年で整数を 題も落としていない。しかも設問の言い方が決まっている。
- 「をすべて求めよ」( 年度大問2、 年度大問2)——必要条件で候補を絞ったあと、十分性の確認を書かないと大幅減点になる
- 「を示せ」( 年度大問6問1、 年度大問3)——素数・倍数・平方数という言いかえの効く言葉が主語になる
- 何を法にとるかが勝負である。 年度は 、 年度は の指数、 年度は連続する 数、 年度は の指数を使う
京大の整数には誘導がほとんど付かない。本章は 題とも、最後の小問だけを読めば京大の一行問題になるように作ってある。数学A の範囲だけで解けるので、数学III を学んでいなくても取り組める。
- 1-1標準 の整数部分の和25分
- 1-2やや難つねに素数を与える多項式はあるか30分
- 1-3やや難最大公約数と最小公倍数30分
- 1-4本番接続 は平方数か35分
第2章・数学A
場合の数と確率
数え上げの設計と、期待値・条件つき確率
京大理系数学は、 年度から 年度までの 年間、 確率または場合の数を毎年ちょうど 題出している。落とせない 題である。
- 数え方の設計がすべてである。 年度大問5( の数字の入れ方)は公式では一歩も進まず、何で場合分けするかを自分で決めるほかない
- 期待値が増えている( 年度大問6)。「ちょうど 」より「 以上」で数えるほうが速い場面が多い
- 整数との融合が定番である( 年度大問3 の「積が で割り切れる」、 年度大問6 の「 が奇数」)。確率の顔をした整数問題を疑う
本章は数学A の範囲だけで解ける 題である。 - だけは漸化式を立てるが、用いるのは等比数列の一般項のみで数学III は不要である。
- 2-1標準空になる箱の個数25分
- 2-2やや難同じ色が隣り合う箇所30分
- 2-3やや難目の和を で割った余り30分
- 2-4本番接続出た目の公約数35分
第3章・数学I・II
平面図形と図形と方程式
座標を入れるか、入れないかの判断
京大は座標を入れにくい平面図形を好んで出す。 年度大問3(内分点が描く曲線と面積)、 年度大問5(外心と垂心の軌跡)、 年度大問4(正方形を含む最小の正三角形)がそれである。
- 図形の自由度をどう つの変数に落とすかで勝負が決まる。 年度大問4 はここだけで 分かかる
- 座標を入れるかどうかは、自由度を数えてから決める。自由度が なら初等幾何のほうが速く、 以上なら座標のほうが安全なことが多い
- 「図示せよ」が出たら、境界を含むか否かと端点の座標を必ず書き込む。 年度大問2、 年度大問5、 年度大問1 はいずれも図示問題である
本章の 題は数学I・II の範囲だけで解ける。 - は 次方程式の解と係数の関係を使う、京大好みの「代数で図形を押さえる」問題である。
- 3-1標準折り返して最短にする25分
- 3-2やや難放物線と円は 点で交わる30分
- 3-3本番接続面積を 等分する線分35分
第4章・数学C
ベクトルと空間図形
座標を入れる、内積で押さえる
京大は空間図形をほぼ毎年出す。〜 年度の 題のうち 題(約 )が空間である。
- 内積だけで押し切る型( 年度大問3、 年度大問4、 年度大問4)。座標を入れずにベクトルの関係式のまま扱う
- 座標を入れる型( 年度大問1問1、 年度大問5、 年度大問2)。 どこを原点にどの向きに取るかで計算量が 倍変わる
- 「必要十分条件を求めよ」( 年度大問3)や 「ただ つ存在することを示せ」( 年度大問4)といった、論証そのものを問う出題が目立つ
本章は数学C「ベクトル」と空間図形の範囲で解ける 題である。 - は、直交する 辺をもつ四面体で 三平方の定理が「辺の長さ」から「面の面積」へ持ち上がることを見る、京大好みの題材である。
- 4-1標準球面上の点までの距離25分
- 4-2やや難正四面体の表面を通る最短経路30分
- 4-3やや難四面体の外接球と内接球30分
- 4-4本番接続 辺上の点が同一平面上にある条件35分
第5章・数学C
複素数平面と平面上の曲線
写した先の図形を言い当てる
数学C は「ベクトル」と「平面上の曲線と複素数平面」の両方が出題範囲である(令和9年度入学者選抜要項)。京大の複素数平面は 〜 年度に 回現れた。
- 像の図形を求めて図示せよ( 年度大問2)—— の動く範囲を与えて の動く範囲を問う。 変数を極形式で つずつ動かすのが基本
- 最大最小( 年度大問1問1、 の最大最小)
- 次曲線は近年の京大では単独出題がないが、出題範囲には入っている。 接線の公式と焦点の性質は、出れば 題まるごとになる
本章の 題は数学C の範囲だけで解ける(数学III は不要である)。 - は 次曲線を正面から扱う、本書で唯一の題である。
- 5-1標準円を写すと楕円になる25分
- 5-2やや難 で写した先30分
- 5-3本番接続 次曲線の接線35分
第6章・数学B・III
数列と極限
収束を「示す」ための道具
京大の極限は、値を求めさせるだけでは終わらない。 収束することを示させるか、誤差を評価させるかのどちらかが必ず入る。
- 年度大問2 は が整数であることを示させたうえで を求めさせる。 整数と極限の融合である
- 年度大問6 は を含む漸化式で、法 の周期を見抜けるかを問う
- 年度大問6 は の桁数の分布。 はさみうち以外に道具がない
本章は数列の基本(漸化式・帰納法)から極限の評価までを 題で通す。 「 を求めよ」ではなく「収束することを示せ」と言われたときに何を書くか——そこが本章の主題である。
- 6-1標準 に近づく数列25分
- 6-2やや難 乗根の極限30分
- 6-3本番接続 次方程式の実数解を追い込む35分
第7章・数学III
微分法
増減・不等式・解の個数
〜 年度の 題を主題で分けると、微分が主題の大問は 題である。題数では積分に譲るが、出題の型ははっきりしている。
- 増減と最大最小( 年度大問2、 年度大問4、 年度大問3)。増減表を書ききることがすべての出発点になる
- 解の個数と図示( 年度大問1)。「共有点がちょうど 個」を、増減表と中間値の定理で押さえる
- 不等式と評価( 年度大問1 の )。 本の不等式を作って、それを何度も使うのが定型
本章は 題。- は微分と三角関数と方程式の理論の融合で、 京大がもっとも好む形である。
- 7-1標準 の増減と漸近線25分
- 7-2やや難 から相加相乗へ30分
- 7-3やや難 は減少する30分
- 7-4本番接続 倍角と 次方程式35分
第8章・数学III
積分法
面積・体積・評価
京大の数学III は、積分のほうが配点が重い。 〜 年度の 題を主題で分けると、面積・体積・定積分の計算が主題の大問は 題で、微分が主題の 題を上回る。
- 体積が最頻出( 年度大問6、 年度大問5、 年度大問5)。 「どの向きに切るか」を決めた瞬間に勝負がつく
- 定積分の計算が大問1の問2として出る年がある(、、 年度)。置換と対称性の 手で片づく水準だが、取りこぼせない
- 面積と極限( 年度大問5)。値が求まらないときは、はさむ
本章は 題。- の結論は、京大が好む「意外な答」の典型である。
- 8-1標準曲線 25分
- 8-2標準置換と対称性で片づける定積分25分
- 8-3やや難曲線 と面積30分
- 8-4本番接続球を円錐で切り取る35分
本書の使い方
- 3段階で上げる
- 標準9題・やや難12題・本番接続8題。「本番接続」は京大の実際の大問に近づけた問題で、ここまで解ければ過去問演習に入ってかまいません。
- 手が止まったら
- 問題の下のヒント、解答冒頭の着眼の順に読んで問題に戻ります。解いたあとは、定石でその問題で使った手を整理します。
- 数学III の前から
- 第1章〜第5章(18題)は数学III を使わずに解けます。
- 付録
- 付録A 常用対数表
- 付録B 定石索引
- 付録C 過去問演習への移行プラン
本書を終えたら:本番形式の予想問題集へ
次に置くのは、同じ著者による本番と同じ形式の予想問題集「合格答案をつくる」シリーズです。 加点・減点つきの採点表で、自分の答案のどこが減点されるかを照合できます。本書の問題とは題材が重複しないように作られています。
京大理系数学 分野別完成演習について、よくある質問
- 京大の数学で頻出の分野は何ですか?
- 本書が2019〜2026年度の出題を分析して選んだ8分野は、整数の性質、場合の数と確率、平面図形と図形と方程式、ベクトルと空間図形、複素数平面と平面上の曲線、数列と極限、微分法、積分法です。各分野で京大が何を要求するかは、このページの「分野ごとの出題傾向」で章ごとにまとめています。
- 京大理系数学の問題集は何題で、どれくらいで終わりますか?
- 全29題(小問は計116問)で、目標時間の合計は865分です。1日90分ならおよそ10日でひととおり終わる分量です。
- 数学IIIを学習中でも使えますか?
- 第1章〜第5章の18題は、数学IIIを使わずに解けるように作られています。数学IIIの学習中はこの範囲から取り組めます。
- いつ京大の過去問に進めばよいですか?
- 各章の「本番接続」の問題が自力で完答できるようになったら、過去問演習に進んでかまいません。過去問演習へ移る順序は本書の付録にまとめています。本番形式の訓練は、そのあと過去問と『合格答案をつくる』で行います。
- 過去問がそのまま載っていますか?
- 収録問題はすべて本書のための書き下ろしです。京都大学の過去問は出題傾向の分析にのみ用い、問題文の転載や改題はしていません。
過去問の前にシリーズ
京大理系数学 分野別完成演習 2027年度対策

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近日追加予定東北大理系数学・九大理系数学・北大理系数学



