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大学別 数学入試分析

名古屋大学・2027年度対策

名大理系数学
分野別完成演習

標準問題は終えた。過去問はまだ早い。

名大理系数学 分野別完成演習の表紙

名大の過去問を初めて開いたとき、多くの受験生が同じ感想をもつ。「解法は分かるのに、答案が最後まで書けない」。教科書傍用問題集や標準的な網羅系問題集を一通り終えた段階では、たいていひとつの小問で使う道具は1つか2つである。ところが名大の1小問には、立式・場合分け・評価・結論がまとめて入っている。道具は知っているのに手が止まるのは、能力の問題ではなく、そういう分量の問題を解いた経験がないというだけのことである。

頻出分野
8分野
収録
30
小問
125
目標時間の合計
765
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¥2,695・142ページ・2026年9月6日発売

名大数学の頻出8分野と、本書の章立て

2018〜2026年度名古屋大学の出題を分析して、次の8分野を選んでいます。 章は数学I・A から数学III へ進む順に並び、第1章〜第5章は数学III を学ぶ前でも解けます。

分野・範囲標・や・本目標
1場合の数と確率数学A4121105
2整数の性質数学A4121100
3数列数学B421195
4ベクトルと空間図形数学C4121100
5複素数平面数学C311185
6極限数学III311175
7微分法数学III311180
8積分法数学III5221125
3010128765

「標・や・本」は標準・やや難・本番接続の題数。

目標時間の合計765分は、1日90分ならおよそ9日でひととおり終わる分量です。 時間を計って解く本ではないので、目標時間を超えてもかまいません。

分野ごとの出題傾向と収録問題

各章の扉に置いた「その分野で名大が何を要求するか」と、収録した問題の題材・レベル・目標時間です(問題文は載せていません)。

1章・数学A

場合の数と確率

数え上げの技術と、確率を評価する目

名大の確率は、 年度から 年度までの 年で 回出題された(出なかったのは2023年度のみ)。しかも構造がはっきりしている。

  • ほとんどが誘導の型Aである。(1)で を手で数え、 (2)で漸化式か一般則を立て、(3)(4)で極限か不等式へ持っていく
  • (1)の数え上げを落とすと、あとの誘導がすべて死ぬ。ここは「簡単だから」と飛ばしてよい場所ではない
  • 他分野との融合が多い。整数(2022年度)、定積分(2024年度)、偶奇と場合分け(2025年度)、不等式評価(2018、2020、2026年度)

本章は数学A の範囲だけで解ける 題である。数学III を学んでいなくても取り組める。

  • 1-1標準さいころ 回で数え上げる20
  • 1-2やや難隣り合わないように座る30
  • 1-3やや難目が増え続けるあいだ投げつづける25
  • 1-4本番接続確率の和を評価する30

2章・数学A

整数の性質

「すべて求めよ」と「示せ」に答える

名大の整数は 年で 回出ている。問い方は2通りしかない

  • 「すべて求めよ」(誘導の型C)——2020、2024、2025、2026年度。必要条件で候補を絞ったあと、十分性の確認を書かないと大幅減点になる
  • 「示せ」——2018年度大問3(合同式)。ほかに2019年度大問3のように、条件をみたす数を小さい順に調べる型もある

使う道具は約数の個数と素因数分解、合同式、互いに素の扱い、そして大小による評価に限られる。特別な定理は要らない。要るのは 「候補を有限個に絞ってから調べる」という運びを、答案として書ききる力である。本章も数学A の範囲だけで解ける。

  • 2-1標準約数の個数20
  • 2-2やや難 で割ると 余る素数25
  • 2-3やや難互いに素な 数がもつ性質25
  • 2-4本番接続階乗の等式をみたす組をすべて求める30

3章・数学B

数列

和・漸化式・評価。どの分野にも顔を出す道具

数列が単独の大問になった年は2021年度と2023年度の 回だけである。しかし数列は毎年出ている。確率漸化式(2018、2020、2025、2026年度)、定積分の漸化式(2018、2019年度)、ガウス記号の漸化式(2021年度)、二項係数の恒等式(2023年度)——どれも中身は数列である。つまり名大の数列は、他分野の中で使う道具として問われる。そこで身につけておくべきことは つ。

  • 和を正確に計算しきる(群数列、和の分割、 の関係)
  • 差の形に直して打ち消し合わせる
  • 計算できない和をはさんで評価する

本章は数学B「数列」の範囲だけで解ける 題である(極限は第 章で扱う)。

  • 3-1標準和の漸化式から一般項へ20
  • 3-2標準群に分けて数える20
  • 3-3やや難 をはさむ25
  • 3-4本番接続階乗を分母にもつ和30

4章・数学C

ベクトルと空間図形

立体は「見る」ものではなく、内積で測るもの

名大の空間図形は 年で 回(2019、2024、2026年度)。頻度は高くないが、出たときの得点差は大きい。理由ははっきりしていて、 立体を頭の中で「見よう」とすると必ず行き詰まるからである。名大の空間問題で必要なのは次の つだけである。

  • 頂点をすべて座標かベクトルで書き出す。角度も距離も面積も、そこから機械的に出る
  • 垂直は内積 。垂線の足も、平面の法線も、すべてこの 本の式から決まる
  • 最大最小は条件式で変数を減らしてから

本章は数学C「ベクトル」の範囲だけで解ける 題である。

  • 4-1標準正三角柱の中の垂直と体積20
  • 4-2やや難点と直線の距離、対称点25
  • 4-3やや難正六角錐の直角と、面に接する球25
  • 4-4本番接続正四面体と、三角形上を動く点30

5章・数学C

複素数平面

1のn乗根を軸に据える

名大の複素数平面は 年で 回(2022、2023、2024年度)。そのすべてに共通するのは、 乗根または方程式の解の構造が中心にあることである。 2022年度は正六角形、2023年度は円周上の 解と領域の図示、2024年度は 次方程式の共通解であった。身につけておくべきことは次の つ。

  • の解の和が であること、および の因数分解を、計算の道具として自在に使えること
  • のとき という書きかえ。これで共役の入った式がただの分数式になる
  • 実部・虚部を取り出すこと。 は、 三角関数と多項式をつなぐ橋である

本章は数学C「平面上の曲線と複素数平面」と数学II の範囲だけで解ける。

  • 5-1標準 乗根と正五角形20
  • 5-2やや難 がつくる多項式30
  • 5-3本番接続 乗根で二項係数を 等分する35

6章・数学III

極限

値を求めるのではなく、はさんで押さえる

ここからが数学III である。名大の極限は、単独で出るというより どの大問の最後にも顔を出す 年度大問1(交代級数)、 年度大問4(広義積分)、 年度大問2(回転体の体積の極限)、 年度大問4(確率の評価)——いずれも最終小問が極限か不等式である。

  • 極限値を当てにいってはいけない。上下からはさむ式を作るのが仕事である
  • 一般項が求まらない数列は「増加して上に有界」で収束を言う
  • 評価の道具は、等比数列・二項定理・定積分の つしかない

本章の 題は、この つをひととおり使う。

  • 6-1標準 つの数列ではさむ20
  • 6-2やや難 はなぜ収束するのか25
  • 6-3本番接続ガウス記号の和と、約数の個数30

7章・数学III

微分法

増減表のあとに、必ずもう一段ある

名大の微分は、増減表を書いて終わりにならない。 増減を調べたあと、必ずもう一段ある。その一段は次の つのどれかである。

  • 方程式の実数解の個数に読みかえる( の共有点。2023年度大問3)
  • 接線を引いて、接点の個数や整数条件を問う(2021年度大問1、2024年度大問1)
  • 面積や長さの最大最小へつなぐ(2026年度大問1、2021年度大問1)
  • 得られた解や極値の存在と一意性を示させる(2025年度大問1、2022年度大問4)

したがって「 の符号を調べる」で止まらず、 その増減表が次の問いのどこで使われるかを意識しながら進めること。

  • 7-1標準分数関数の増減と、共有点の個数20
  • 7-2やや難2本の接線の交点が描く曲線25
  • 7-3本番接続 の実数解は何個あるか35

8章・数学III

積分法

面積・体積を求めたあとに続くもの

名大の積分は、面積や体積を求めたあとに必ず続きがある。続きは「最大最小」(2020年度大問1、2021年度大問1、2026年度大問1)か「極限」(2023年度大問2)か「不等式の証明」(2020年度大問3)である。求積そのものは標準的で、差がつくのは次の 点である。

  • どの向きに切るかを選べるか( で切るか で切るか、 で切るか)
  • 積分計算の道具の選択(置換・部分積分・逆関数・区分求積)
  • 求めた式を評価につなげられる

本章は求積の基本から始めて、最後は空間図形との融合問題で締めくくる。

  • 8-1標準対数関数の曲線がつくる面積と回転体20
  • 8-2標準 つの放物柱がはさむ立体20
  • 8-3やや難逆関数と定積分25
  • 8-4やや難区分求積と、その誤差の評価25
  • 8-5本番接続ねじれた 線分が掃く立体35

本書の使い方

3段階で上げる
標準10題・やや難12題・本番接続8題。「本番接続」は名大の実際の大問に近づけた問題で、ここまで解ければ過去問演習に入ってかまいません。
手が止まったら
問題の下のヒント、解答冒頭の着眼の順に読んで問題に戻ります。解いたあとは、定石でその問題で使った手を整理します。
数学III の前から
第1章〜第5章19題)は数学III を使わずに解けます。
付録
  • 付録A 数学公式集
  • 付録B 定石索引
  • 付録C 過去問演習への移行プラン

本書を終えたら:本番形式の予想問題集へ

次に置くのは、同じ著者による本番と同じ形式の予想問題集「合格答案をつくる」シリーズです。 加点・減点つきの採点表で、自分の答案のどこが減点されるかを照合できます。本書の問題とは題材が重複しないように作られています。

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名大数学の傾向と対策と、予想問題集の詳細を見る

名大理系数学 分野別完成演習について、よくある質問

名大の数学で頻出の分野は何ですか?
本書が2018〜2026年度の出題を分析して選んだ8分野は、場合の数と確率、整数の性質、数列、ベクトルと空間図形、複素数平面、極限、微分法、積分法です。各分野で名大が何を要求するかは、このページの「分野ごとの出題傾向」で章ごとにまとめています。
名大理系数学の問題集は何題で、どれくらいで終わりますか?
全30題(小問は計125問)で、目標時間の合計は765分です。1日90分ならおよそ9日でひととおり終わる分量です。
数学IIIを学習中でも使えますか?
第1章〜第5章の19題は、数学IIIを使わずに解けるように作られています。数学IIIの学習中はこの範囲から取り組めます。
いつ名大の過去問に進めばよいですか?
各章の「本番接続」の問題が自力で完答できるようになったら、過去問演習に進んでかまいません。過去問演習へ移る順序は本書の付録にまとめています。本番形式の訓練は、そのあと過去問と『合格答案をつくる』で行います。
過去問がそのまま載っていますか?
収録問題はすべて本書のための書き下ろしです。名古屋大学の過去問は出題傾向の分析にのみ用い、問題文の転載や改題はしていません。

過去問の前にシリーズ

名大理系数学 分野別完成演習 2027年度対策

名大理系数学 分野別完成演習の表紙

8分野・全30(125小問)。問題はすべて書き下ろしです。

¥2,695・142ページ・2026年9月6日発売

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