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東京大学 2023年度 前期日程 理科
第6問 空間図形・体積の解答・解説
立体の体積・球の一部の体積・最短経路・回転体の断面当サイトの体感難易度:難最終更新 2026/10/11
問題文について
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(1)条件 (i)(ii) をみたす点 の動く範囲 の体積を求める
答
は立方体の表面から上面だけを取り除いたものである。 は立方体の中心なので、 から出る半直線は表面をちょうど1回だけ横切る。その出口が上面なら を通らないので はどこまででも行けるし、出口が上面以外なら はそこまでしか行けない。つまり条件 (ii) は「上面の方向かどうか」で2つに分かれる。
立方体を 、その上面 を とする。 は の表面のうち の部分だから、 の表面から を取り除いたものである。
は の内部にあるので、 を端点とする半直線は の表面をちょうど1点で横切る。その点を出口と呼ぶ。出口より手前は の内部、先は の外部で、どちらも表面上の点ではない。したがって
- 出口が の上にあるとき:線分 はどこまで延ばしても と出会わない。条件 (ii) は自動的にみたされ、(i) だけが効く。
- 出口が の上にないとき:出口は の点である。 が出口より先にあると、出口が 以外の共有点になってしまう。よって は出口までで、 が出口と一致するときは共有点が だけなので許される。
出口が 上にある方向は、 かつ かつ をみたす方向、つまり を頂点とし を底面とする四角錐を無限に延ばした領域 の方向である。まとめると
である。立方体の中心から表面までの距離は最大でも頂点までの なので、 はまるごと に入っており、上の式で条件 (i) も過不足なく反映されている。
体積を出す。 立方体の体積は である。
は、 から6つの面それぞれに向かう合同な6つの錐で空間を分けたうちの1つだから、 のまわりの全方向のちょうど を占める。よって半径 の球を で切り取った部分の体積は
である。重なっているのは 、すなわち を頂点とし を底面とする四角錐で、体積は である。したがって
となる。
。条件 (i)(ii) を線分と5つの面との交点から直接判定するプログラムで、 辺 の立方体に 万点をばらまいて測ると となり、誤差の範囲で一致する。
に上面が含まれないことが、この問題のすべてである。上面のふち( かつ などの辺)も なので には入らない。
立方体の外に出られるのは上面の方向だけで、それ以外の方向では立方体の表面で止まる。だから は「球の一部」ではなく「立方体+球の 」から重なりを引いた形になる。
(2)条件 (iii)(iv)(v) をみたす点 の動く範囲 の体積を求める
答(、)
という2本の線分で、長さの合計 以内で、 をよけて に届くか、という問題である。 にとれば (1) の がそのまま入る。新しく届くのは、上面のふちで1回折れ曲がって立方体の外側に回り込む分だけである。ふちは線分なので、「線分の向こう側にある2点を結ぶ最短の折れ線」という平面の問題に落ちる。
とすれば条件 (iii)(iv)(v) は (1) の (i)(ii) そのものになるので、 である。以下、 に入らない がどこまで届くかを調べる。
が立方体の外にあって に入らないとき、(1) で見たように線分 は を横切る。折れ線 がこれをよけるには、上面 のふち、すなわち4本の辺のどれかで折れ曲がるしかない。どんな折れ線も長さは 以上なので、最短のものを調べれば十分である。
辺 の場合を考える。 を含む直線までの距離で測ると、 は 離れていて、その垂線の足は である。 について
とおく。 にとると
である。これは、平面上に点 と をとり、 軸上の点 を経由する道のりとまったく同じ形をしている。よって最小値は の直線距離
で、そのときの は をみたすから、 であれば確かに辺 の上にある。条件 (iii) は
となる。右辺が 以上になるのは のときだけで、これは辺 の長さとちょうど合っている。
回り込める向き。 直線 に垂直な平面で切って、、 とおく。この断面で にあたるのは半直線 (側面 )だけで、 の側(上面)は ではない。 が に入らないのは かつ のときで、これは向きでいうと の方向から の方向までの
ぶんの扇形である。したがって辺 のまわりで新たに届く範囲は、各 について半径 、中心角 の扇形で、その面積は である。
積分する。
で、 である。残りは と置換する。、 で、 は 、すなわち にあたるから
となる。、 より なので で、この積分は である。よって
となり、辺 1本ぶんの体積は
である。4本の辺について同じことが起き、辺 のぶんは 、隣の辺のぶんは のように、どの2つも重ならない。よって
となる。
をみたす として 。条件を直接判定し、 を上面のふち 点から探す全探索と、ここで導いた形とを 万点で突き合わせると、判定の食い違いは だった。体積も 万点のモンテカルロで となり一致する。
は に触れてはいけない(条件 (iv) には「 のみを共有点に持つ」という逃げ道がない)が、上面のふちは なので ではなく、そこで折れ曲がってよい。
の最小値を求めるところが山場である。 と を辺 のまわりの「軸方向の座標」と「軸からの距離」で測り直すと、平面上で直線の向こう側へ渡る最短経路の問題と同じ形になる。
回り込める向きが であることは、辺に垂直な断面で考える。側面 が壁、上面が開口部なので、壁の方向から上面の延長方向までのちょうど ぶんが「直接は見えないが回り込める」範囲になる。
4本の辺の寄与は重ならない。辺 のぶんは 、辺 のぶんは をみたすが、 の点は辺 まわりの条件 を破るので、両方に数えられることはない。
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