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東京大学 2023年度 前期日程 理科

東大理系 2023年度 数学の解答・解説

全6問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/11

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理科の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/11時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 積分法・極限

置換積分・絶対値を含む積分・はさみうちの原理・区分求積法当サイトの体感難易度:標準

(1) を示す

答 と置換すると となり、 を両端の値で置きかえればはさめる

のままでは原始関数が書けない。積分区間の端が 、 という形をしているので、 と置けば区間が という素直な形になる。そうすると被積分関数が となり、 の積分は正確に計算できて、残る を定数で上下からはさめばよい。

とおくと 、 より である。 のとき だから

となる。この区間では なので であり、 とあわせて

が成り立つ。区間 では の符号は一定で、 の積分は山ひとつぶんだから

である。よって3辺を で積分して

を得る。

A1A2A3A4
のグラフ。 が大きくなるほど山の幅が狭くなる。破線は で、 は山ひとつぶんの面積。

では下界 、上界 で、数値積分すると となり間に入る。 では下界 、上界 に対し で、 が大きいほど上下のはさみが狭くなることも見てとれる。

置換したあとの を落とさない。 と の取りかえで出てくる因子で、これが最終的な の形を決めている。

は によらず である。 が偶数か奇数かで場合分けしたくなるが、絶対値がついているので分ける必要はない。

(2) を求める

答

の積分区間 は、ちょうど の 個ぶんである。(1) の評価を足し合わせれば が上下からはさめて、その上下の和はどちらも区分求積法の形になる。 の係数が、和を の形に整えるために置かれている。

だから、積分区間を の区間に分けて

と書ける。(1) の評価を から まで足すと

となる。右辺を区分求積法の形にする。()とおくと で

である。よって のとき

となる。左辺も同様で、 とおけば

となり、同じ区分求積の和で、足す区間の端が1つずれているだけである。和の差は で のとき に収束するから、左辺も同じ極限をもつ。

はさみうちの原理より

である。

数値積分すると 、、 となり、 に近づく。 はおよそ で、山ひとつの面積が 程度だから 程度になる、という見積もりとも合う。

を「」とだけ見ていると、区間が の何個ぶんなのかが見えない。 と読み替えると、 が から まで動くことがはっきりする。

上下の和は、区分求積の和としては端が1つずれているだけである。この差が に収束することを一言書いておくと、はさみうちが成立する。

第1問だけのページ

第2問 確率

同じものを含む順列・間に入れる数え方・条件つき確率当サイトの体感難易度:標準

(1)どの赤玉も隣り合わない確率 を求める

答

色だけが問題なので、 か所のうちどこに赤が来るかだけを見ればよい。赤の位置の選び方は 通りで、どれも同じ確率で起きる。「隣り合わない か所」の選び方は、赤でない 個を並べてできる つのすき間から つ選ぶ、と読み替えれば数えられる。

取り出す順番は 通りあり、どれも同じ確率で起きる。色の並びだけを見ると、赤玉4個がどの位置に来るかで決まり、その選び方 通りはどれも同じ確率である。

赤以外の8個を横一列に並べると、その両端と間に9つのすき間ができる。どの赤玉も隣り合わないように置くことは、この9つのすき間から4つを選んで1個ずつ入れることと同じである。よって隣り合わない置き方は 通りである。

。黒3・赤4・白5の色の並び全 通りを機械で全部調べると、赤が隣り合わないものは 通りで、 と一致する。

黒と白の区別はこの小問には効かない。赤かそれ以外かだけで分母・分子をそろえると、 という短い式で済む。

(2)どの赤玉も隣り合わないとき、どの黒玉も隣り合わない条件つき確率 を求める

答

である。分子を数えるとき、(1) と同じ「赤でない8個を先に並べる」見方をそのまま使う。先に並べた8個(黒3・白5)の中で黒がくっついている場所があれば、そこには必ず赤を入れなければならない。くっついている箇所の個数で場合分けすれば数え切れる。

色の並びは全部で 通りあり、どれも同じ確率で起きる。

分母。 (1) と同じ数え方で、赤でない8個(黒3・白5)の並べ方が 通り、その9つのすき間から4つ選んで赤を入れる方法が 通りだから、赤が隣り合わない並びは 通りである。

分子。 赤でない8個の並びを1つ固定し、その中で黒どうしが隣り合っている箇所の個数を とする。 箇所のすき間には必ず赤を入れなければ、最終的な並びで黒が隣り合ってしまう。逆にその 箇所に赤を入れさえすれば、残りの赤をどこに入れても黒は隣り合わない。よって赤の入れ方は、残り 個のすき間から 個を選ぶ 通りである。

の値ごとに、赤でない8個の並びが何通りあるかを数える。

  1. (黒がどこも隣り合わない):白5個の間と両端の6つのすき間から3つ選んで黒を1個ずつ置けばよく、 通り。
  2. (黒3個が1かたまり):8か所のうち連続3か所をかたまりの位置にすればよく、 通り。
  3. (ちょうど1か所):全体 通りから上の2つを引いて 通り。

したがって、赤も黒も隣り合わない並びは

通りである。よって

となる。

。全 通りを機械で調べると、赤も黒も隣り合わないものは 通りで、 は約分して になる(、 で、共通因数は )。

「黒が隣り合わない並びを先に作る」と始めると、白と黒だけの並びでは隣り合っていた黒が、あとから赤を入れることで離れる場合を取りこぼす。赤でない8個を先に並べ、くっついた黒の箇所に赤を強制的に入れる、という順番にすると漏れなく数えられる。

は「隣り合う箇所が2か所」であって「2個が隣り合う」ではない。黒3個が1かたまりになっている場合のことである。

は条件つき確率なので、分母は ではなく である。

第2問だけのページ

第3問 図形と方程式・微分法

円と放物線・接線・弦の長さ・関数の単調性当サイトの体感難易度:やや難

(1)円 が の表す領域に含まれるような の範囲を求める

答

円周上の点を と置けば、条件は「すべての について 」になる。 だけを左辺に残すと、右辺は の2次式になるので、その最大値を超えていればよい。

円 の点は と書ける。 が に含まれる条件は

すなわち がすべての で成り立つことである。()とおくと

となる。 は にあるので、右辺の最大値は である。よって求める条件は である。

のとき、 に対応する円周上の点は で、 となり放物線上にある。 を少しでも大きくすればこの点は放物線より上に上がる。

ではない。 のとき等号が成り立ち、円周上の点 が放物線に乗ってしまうので、(等号なし)をみたさない。

「円が放物線と交わらない」ではなく「円周が領域 に含まれる」である。放物線の下側にすっぽり入る場合は条件をみたさないので、交わらないだけでは足りない。

(2) となる 上の相異なる2点 が存在するような の範囲を求める

答

上の点を1つずつ追うより、その点での接線のほうが扱いやすい。 は円の右下の4分の1なので、そこでの接線は傾き の「円の下側の接線」を1回ずつもれなく与える。だから は の関数になる。あとは「同じ値を2回とる 単調でない」と読み替えて、微分して増減を見ればよい。

は かつ の部分だから、 で の4分の1の弧である。()とおくと、 での接線の傾きは

で、 が から に近づくにつれて は から まで単調に増える。つまり と は1対1に対応する。

傾き で円 に下から接する直線を とすると、中心 との距離が だから で、下側の接線なので 、よって

である。この直線と の交点は の解で、2解を とすると

となる。 は放物線より上にあるので直線は放物線と2点で交わり、 である。切り取られる線分の長さは

である。ここで とおく。 と は1対1に対応し、、 だから

となる。 なので、 となる相異なる2点があることは、 が で単射でないことと同じである。

を微分すると

である。 では だから、 の符号は の符号と同じになる。 は下に凸で軸が 、これは の内部にあるので、 での の最小値は

である。場合を分ける。

  1. 、すなわち のとき: で 、つまり で、 となるのはたかだか1点だから は狭義の増加関数。単射なので、 となる相異なる2点は存在しない。
  2. のとき: なので の近くで となり、 はそこで減少する。 は で単調でないので、同じ値を2回とる の組がある。

(1) の条件 とあわせて、求める範囲は である。

P(0, a−1)(1, a)長さ LP
のときの円 (細線)と放物線 。太い弧が 、太い線分が 上の点 での接線が放物線から切り取る部分で、その長さが 。

を と動かして を の関数として数値で追うと、どれも途中で減少に転じる。 以上では、 を から まで 点で調べてもずっと増加のままだった。境目が であることと合う。

の点をそのまま変数にすると式が重くなる。「 の点」と「傾き の下側接線」が1対1に対応することを言えば、あとは (さらに )だけの話になる。

の動く範囲は である。 としてしまうと、 が の端 ()のときを落とす。

、つまり のときは で等号は1点だけなので、 はなお狭義増加である。境目は範囲に入らない。

第3問だけのページ

第4問 空間ベクトル

内積と垂直条件・垂線の足・平面への正射影・球面と図形の共有点当サイトの体感難易度:標準

(1)、、 をみたす を求める

答

条件は3つとも内積の式なので、 とおけば の1次方程式が3本できる。上から順に代入していけば、連立を解くまでもなく1つずつ決まる。

とおく。3つの条件はそれぞれ

である。1つめから 、2つめから 、これを3つめに入れて 、すなわち 、 を得る。よって である。

として、 との内積は 、 との内積は 、 との内積は で、3条件すべてをみたす。

(2) から直線 に下ろした垂線の足 について を で表す

答

は直線 上なので と書ける。垂直条件 に (1) を使うと、 が とも垂直なので の項が消え、 だけが残る。

は直線 上にあるので とおける。 である。

(1) より は とも とも垂直だから、その差である とも垂直で である。よって

となり、垂直条件は と同じである。、 だから

である。よって となる。

となる。 で、 との内積は である。

が平面 の法線になっていることが、この小問と (3) の両方で効く。(1) の答えを座標としてだけ見ずに、「平面 に垂直なベクトル」として持っておく。

(3) とし、 を中心とする半径 の球面 が三角形 と共有点をもつ の範囲を求める

答

球面が図形と共有点をもつのは、中心からその図形までの距離が最小のものと最大のものの間に が入るときである。三角形 は平面 の上にあり、 はその平面の法線だから、 は平面から だけ離れていて、その正射影は である。三平方の定理で、平面内の2次元の問題に落ちる。

は の1次結合なので、三角形 は平面 の上にある。(1) より はこの平面の法線で、 である。

だから、 の平面 への正射影を とすると 、つまり で、 である。平面上の点 に対して三平方の定理より

が成り立つ。よって の最小・最大を三角形 の中で求めればよい。

は、 を基準にすると の係数が である。三角形 の3頂点は、同じ基準で 、、 だから の係数は 以下で、 は三角形の外にある。したがって最小は辺の上で起きる。

最大。 三角形の点のうち から最も遠いのは頂点のどれかである。

なので最大は である( と の2つで達する)。

最小。 3辺それぞれへの距離を調べる。辺 は方向ベクトル で、 から下ろした垂線の足は

で、これは の 倍だから線分 の上にある。距離は である。辺 への垂線の足は で距離は 、辺 については垂線の足が線分の外に出るので最短は端点 で である。

、、 だから、最小は である。

三角形は連結で は連続だから、 のとる値は 以上 以下のすべてである。したがって

となり、球面 が三角形と共有点をもつ条件は である。

OABHQ′√3/2
平面 を、 の向きを横軸にとって正面から見た図(この平面上では長さがそのまま測れる)。 は の正射影で、三角形 までの距離は最小 、最大 。

三角形 を の格子で走査して を直接計算すると、最小 、最大 となり、、 と小数8桁まで一致する。

「球面」なので、三角形が球の内部にすっぽり入ってしまう は不適である。最小距離以上かつ最大距離以下、という両側の条件になる。

が三角形の外にあることを確かめないと、最小距離を頂点や辺で探す根拠がない。 の係数で比べると一目で分かる。

辺 は、垂線の足が線分の外に出る。足が外に出たときの最短は端点であって、直線への距離ではない。

第4問だけのページ

第5問 整式

剰余の定理・重解と微分・因数分解・合同式の考え方当サイトの体感難易度:やや難

(1) を で割った余りと を で割った余りが等しいことを示す

答 が で割り切れ、 が で割り切れることから従う

余りが等しいことを示すには、2つの差が で割り切れることを言えばよい。 と は で割った余りが同じ、つまり が の倍数である。そこに が で割り切れるという因数分解を当てればそれで終わる。

を で割った商を とすると 、すなわち

である。一般に

だから、、 とおくと

となり、 は で割り切れる。2つの整式の差が で割り切れるとき、それぞれを で割った余りは等しい。よって を で割った余りと を で割った余りは等しい。

言いかえると「 で割った余りが同じ」という関係は、足し算・掛け算で保たれる。整数の合同式とまったく同じ性質で、(2) ではこれを繰り返し使う。

という具体形は (1) では一度も使わない。どんな でも成り立つ話なので、余計な代入を始めないほうが速い。

(2) となる実数 の組をすべて求める

答

(1) を2回使うと、 は を で割った余りに等しい。 は2次式だから で割った余りは 自身で、条件は「 が で割り切れる」になる。 なので、割り切れる条件は で値と微分係数がともに 、 で値が 、の3本である。

は を で割った余りだから、(1) を 、 に使うと、 を で割った余りと を で割った余り、すなわち が等しい。つまり は で割り切れる。

は2次式で は3次式だから、 を で割った余りは 自身である。 も も2次以下なので、 であることと が で割り切れることは同じである。

とおく。 で割り切れる条件は

の3つである。、 とおく。

  1. 。 は実数だから 。
  2. も同様に 。
  3. より 。

のとき 、 のとき で、いずれも でない。よってどの場合も が必要で、 より

が確定する。このとき

だから、 かつ 、すなわち かつ である。共通部分は となる。

以上より または である。実際、

  1. のとき で 、、。3条件をみたす。
  2. のとき で 、、。3条件をみたす。

となり、どちらも条件をみたす。

を で割った余りを有理数係数のまま繰り返し2乗法で計算すると、 では 、 では となり、どちらも そのものに戻る。 を から まで 刻みで動かした 通りを全部計算しても、 となるのはこの2組だけだった。

で割り切れる条件は「 を代入して 」だけでは足りない。導関数に を代入しても 、という条件が要る。これを落とすと が決まらず、余計な解が残る。

の実数解は の3つである。 から 、これに を足す。複素数まで広げると解が増えるが、 は実数なので も実数である。

は「割った余りが に等しい」であって「」ではない。 の次数が より低いことを使って初めて、 が で割り切れる、と言いかえられる。

第5問だけのページ

第6問 空間図形・体積

立体の体積・球の一部の体積・最短経路・回転体の断面当サイトの体感難易度:難

(1)条件 (i)(ii) をみたす点 の動く範囲 の体積を求める

答

は立方体の表面から上面だけを取り除いたものである。 は立方体の中心なので、 から出る半直線は表面をちょうど1回だけ横切る。その出口が上面なら を通らないので はどこまででも行けるし、出口が上面以外なら はそこまでしか行けない。つまり条件 (ii) は「上面の方向かどうか」で2つに分かれる。

立方体を 、その上面 を とする。 は の表面のうち の部分だから、 の表面から を取り除いたものである。

は の内部にあるので、 を端点とする半直線は の表面をちょうど1点で横切る。その点を出口と呼ぶ。出口より手前は の内部、先は の外部で、どちらも表面上の点ではない。したがって

  1. 出口が の上にあるとき:線分 はどこまで延ばしても と出会わない。条件 (ii) は自動的にみたされ、(i) だけが効く。
  2. 出口が の上にないとき:出口は の点である。 が出口より先にあると、出口が 以外の共有点になってしまう。よって は出口までで、 が出口と一致するときは共有点が だけなので許される。

出口が 上にある方向は、 かつ かつ をみたす方向、つまり を頂点とし を底面とする四角錐を無限に延ばした領域 の方向である。まとめると

である。立方体の中心から表面までの距離は最大でも頂点までの なので、 はまるごと に入っており、上の式で条件 (i) も過不足なく反映されている。

体積を出す。 立方体の体積は である。

は、 から6つの面それぞれに向かう合同な6つの錐で空間を分けたうちの1つだから、 のまわりの全方向のちょうど を占める。よって半径 の球を で切り取った部分の体積は

である。重なっているのは 、すなわち を頂点とし を底面とする四角錐で、体積は である。したがって

となる。

。条件 (i)(ii) を線分と5つの面との交点から直接判定するプログラムで、 辺 の立方体に 万点をばらまいて測ると となり、誤差の範囲で一致する。

に上面が含まれないことが、この問題のすべてである。上面のふち( かつ などの辺)も なので には入らない。

立方体の外に出られるのは上面の方向だけで、それ以外の方向では立方体の表面で止まる。だから は「球の一部」ではなく「立方体+球の 」から重なりを引いた形になる。

(2)条件 (iii)(iv)(v) をみたす点 の動く範囲 の体積を求める

答(、)

という2本の線分で、長さの合計 以内で、 をよけて に届くか、という問題である。 にとれば (1) の がそのまま入る。新しく届くのは、上面のふちで1回折れ曲がって立方体の外側に回り込む分だけである。ふちは線分なので、「線分の向こう側にある2点を結ぶ最短の折れ線」という平面の問題に落ちる。

とすれば条件 (iii)(iv)(v) は (1) の (i)(ii) そのものになるので、 である。以下、 に入らない がどこまで届くかを調べる。

が立方体の外にあって に入らないとき、(1) で見たように線分 は を横切る。折れ線 がこれをよけるには、上面 のふち、すなわち4本の辺のどれかで折れ曲がるしかない。どんな折れ線も長さは 以上なので、最短のものを調べれば十分である。

辺 の場合を考える。 を含む直線までの距離で測ると、 は 離れていて、その垂線の足は である。 について

とおく。 にとると

である。これは、平面上に点 と をとり、 軸上の点 を経由する道のりとまったく同じ形をしている。よって最小値は の直線距離

で、そのときの は をみたすから、 であれば確かに辺 の上にある。条件 (iii) は

となる。右辺が 以上になるのは のときだけで、これは辺 の長さとちょうど合っている。

回り込める向き。 直線 に垂直な平面で切って、、 とおく。この断面で にあたるのは半直線 (側面 )だけで、 の側(上面)は ではない。 が に入らないのは かつ のときで、これは向きでいうと の方向から の方向までの

ぶんの扇形である。したがって辺 のまわりで新たに届く範囲は、各 について半径 、中心角 の扇形で、その面積は である。

積分する。

で、 である。残りは と置換する。、 で、 は 、すなわち にあたるから

となる。、 より なので で、この積分は である。よって

となり、辺 1本ぶんの体積は

である。4本の辺について同じことが起き、辺 のぶんは 、隣の辺のぶんは のように、どの2つも重ならない。よって

となる。

O半径 √3ふちを回り込む分ここが開いている
での断面。濃い部分が 。真ん中の正方形が立方体、上に開いた扇形が条件 (i)(ii) で直接届く範囲(半径 )、上の2つの角についた小さな扇形がふちで1回折れ曲がって回り込める範囲(半径 、中心角 )。上辺(破線)は に含まれない開いた部分。

をみたす として 。条件を直接判定し、 を上面のふち 点から探す全探索と、ここで導いた形とを 万点で突き合わせると、判定の食い違いは だった。体積も 万点のモンテカルロで となり一致する。

は に触れてはいけない(条件 (iv) には「 のみを共有点に持つ」という逃げ道がない)が、上面のふちは なので ではなく、そこで折れ曲がってよい。

の最小値を求めるところが山場である。 と を辺 のまわりの「軸方向の座標」と「軸からの距離」で測り直すと、平面上で直線の向こう側へ渡る最短経路の問題と同じ形になる。

回り込める向きが であることは、辺に垂直な断面で考える。側面 が壁、上面が開口部なので、壁の方向から上面の延長方向までのちょうど ぶんが「直接は見えないが回り込める」範囲になる。

4本の辺の寄与は重ならない。辺 のぶんは 、辺 のぶんは をみたすが、 の点は辺 まわりの条件 を破るので、両方に数えられることはない。

第6問だけのページ

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