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東京大学 2020年度 前期日程 理科
第1問 2次不等式の解答・解説
2次関数の符号・不等式の解集合・背理法・場合分け当サイトの体感難易度:標準最終更新 2026/10/11
問題文について
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(1) がすべて 以上であることを示す
答どれか1つが負なら、その式は を大きくすると負になり、解集合が を含まなくなる
解集合が と一致する以上、いくらでも大きい が解になっていなければならない。2次式は、2次の係数が負なら で必ず負になる。この一点だけで決まる。
仮に とする。 で、 のとき括弧の中は に近づくから、十分大きい に対して となる。
ところが解集合は をみたす の全体なので、いくらでも大きい が含まれる。そのような は3つの不等式をすべてみたすはずで、矛盾する。よって である。
は2つめの式 の、 は3つめの式 の2次の係数なので、まったく同じ議論で 、 が言える。
3つの式は を1つずつずらした形になっていて、 がそれぞれちょうど1回だけ2次の係数になる。だから同じ議論を3回くり返せば足りる。
(2) のうち少なくとも1個は であることを示す
答すべて正なら でも3式がすべて正になり、解集合が下に有界でなくなる
(1) で は分かっている。全部が正だと仮定して矛盾を出す。2次の係数が正なら でも式は正になるので、どんなに小さい も解になってしまう。解集合 は下に有界なので、これは矛盾である。
(1) より である。仮に がすべて正であるとする。
なので、(1) と同じ理由で が十分大きければ となる。とくに が十分小さい(絶対値の大きい負の数)ときにも正である。、 についても同様だから、十分小さい に対して3つの不等式がすべて成り立つ。
しかし解集合は をみたす の全体で、 より小さい は含まない。十分小さい は より小さいので矛盾する。よって のうち少なくとも1個は である。
なら3式はどれも で、すべての実数 で成り立つ。解集合は実数全体となり、 の形ではない。 を正にとった 組で を入れると、すべてで3式が成り立った。
「3つの2次式がすべて下に凸」であることから、 でも でも正になる、というのがこの小問の急所である。解集合が両側に伸びてしまうのが矛盾の正体である。
(3) であることを示す
答
3つの不等式は という入れかえで全体として同じものに戻るので、 になるのが だとしてよい。あとは として3式を書き直し、 が正かどうかで2つに分けて解集合を直接求める。どちらも になる。
3つの不等式は を に置きかえると互いに入れかわるだけで、全体としては同じ条件になる。よって (2) で になるものを としてよい。 とすると3式は
となる。、 である。
のとき。 3つめから である。1つめは だから、 とあわせて を得る。逆に なら、 より 、 が成り立ち、2つめも で成り立つ。よって解集合は をみたす の全体で、 である。
のとき。 3式は 、、 となる。 なら3つめが成り立たず解集合は空になり、 の形にならないので不適である。 なら1つめから 、2つめは 、3つめはつねに成り立つので、解集合は をみたす の全体となり、やはり である。
いずれの場合も である。
とすると3式は 、、 で、解集合は 。 なら 、、 でやはり 。 で少なくとも1つが の 組を機械で調べても、解集合の下限はつねに だった。
「巡回させても同じ条件になる」ことを一言書いておけば、、、 の3通りを別々に調べる必要はなくなる。書かずに だけ扱うと、議論に穴が残る。
かつ ( と合わせて3つとも )の場合は解集合が空になる。 の形の集合は空ではないので、この場合は仮定に反する。
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