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京都大学 2023年度 前期日程 理系

京大理系 2023年度 数学の解答・解説

全6問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 積分法/整式

部分積分・対数の性質・多項式の割り算・x⁵=1当サイトの体感難易度:標準

問1 を求める

答

と外に出してから部分積分する。 の原始関数が なので、 を微分する側に回すときれいに片づく。

では なので である。よって

である。部分積分すると

である。 では 、 なので

である。 倍して

である( ほど)。

、 で、差は 。 万点の数値積分でも になり一致する。

が使えるのは のときである。積分区間が なので問題ない。

に直してから計算する。 のまま残すと答えの形が揃わない。

の値を で 、 で と押さえる。 である。

問2 を で割った余りを求める

答

なので、割る式を法として が使える。あとは を で割った余りを見るだけである。

とおく。

なので、 を法として である。 だから

である。したがって

で、 の次数 は の次数 より小さいから、これがそのまま余りである。

きちんと書くなら、 で、 は で割り切れ、 は で割り切れる、という形になる。

を で整数係数のまま多項式除算すると、余りの係数は から順に 、すなわち になる。

は の因数であって そのものではない。 が使えるのは、 が で割り切れるからである。

を で割った余りは である。 と見れば速い。

余りの次数が 以下であることを確かめる。 はそのまま答えになる。

第1問だけのページ

第2問 空間ベクトル

1次独立・共線条件・係数比較・内分点当サイトの体感難易度:標準

直線 と直線 が交点をもつように を直線 上にとるとき、 を求める

答

は1次独立なので、これを「座標軸」だと思って係数を比べればよい。 とおき、2直線上の点を媒介変数で書いて一致させると、3本の式から が決まる。

は同一平面上にないので、、、 は1次独立である。条件より

である( は を に内分、 は の中点)。 は直線 上なので

とおける。

2直線上の点を書く。 直線 上の点は、実数 を使って

である。直線 上の点は、実数 を使って

である。

係数を比べる。 1次独立だから、交点をもつことは次の3式が同時に成り立つ があることと同値である。

の式を の式に入れると 、つまり より

である。 の式に を入れると

となり、 である。よって

である。

交点は にあたる点である。 の係数が になっているので、この点は平面 上にある。

を基本ベクトルにとった座標で計算すると、、 のとき直線 上の点は 、 のとき直線 上の点も で一致する。

の式に と がかかった形で現れるので、 をひとかたまりとして扱うと見通しがよい。 と を別々に解こうとすると式が混み合う。

は を に内分するので である。 や と取り違えない。

は である。 から となる。 としない。

第2問だけのページ

第3問 確率

余事象・包除原理・倍数判定・反復試行当サイトの体感難易度:標準

(1) が で割り切れる確率を求める

答

は素数で、 から のうち の倍数は だけである。積が で割り切れるのは「少なくとも1回 が出る」ときなので、余事象が速い。

は素数なので、 が で割り切れるのは のどれかが の倍数のときである。 から のうち の倍数は だけだから、条件は「少なくとも1回 が出る」である。

余事象「1回も が出ない」の確率は なので

である。

なら で、 通りの全探索でも である。 のすべてで一致した。

が素数であることが効いている。「 で割り切れる」なら が2回出る場合なども要るので、余事象だけでは済まない。

(2) が で割り切れる確率を求める

答

なので「 の倍数が1回は出る」かつ「 の倍数が1回は出る」である。2つの条件のどちらも成り立つ確率なので、余事象(どちらかが成り立たない)に包除原理を使う。

で は相異なる素数だから、 が で割り切れるのは

  1. 事象 : が少なくとも1回出る( が の倍数)
  2. 事象 : または が少なくとも1回出る( が の倍数)

がともに起こるときである。余事象をとって包除原理を使うと

である。それぞれ

  1. :毎回 以外( 通り)。。
  2. :毎回 以外( の 通り)。。
  3. :毎回 以外( の 通り)。。

なので

である。

では で、1回では の倍数になりえないことと合う。 では で、 の 通り と一致する。

なら で、 通りの全探索でも である。 のすべてで式と一致した。

と は独立ではない(同じ出目の列を見ている)。 としない。余事象の和に包除原理を使うのが定石である。

の倍数は と の2つである。 を忘れると になってしまう。

は「 のどれも出ない」で、残りは の 通りである。

第3問だけのページ

第4問 微分法

合成の最大最小・t+1/t の単調性・偶関数・置き換え当サイトの体感難易度:やや難

(、)の最大値と最小値を求める

答最大値 ()、最小値 (、)

は の値だけで決まる形 である。 がすぐ分かるので、 では が増加することを使えば、「 の最大・最小を求める」だけの問題になる。 は の関数なので、 とおくと1変数の単調性の話になる。

とおくと である。

である。 、 なので である。()だから、 は で増加する。したがって

である。

の値域。 とおくと は に対応し

である。

で、 では だから 、つまり は減少する。よって

である。最大 は 、すなわち のとき、最小 は 、すなわち のときである。

答え。

である(最小値は ほど)。

最大 5/2最小最小
のグラフ()。偶関数で、 で最大 、 で最小 ()をとる。

を 万等分して を直接計算すると、最大 ()、最小 ()である。、 で和は と一致する。

は 全体では で最小の谷をもつ。 に限れば増加なので、まず を押さえるのが要点である。 の最小が より小さければ話がまるで変わる。

と置き換えると、 が になる。 のまま微分して を作ると式が重い。

となるのは で、区間 の外である。区間内では単調なので端で最大最小をとる。

最小値は二重分数のままでよい。 を1つの分数にすると となり、かえって見にくい。

第4問だけのページ

第5問 空間図形・積分法

線分の通過範囲・包絡線・回転体の体積・断面積当サイトの体感難易度:難

が 軸上、 が 平面上、 を保って動くとき、線分 が通過してできる立体の体積を求める

答

は 平面上を自由に回せるので、立体は 軸まわりの回転体である。だから 軸からの距離 だけを見ればよく、問題は「 平面で、両軸の切片の和が の線分の族が覆う範囲」という平面の問題に落ちる。

、 とすると 、 である。、 と書ける。

は自由に動くので、立体は 軸のまわりの回転体である。また の符号も自由なので について対称である。そこで 、 の 平面で考える。

線分の族。 、 を結ぶ線分は

である()。 を から まで動かしたときの線分の和集合を求める。

覆う範囲。 を固定し ()を考える。 は両端で に発散し、

で最小になる。このとき で、最小値は

である。したがって をみたす が存在することは 、すなわち

と同値である。境界 はこの線分族の包絡線である。

体積。 の断面は半径 の円で、 である。 の対称性から

である。(、)とおくと

で、さらに とすると

である。よって

である( ほど)。

(1, 0)(0, 1)
軸を含む平面での断面。輪郭は で、細い線は に対する線分 。これらの線分が包絡線としてこの輪郭を作る。立体はこれを 軸のまわりに回したもの。

条件をみたす と を 万組ランダムにとって線分上の点を作ると、すべて をみたした。 の体積を 万点のモンテカルロ法で求めると で、 とよく合う。

が 平面上を自由に動くので、立体は回転体になる。 を1方向に固定して考えると、体積が出せない。

は 軸上の負の側にも行ける。 の対称性から、 の体積を 倍する。

線分の族が覆う範囲は、包絡線の内側全部である。 という形で言いかえるのがいちばん確実で、包絡線を微分で求めるだけだと「内側が全部覆われる」ことの説明が要る。

断面の半径は で、面積は である。 乗になるところを落とさない。

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第6問 三角関数・整数

3倍角・4倍角・漸化式・合同式・背理法当サイトの体感難易度:難

(1) と を の式で表す

答、

から順に積み上げる。 は と見るのがいちばん速い。

とおく。まず である。

である。 は の2倍角と見て

である。

()なら 、 で合っている。

を として出すと が現れて手間が増える。 の2倍角と見る。

(2)( は 以上の素数)のとき、 となる正の整数 が存在するか判定する

答存在しない

(1) の形を一般化する。 のとき が整数になり、しかも で割り切れないことを漸化式で示す。もし なら となり、 は で割り切れるので矛盾する。

とおく。積和の公式 から

で、両辺を 倍すると

となる。、 だから、帰納的に はすべて整数である。

実際に書き下すと 、、 で、これは (1) の式 、 に を入れたものと一致する。

で割り切れない。 漸化式を を法として見ると なので、 で

である。 は 以上の素数だから奇数で、 である。したがって

である。

背理法。 ( は正の整数)とする。 なので 、したがって

である。 なので上の結果より のはずだが、 は で割り切れる。矛盾である。

よって、そのような正の整数 は

。

について 、 で定めた整数は、()と で小数6桁まで一致した。また は と完全に一致し、どれも にならなかった。

が整数であることと、 で割り切れないことの両方が要る。整数であるだけでは矛盾が出ない。

が奇素数であることは のところで効く。 だと議論が崩れる(実際 なら で、 は存在する)。

から を作る。 でもよいが、 にしておけば符号を気にしなくてよい。

(1) はこの漸化式の の場合を具体的に見せる誘導である。、 が で割ると 余ることを確かめておくと、一般の形が見える。

第6問だけのページ

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