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京都大学 2021年度 前期日程 理系

京大理系 2021年度 数学の解答・解説

全6問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 空間ベクトル/確率

平面に関する対称点・法線ベクトル・包除原理・初めて起こる確率当サイトの体感難易度:標準

問1、、 を通る平面 に関して と対称な点 を求める

答

3点が座標軸上にあるので、平面は切片形 ですぐ書ける。あとは法線ベクトルの向きに から動かすだけで、 とおいて中点が平面上に乗る を決める。

はそれぞれ 軸上の点なので、平面 は切片形で

と書ける。法線ベクトルは で である。

対称点を作る。 より と書けるので である。中点

が 上にあるので

である。よって

である。

を平面に代入すると で、右辺 との差は である。公式 に入れても が出る。

のとき中点は で、 となり平面上にある。 で法線と平行である。

切片形は「軸との交点が なら 」である。 の 切片が なので分母が になる。

とおけるのは「 が垂線」という条件そのものである。 は中点が平面上に乗る条件から決まる。

を求めたあと、(中点ではない)に戻す。

問2 回目に初めて赤玉が出て、その時点で4色すべてが記録済みになる確率を求める()

答

条件は「 回目が赤」かつ「最初の 回が赤以外の3色だけで、しかも3色すべてが出る」である。後半は「3色で 回、全色が出る」という典型的な包除原理の問題になる。

回目に初めて赤が出るので、最初の 回は白・青・黄のいずれかである。さらに 回目で4色そろうには、その 回で白・青・黄がすべて出ていなければならない。

回で3色すべてが出る場合の数。 全部で 通りのうち、少なくとも1色が出ないものを包除原理で引くと

通りである(3色とも出ない場合は 通り)。 回目は赤の1通りだから、条件をみたす記録の列は

である。各回の記録は4色が等確率なので、どの列も確率 である。よって

である。

では で、最初の3回が白・青・黄の並べ替え( 通り)、4回目が赤、という数え方と合う。

について 通りをすべて列挙すると、確率は で、式の値と完全に一致する。

「4種類すべてが記録済み」は 回目を含めての話である。赤は 回目に出るので、残り3色が最初の 回で出そろう必要がある。

玉は毎回戻すので、各回は独立で確率 ずつである。戻さない場合と混同しない。

包除原理の最後の項 を落とさない。「2色が出ない」=「1色だけ」の場合である。

第1問だけのページ

第2問 微分法

接線・線分の長さ・相加相乗平均・置き換え当サイトの体感難易度:標準

上の点 での接線が 軸と交わる点を とするとき、 の最小値を求める

答

接点を とおくと、 軸との交点がすぐ出る。 を計算すると という形になり、 とおけば1変数の最小値問題になる。

なので、 での接線は

である。 軸と交わるには傾き が必要で、そのとき

である。

を計算する。 座標の差は

なので

である。

最小化。 とおくと

で

である。 では なので、 は で減少、 で増加し、 で最小になる。値は

なので

である( のとき、 ほど)。

PQ
と、 が最小になる接線()。、 で 。

を から まで 万点動かして を座標から直接計算すると、最小は ()で、、 と一致する。

「接線が 軸と交わる」ので である( だと接線 は 軸と平行)。問題文にその断りがあるので、 を前提にしてよい。

の形 まで整理してから とおく。 のまま微分すると式が重い。

ではなく を最小にする。 なので同じ場所で最小になる。

第2問だけのページ

第3問 複素数平面・極限

無限等比級数・複素数の等比数列・実部をとる・有理化当サイトの体感難易度:標準

を求める

答

は複素数の実部なので、 とおくと、求める和は等比級数 の実部である。 なので収束し、 の実部を取るだけでよい。

とおく。ド・モアブルの定理より

なので、求める和は の実部である。 だからこの等比級数は収束し

である。

計算する。 、 なので

である。分母を実数化すると

なので

である。分母を有理化して

を得る( ほど)。

実数のまま進めるなら、、 とおいて加法定理から連立方程式を作ってもよい。一般に で、、 を入れると同じ値になる。

から まで直接足すと で、 と一致する。

を確かめてから を使う。収束の確認は省かない。

実部を取るのは最後である。途中で だけ追うと加法定理の計算が増える。

は である。 の虚部は で、2乗すれば符号は消える。

第3問だけのページ

第4問 積分法

曲線の長さ・半角の公式・1/cos の積分・置換積分当サイトの体感難易度:やや難

の の部分の長さを求める

答

を半角で書き直すのが決め手である。、 を使うと となり、 が になる。

では である。

なので

である( で )。よって長さは

である。(、)とおくと

である。

の積分。 分母分子に を掛けて とおくと

である。 で だから

である。分母を有理化すると なので

である( ほど)。

log 2π/2
の の部分。 で 、 で 。この弧の長さが 。

万点の数値積分で となり、 と一致する。

で、絶対値がつく。ここでは なので外せる。

の積分は、 を掛けて で置換するのが定石である。 の公式を覚えていなくても出せる。

に気づくと、 の係数 がきれいに出る。

第4問だけのページ

第5問 図形と方程式

円周角・外心・垂心・軌跡当サイトの体感難易度:やや難

(1) の外心の座標を求める

答原点

の長さと が決まっているので、正弦定理で外接円の半径が出る。外心は の垂直二等分線( 軸)上にあり、半径の条件から2か所に絞れる。 なので、 と同じ側のほうが外心である。

である。正弦定理より、外接円の半径を とすると

である。

位置を決める。 外心は の垂直二等分線、すなわち 軸上にある。 とおくと までの距離が だから

である。 なので は優弧の上にあり、外心は について と同じ側にある。 の 座標は正で、直線 は だから、外心も の側、つまり である。よって外心は

である。実際 で、 は円 の の部分を動く。

を円 の上半分に 点とると、 はすべて になった。 である。

のほうは、 が劣弧の上にある場合(このとき )に対応する。 が鋭角か鈍角かで外心の側が変わる。

逆に、 が円 の の部分を動けば、円周角の定理から がつねに成り立つ。これが (2) の前提になる。

(2) が条件をみたしながら動くときの の垂心の軌跡を求める

答円 の の部分(両端 は除く)

外心を原点にとれたので、「垂心 3頂点の位置ベクトルの和」が使える。 は定ベクトルなので、垂心は を だけ平行移動した点になる。

外心が原点 のとき、垂心 については

が成り立つ。実際、 をこの式で定めると

で、 より内積は 、つまり である。同様に なので、 は垂心である。

計算する。 なので

である。 は 、 を動くので、 とおくと 、 で

である。逆に、この条件をみたす に対して は条件 をみたすので、軌跡はこの全体である。すなわち

(中心 、半径 の円の上半分で、両端 は含まない)である。

BCAH外心 O
外接円 (薄い円)の上半分を が動く。垂心 の軌跡は、円 の の部分(濃い弧)。

を上半円に 点とって を計算すると、すべて をみたし、 の範囲は から までだった( のとき )。

が使えるのは が外心のときである。(1) で外心が原点だと分かったことがそのまま効く。

両端 は ( が 軸上)に対応し、条件「 の 座標は正」から外れる。開いた弧になる。

「軌跡を求めよ」なので逆も言う。 の各点が実際に垂心として現れることを確かめる。

第5問だけのページ

第6問 整数/微分法

因数分解・対偶・平均値の定理・接線が原点を通る条件当サイトの体感難易度:やや難

問1 の整数について、 が素数ならば も素数であることを示す

答対偶を示す。()なら が の真の約数になる

対偶「 が合成数なら は素数でない」を示す。 が で割り切れることを、、 に使えばよい。

対偶「 が合成数ならば は素数でない」を示す。(、)とする。

、 とおくと

なので、 は で割り切れる。

が真の約数であること。

  1. より 。
  2. は狭義増加である()。 なので 。

よって は でも自分自身でもない約数 をもち、素数ではない。対偶が示されたので、もとの命題も成り立つ。

逆は成り立たない。 は素数だが で素数ではない。

で が素数になるのは だけで、いずれも素数である。合成数の では必ず合成数になっている。

が合成数のとき と書けるが、 の両方が 以上であることを明記する。 だと になってしまう。

と の両方を言う。片方だけでは「真の約数」にならない。

である()。負の数の素数判定を気にしなくてよい。

問2、 は微分可能で のとき、 の接線で原点を通るものが存在することを示す

答 に平均値の定理を使うと となる があり、そこでの接線が原点を通る

点 での接線が原点を通る条件は である。これは の導関数の分子なので、 を考えればよい。条件 は と同じことである。

接線が原点を通る条件。 での接線は で、これが原点 を通るのは

のときである。この が存在することを示せばよい。

を考える。 なので区間 では であり、 が微分可能だから も で連続、 で微分可能である。また

なので である。

平均値の定理。 に平均値の定理を使うと、 で

となるものが存在する。いっぽう

なので、 は 、すなわち を意味する( より分母は でない)。

したがって、点 での接線は原点を通る。そのような接線が存在することが示された。

は「 と が原点から見て同じ向きにある」、つまり ということである。原点から見た傾きが両端で等しいので、途中で「原点を向いた接線」が必ず現れる、というのが図形的な意味である。

をみたす2次式を 個ランダムに作り、 で の符号変化を調べると、すべての場合で零点が見つかった(反例 件)。

が で定義できるのは だからである。 をまたぐ区間だと使えない。

接線が原点を通る条件を と書き直すところが出発点である。(原点との傾き 接線の傾き)と見てもよい。

平均値の定理の結論は「 が存在する」であって、 を具体的に求めることはできない。存在を示せば十分である。

第6問だけのページ

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