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東北大学 2024年度 前期日程 理系

第3問 確率・数列の解答・解説

状態を分ける漸化式・うまい1次結合・複素数の利用・偏角と周期当サイトの体感難易度:難最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

(1)A,A,B の3枚から1枚引いて戻す試行を 回行って文字列を作り、AAA か BB を含むものを不可、それ以外を可とする。可かつ右端2文字が AA である確率を 、可かつ右端2文字が BA である確率を 、可かつ右端の文字が B である確率を とするとき、 と、 を で表す

答。

1回の試行で A が出る確率は 、B は 。可な文字列の右端は「AA」「BA」「(最後が)B」の3通りに必ず分かれるので、この3つを状態と見て、1文字足したときどこへ移るかを調べる。

確率と状態。 A は2枚、B は1枚なので、1回の試行で A が出る確率は 、B は である。

長さ の可な文字列は、右端の様子で「AA で終わる」「BA で終わる」「B で終わる」の3つにちょうど分かれる(右端が A なら右から2文字目は A か B のどちらかで、AA か BA になる)。それぞれの確率が である。

。 長さ2の文字列は AA, AB, BA, BB で、確率は順に である。BB は不可、他は可なので

である。

1文字足す。 可な文字列の右に1文字足すとき、新たに不可になるのは次の場合だけである。

  1. AA で終わる文字列に A を足す:AAA ができるので不可
  2. B で終わる文字列に B を足す:BB ができるので不可

それ以外は可のままである。行き先を整理すると

  1. AA に B を足す → 右端は B(確率 )
  2. BA に A を足す → 右端2文字は AA(確率 )
  3. BA に B を足す → 右端は B(確率 )
  4. B に A を足す → 右端2文字は BA(確率 )

となる。よって

である。

では 、、 になる。 が「可である確率」である。

から まで全列挙して求めた が、この漸化式から計算した値と完全に一致した。

「B で終わる」は右から2文字目を問わない。AA, BA の2状態と合わせてちょうど場合が尽きる。

に「B で終わる文字列に A を足す」は入らない。それは BA で終わるので に入る。

(2) を で表す

答

を漸化式に通すと、同じ の組み合わせがそのまま 倍で出てくる。等比数列になる。

とおく。(1) の漸化式を代入すると

である。これは

にほかならない。よって は公比 の等比数列である。初項は

なので

である。

である。 で 、 で となり、(1) の値と合う。

全列挙で求めた が 〜 で と完全に一致した。

という係数は偶然ではなく、漸化式の行列の固有ベクトルにあたる。問題文が与えてくれているので、代入して確かめるだけでよい。

(3) を で表す( は虚数単位)

答

(2) と同じことを複素係数でやる。代入すると全体が 倍になるので、やはり等比数列である。

とおく。(1) の漸化式を代入すると

で、 について整理すると

である( の係数は )。ここで とおくと

なので、上の式は

と書ける。すなわち は公比 の等比数列である。初項は

である。よって

である()。

では となり、 と合う。

全列挙で求めた とこの式の差は 〜 で 以下だった。

係数 も問題が与えてくれている。代入して を見つけるだけでよく、自分で固有値を探す必要はない。

を使うと の係数が合う。複素数の計算をていねいに。

(4) を満たすための の必要十分条件を求める

答 が の倍数であること

(3) の の実部がちょうど である。 を極形式にすると偏角が なので、実部が になる は偏角の条件で決まる。

は実数なので、(3) の を実部と虚部に分けると

である。したがって

である。

極形式。 は、大きさが 、偏角が (第3象限)なので

である。ド・モアブルの定理から

なので

である。係数は でないから

である。 は ( は整数)なので

すなわち である。 だから、これは 、つまり

と同値である。よって求める必要十分条件は

である( という条件のもとで、)。

実際 、 である。(2) の実数の等比数列だけでは と を分離できず、(3) の複素数の等比数列が「差 」を取り出す道具になっている。

漸化式を まで分数で回すと、 になったのは だけだった。

などの係数は決して にならないので、条件は の部分だけで決まる。

を解くとき、 を使って にする。

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