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東北大学 2020年度 前期日程 理系

東北大理系 2020年度 数学の解答・解説

全6問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/13

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/13時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 図形と計量

余弦定理・座標の導入・2次関数の最小・垂線の足当サイトの体感難易度:標準

(1)、、 の について、 とするとき を求める

答、

3辺が分かっているので余弦定理そのまま。 は と から決まる。

余弦定理から

すなわち なので

である。 より だから

である。

、、 とすると 、 になった。

(2) から辺 に下ろした垂線の足を とし、 の実数 に対し辺 を に内分する点を とするとき、 の最小値とそのときの を求める

答最小値 ( のとき)

を原点、 を 軸にとって座標を入れる。 は 上なので 座標が固定され、 座標だけが動く1変数の2次関数になる。

ACBHP
A を原点、AC を x 軸にとったところ。B の座標は (cosθ, sinθ) = (7/8, √15/8) で、H はその真下。P は BH 上を動く。

を原点、半直線 を 軸の正の向きにとる。 より で、、 より

である。 は から 軸に下ろした垂線の足なので である。

は を に内分するので、 の 座標は のままで、 座標は

である。 より である。このとき

である( の 方向の差は )。足し合わせると

である。 の2次関数として平方完成する。 の係数 を で割ると なので

であり、 だから、定数項は

である。頂点 は の内部にあるので、ここで最小値 をとる。このとき

である。よって最小値は で、 のときである。

は重心で最小になる。重心の 座標は で、 がちょうどその高さに来るときが答えである( 座標は に固定されているが、和が と で分離するので だけ最適にすればよい)。

を 刻みで動かすと、最小は での だった。

は線分 上にあるので 座標は動かない。動くのは だけで、1変数の2次関数になる。

の内分なので、 側から測って 。 座標は 倍になる。

第1問だけのページ

第2問 図形と方程式

円と直線の距離・共有点の個数・連立方程式・集合の要素数当サイトの体感難易度:やや難

(1) の実数とし、円 、直線 、直線 を考えるとき、 と の交点が 上にあるような を求める

答

まず と を連立して交点を求める。係数が と で直交しているので、消去もきれいに進む。

を平方完成すると

なので、中心 、半径 の円である( なので半径は正)。

を連立する。

上を 倍、下を 倍して引くと 、つまり である。上に戻して より だから、交点は

である。これが 上にある条件は

すなわち で、 である。

の法線ベクトルは 、 の法線ベクトルは で、内積は 。つまり である。(3) でこの事実は直接は使わないが、図を描くときの見当になる。

のとき交点は で、 に代入すると で成り立つ。

(2) と が異なる2つの共有点をもつような の範囲を求める

答 または

中心から直線までの距離が半径より小さい、という条件を書く。両辺とも 以上なので2乗して比べられる。

中心 と の距離は

である。異なる2点で交わる条件は、これが半径 より小さいことなので

である(両辺 以上なので2乗してよい)。展開して整理すると

である。左辺は と因数分解できるので

である(いずれも を満たす)。

では距離 で2点、 では で共有点なしだった。

半径は ではなく 。 の場合を落とさない。

(3)集合 の要素の個数が となる をすべて求める

答

と についても (2) と同じ計算をする。2つの集合が共通の要素をもつのは、その点が と の交点 でもあるときに限るので、(1) から のときだけ。それ以外は個数を足すだけである。

中心 (1, 2)(1, 1)LMC
a = 1 のとき。L と M は直交し、その交点 (1, 1) が円 C 上にある。C は L とも M とも2点で交わるが、そのうち1点が共通なので和集合は3個になる。

と 。 中心 と の距離は

である。これと半径 を比べると

  1. または :2点
  2. または :1点(接する)
  3. それ以外:0点

である。(2) と同様に と については

  1. または :2点
  2. または :1点
  3. それ以外:0点

である。

重なりの有無。 2つの集合が共通の点をもつなら、その点は 上にも 上にもあるので と の交点 であり、かつ 上にある。(1) よりそれは のときだけである。

のとき。 2つの集合は交わらないので、要素数は である。これが になるのは か の組み合わせのときである。

  1. は 。このとき には か が必要だが、 も も当てはまらない。不適
  2. は 。 は を満たし、 は を満たすので、どちらも 。適する

のとき。 距離は について 、 について で、どちらも半径 より小さいので である。共通の点 が1つあるので、和集合の要素数は

で、条件を満たす。

以上より、求める は

である。

では との距離 (2点)、 との距離 (接する)で和集合3個。 では (2点)と (接する)で3個だった。

の「2点ずつだが1点が共通」を見落としやすい。(1) はそのための誘導である。

の2つの値がいずれも の条件を満たさないことを、きちんと確認する。

第2問だけのページ

第3問 整数

数学的帰納法・指数の大小・小さい場合の調べ上げ・不定方程式当サイトの体感難易度:標準

(1) のとき が成り立つことを示す

答 で 。帰納法の step は と から

数学的帰納法。 と 倍になるのに対し、左辺は が 倍、 が少し増えるだけなので、余裕をもって押さえられる。

のとき 、 で ✓。

で が成り立つと仮定する。このとき

である。一方、示したい式の左辺は

である。両者の差をとると

で、、()だからこれは正である。よって

となり、 でも成り立つ。数学的帰納法より のすべてで成り立つ。

で数値を比べると、差 は とどんどん開いた。

という「3倍の余裕」を作ってから比べる。直接 を示そうとすると手がかりが少ない。

(2)不等式 を満たす をすべて求める

答

(1) より はすべて不適。残る を直接確かめるだけ。

(1) より では なので、条件を満たさない。残りを調べる。

  1. : ✓
  2. : ✓

よって求める は

である。

を計算すると、 になるのは だけだった。

(3)等式 を満たす ( は 以上の整数、 は正の整数)の組をすべて求める

答 で となる9組、 で となる4組、計13組

なので右辺の は 以上。したがって が必要で、(2) から が か に限られる。

とおくと、条件は

である。、 より右辺は 以上だから が必要で、(2) より または である。

。 なので である。 の整数だから

の9組である。

。 なので である。 より だから

の4組である。

以上、求める組 は合わせて13組である。

が 以上という条件が、 を2通りに絞る決め手になっている。もし が負でもよければ、どの でも解が作れてしまう。

全探索すると で9組、 で4組の計13組だった。

や も「 以上の整数」なので含める。

が先に決まり、そのあと の組を数える、という順番で考える。

第3問だけのページ

第4問 確率

復元と非復元の混在・状態の推移・負の二項分布・比をとって最大を探す当サイトの体感難易度:やや難

(1)白玉3個・赤玉2個の計5個が入った箱から無作為に玉を1個取り出し、硬貨を投げて表なら手元に残し裏なら箱に戻す試行を行う(箱が空になったら停止)。2回の試行の結果、手元に白玉が2個ある確率を求める

答

2回とも「白を引いて表」であればよい。1回目で白が1個減るので、2回目の箱の中身が変わることに注意する。

手元に白が2個あるには、2回とも「白玉を引き、かつ表が出る」必要がある。

  1. 1回目:箱は白3・赤2の5個。白を引く確率 、表が出る確率
  2. 2回目:1回目で白が1個減っているので箱は白2・赤2の4個。白を引く確率 、表が出る確率

よって求める確率は

である。

状態を分数のまま遷移させると だった。

表が出たら玉は箱に戻らないので、2回目の箱の中身が変わる。確率を使い回さない。

(2)3回の試行の結果、手元の玉が白玉1個・赤玉1個の計2個となる確率を求める

答

3回のうち裏が1回、表が2回で、残った2個が白1・赤1。裏が何回目かで3つに分け、さらに白と赤の順で2つに分ける。

3回のうち表が2回(白1個と赤1個を残す)、裏が1回である。裏が何回目かで場合分けする。玉を戻す回は箱の中身を変えないことに注意する。

裏が1回目。 1回目はどの玉でもよく裏(確率 )。箱は白3赤2のまま。2・3回目で白と赤を1個ずつ残すので

である(白→赤の順と赤→白の順)。

裏が2回目。 1回目に白(または赤)を表で残し、2回目は裏、3回目に赤(または白)を表で残す。

である。

裏が3回目。 1・2回目で白と赤を1個ずつ残し、3回目が裏。

である。3つを足して

である。

3つの場合がすべて になるのは偶然ではない。裏の回は箱の中身を変えないので、「表が出た2回がどの玉だったか」の確率が裏の位置によらないからである。

状態を分数のまま遷移させると だった。

裏が出た回も「玉を引く」ので、どの玉を引いたかで確率は分かれない(戻すので状態は同じ)。まとめて確率 と扱える。

表が出た2回の順(白が先か赤が先か)で箱の中身が変わるので、両方を計算する。

(3) を 以上の整数とするとき、ちょうど 回目で試行が停止する確率 を求める

答

停止するのは5個目の玉を手元に残した瞬間。どの玉を引いたかは停止のタイミングに関係しないので、「表が出た回数」だけを見ればよく、ふつうの反復試行になる。

箱の玉が減るのは「表が出た」ときだけで、どの色の玉を引いたかは関係しない。したがって、 回の試行のあとに箱から減った玉の個数は「表が出た回数」に等しい。

ちょうど 回目で停止するのは、 回目が表(5個目を残す)で、かつ最初の 回のうち表がちょうど4回のときである。表・裏はそれぞれ確率 で独立だから

である。

なら で、これは5回とも表が出る確率 と一致する。

状態を分数のまま遷移させて停止確率を求めると で、この式と完全に一致した。

玉の色は停止のタイミングに影響しない。色ごとに場合分けしようとすると、かえって複雑になる。

「 回目が表」を忘れない。最初の 回で4回表、というだけでは 回目に停止するとは限らない。

(4) が最大となる を求める

答

階乗の比は約分できるので、 を と比べる。これで増減が一気に分かる。

比をとると

である。()なので

である。これを と比べると、 だから

である。したがって

  1. :(増加)
  2. :
  3. :(減少)

となり、 が最大になるのは

のときである(最大値は )。

分数で計算すると 、、 で、 が最大だった。

差ではなく比をとる。階乗と がどちらも約分できる。

で比がちょうど になるので、最大を与える は2つある。1つだけ答えない。

第4問だけのページ

第5問 複素数平面

分母の実数化・軌跡が円になること・媒介変数表示・図示当サイトの体感難易度:標準

(1)実数 に対して とするとき、 の実部と虚部を で表す

答実部 、虚部

分母の共役を分母・分子に掛けて実数化する。

分母・分子に を掛けると

である( は実数なので )。よって

である。

では で、、 と一致した。

(2)絶対値 を求める

答( によらず一定)

(1) の成分で引き算して2乗和を計算する。分子が にまとまる。

(1) より

である。絶対値の2乗は

で、分子は

である。よって

である。

つまり は、 が何であっても中心 、半径 の円の上にある。

のいずれでも だった。

(3)実数 が の範囲を動くとき、点 がどのような図形を描くかを複素数平面上に図示する

答中心 、半径 の円の上半分( の部分)。両端 を含む

(2) より は円周上にある。あとはどの範囲を動くかで、偏角を調べる。 とおくと半角の形になって一目で分かる。

(2) より は中心 、半径 の円 の上にある。 とおくと、(2) の計算から

である。( が に対応)とおくと、2倍角の公式から

なので

である。よって ととれる。 では

であり、 は とともに連続に増加する。したがって は円 の上半分( が から までの部分)をちょうど1回描く。端点は

で、()では である。図示すると次のようになる。

Oi/2i(t = 0)1/2 + i/2(t = -1)-1/2 + i/2(t = 1)
太い弧が答え。中心 i/2、半径 1/2 の円の上半分で、両端 1/2 + i/2 と -1/2 + i/2 を含む。原点(t → ±∞ に対応)は含まない。

での はそれぞれ 、、 で、弧の右端・頂点・左端にあたった。

円周全体ではなく上半分だけ。 の範囲が偏角の範囲を決める。

は で 。これを見ても「上半分」が分かる。

第5問だけのページ

第6問 積分法

置換積分による対称性・部分積分・漸化式・有理数であることの証明当サイトの体感難易度:やや難

(1) について、 と を示す

答前者は の置換、後者は

1つめは「 と を入れ替える置換」。2つめは足すと になることを使って括り出すだけ。

前半。 とおくと 、、 で、 が のとき は である。よって

である。

後半。 被積分関数を足すと

なので、 から まで積分して

である。

で数値積分すると 、 で一致した。

(2) を求める

答

が の微分(符号つき)なので、 の置換でただの多項式の積分になる。

とおくと 、 が のとき は である。よって

である。

(1) より でもある。

で数値積分すると で、 と一致した。

(3) が成り立つことを示す

答 を積分、 を微分して部分積分すると、境界項が になる

と分け、前半を積分する側にとる。原始関数が になり、分母の が出てくる。

である。これを使って部分積分すると

である。境界項は、 で 、 で なので である()。残った積分は

である。よって

である。

では 、 で一致した。

どちらを積分する側にとるかで分母が決まる。 を積分側にとると が分母に出て、目的の形になる。

(4) または が奇数ならば は有理数であることを示す

答(1) で が奇数の場合を が奇数の場合に帰着させ、(2) を出発点に (3) で を ずつ上げる帰納法

(1)(2)(3) がそのまま道具になる。(1) で「 が奇数」の場合だけ示せばよいことにし、(2) を の場合、(3) を を 増やす step として使う。

(1) より なので、 が奇数の場合は が奇数の場合に帰着する。よって「 が奇数ならば は有理数」を示せばよい。

()として、 についての数学的帰納法で「すべての正の整数 に対し は有理数」を示す。

。 (2) より で、これは有理数である。

。 すべての について が有理数と仮定する。(3) で とすると

である。右辺は有理数 と、仮定より有理数である の積だから有理数である。

よって数学的帰納法より、 が奇数のとき はつねに有理数である。 が奇数のときも (1) より同じ結論になる。

がともに偶数のときは有理数にならないことがある。たとえば である。実際 の値は、 がともに偶数のときだけ を含む。

、、 と、いずれも有理数だった。

帰納法は「すべての について」という形で回す。(3) で が に変わるので、 を固定したままでは回らない。

の置換で に直して「多項式の積分だから有理数」としてもよい。こちらのほうが短い。

第6問だけのページ

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。

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