本文へ
大学別数学研究室
  • 独自の解答・詳解
  • 問題文は非掲載
  • 小問2問・無料

東京大学 2024年度 前期日程 理科

第6問 整数の解答・解説

素数・因数分解・約数・2次方程式の解の個数当サイトの体感難易度:やや難最終更新 2026/10/11

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理科の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/11時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

(1) について、 が素数となる整数 をすべて求める

答(このとき はそれぞれ )

と因数分解できることが出発点になる。素数は「 と自分自身以外に正の約数を持たない」のだから、2つの整数の積が素数になるには、どちらかが でなければならない。調べる が一気に有限個に絞れる。

である。 とおく。

が素数 になったとする。 と は整数で積が だから、 は の約数であり、 または である。 なら になるので、結局 か のどちらかが成り立つ。順に調べる。

  1. : で、これは素数。適する。
  2. : で、負だから素数ではない。適さない。
  3. : の判別式は で平方数でないから、整数解はない。
  4. : より 。このとき で、、。どちらも素数で適する。

以上より である。

、、 で、いずれも素数。 を機械で全部調べても、素数になるのはこの3つだけだった。

素数は 以上の整数なので、 が負になる場合は外す。 はここで落ちる。

の場合と の場合は重なることがある。重複して数えないよう、最後に の値で見直す。

(2) を整数、 とするとき、 が素数となる整数 の個数が3個以下であることを示す

答そのような は3個以下((1) の でちょうど3個になるので、 は最良の上限)

(1) と同じく 、 と書けるので、候補は「」と「」と「」の3種類に分かれる。それぞれ高々2個なので、そのままだと6個までしか言えない。効くのは、 の側の が必ず 以上、 の側の が必ず 以下になることで、この2つは同時には起きない。 が2次式であることから出る差の評価が決め手になる。

とおくと である。 が素数になる整数 全体の集合を とし、次の3つに分ける。

  1. 。このとき なので 自身が素数で、とくに 。
  2. 。このとき なので が素数で、とくに 。
  3. 。 が素数で なら でなければならないので、。

のどの要素も、 か のどちらかをみたす((1) と同じ議論)ので、 である。 の要素は 、 の要素は だから、3つに重なりはない。また 、 はどちらも2次方程式なので 、 であり、 である。

と が両方とも空でないことはない。 、 があったとする。、 だから である。一方

で、左辺は である。 は整数だから は の約数となり だが、これは に反する。よって または である。

なら 。 (、ともに素数なので 以上で、一方は 以上)とする。 は最高次の係数が の2次式で を解に持つから である。 を入れると

なので である。すると となり素数ではない。よって 、したがって である。

なら 。 (、ともに 以下で、一方は 以下)とする。同じように と書けて

なので である。すると となり素数ではない。よってこの場合も である。

まとめる。 か のどちらかなので、 は次のどちらかに収まる。

  1. かつ のとき: と の一方は空なので となり、。
  2. または のとき:もう一方は空で、上で見たとおり だから 。

いずれの場合も である。すなわち が素数となる整数 は3個以下である。

上限の は実際に達成される。(1) の 、 では なので 、 で だから となり、ちょうど3個になっている。 が空であることも、上の議論と合っている。

の 通りについて、 と をみたす の候補をすべて列挙して素数判定すると、個数の最大は で、 以上になる組は1つもなかった。ちょうど3個になる組は 通りあり、たとえば 、 では の3つで素数になる。

「 が2個、 が2個、 が2個で高々6個」で止まらない。6個から3個まで落とすのが問題の中身で、そこを埋めないと点にならない。

が で割り切れるのは、 が整数係数の多項式だからである。 と の2つに分けて書けば、特別な定理を持ち出さずに示せる。

と のうち、落ちるのはいつも の側である。 という符号の関係から、 が正だと素数になりえないためで、この非対称性が と を分けている。

2024年度の全6問をまとめて読む

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針

当サイト運営者が制作した教材

同じ形式の問題を、5回分

合格答案をつくる 東大理系数学 2027の表紙

合格答案をつくる 東大理系数学 2027

東大理系数学の出題を分析して書き下ろした予想問題集です。過去問そのものは入っていません。 本番と同じ試験時間・大問構成で5回分、 解答・詳解・別解に加えて、 小問ごとの加点・減点つきの採点表を収録しています。

Amazonで見る全3巻を見る¥2,695・168ページ・2026年8月2日発売

中身を試し読みする

扉・問題・解答などを、それぞれ抜粋して掲載しています。連続したページではありません。画像を押すと拡大できます。

抜粋をPDFでまとめて見る

関連するページ