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九州大学 2023年度 前期日程 理科系
第4問 微分法の解答・解説
関数方程式・加法定理・微分可能性・指数関数と三角関数当サイトの体感難易度:難最終更新 2026/10/12
問題文について
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(1)条件 (A), (B), (C) から 、 となることを示す
答(B) で とすると 、 は (A) に反するので 、すると (A) から
(A) と (B) に を代入する。(B) のほうが因数分解しやすく、 か の2択になる。後者を (A) で潰す。
を代入する。(A) から
(B) から
である。よって または である。
は起こらない。 これを ① に入れると
となるが、 は実数値関数なので であり、矛盾する。
よって 。 ① に入れると 、すなわち である。(C) より だから
である。
、 では 、 で、確かに条件どおりだった。
(C) の は最後に効く。これがないと 、 という自明な解()が残る。
を切るのに「実数値関数」であることを使う。問題文に書いてある条件なので、根拠として挙げておく。
(2) がすべての で微分可能で となることを示す
答
加法定理 (A) を使って を「 の関数」「 だけの差分商」の形に直す。(1) で 、 が分かっているので、 での微分可能性(条件 (D))だけで極限が出る。
(A) より なので
である((1) の 、 を使った)。両辺を で割ると
となる。条件 (D) より は で微分可能で 、 だから、 のとき右辺の2つの差分商はそれぞれ 、 に収束する。よって
である。極限が存在したので はすべての で微分可能で、 である。
まったく同じやり方を (B) に施すと が出る。(3) ではこちらも使う。
、 では で、確かに成り立つ。
「 でしか微分可能と仮定されていない」のがこの問題の肝である。加法定理で を のそばに追い出すのが要点。
を と書き直すところで (1) を使う。ここを飛ばすと差分商の形にならない。
「極限が存在するから微分可能」と、微分可能性のほうを結論として書く。先に があると仮定しない。
(3) となることを示す
答実部 、虚部 はともに導関数が で、、
左辺を展開して実部と虚部に分け、それぞれを微分する。(2) の 、 を使うと、どちらも になって定数だと分かる。あとは の値を見るだけ。
左辺を展開すると
ただし
である。
は定数。 (2) より 、(同じ議論を (B) に施して得られる)だから
である。導関数が恒等的に なので はともに定数関数である。
値を決める。 (1) より 、 だから
である。よって 、、すなわち
である。
この等式から となり、実部・虚部を比べて 、 が出る。
、 とすると 、 で、確かに になる。
複素数のまま微分するのではなく、実部 と虚部 に分けてから実関数として微分する。高校の範囲で書くならこの形がよい。
は (2) の文面には出てこないが、同じ議論で得られる。使う前にひとこと断る。
なので は決して にならない。割り算してよい。
(4)、 が (B), (D) をみたすことを示し、、 を求める
答、
(B) の確認は、指数の部分が ときれいに揃うので、 の (B) をそのまま使える。(D) は積の微分で の値を計算するだけ。あとは前半の結論 、 を逆に解く。
(B) の確認。 右辺を計算すると
である(3行目で の条件 (B) を使った)。よって は (B) をみたす。
(D) の確認。 は で微分可能なので、積と合成の微分より も で微分可能で
である。 を代入し、、(条件 (D))を使うと
となる。同様に 、 より
である。よって は (D) をみたす。
を求める。 前半の結論より 、 である。定義式に戻して
である。、すなわち とおくと
となる。同様に
である。つまり空欄は
である。
という仮定は、 と を作るために必要である。 だと となり、、 という別の形になる。
、 について、 をランダムに 万組とって (A), (B) を確かめるとすべて成立した。数値微分でも 、 になった。
が (B) をみたす計算では、 が にまとまることが要点である。指数の肩が で揃うから加法定理がそのまま移る。
の計算で の係数 (合成関数の微分)を落とさない。
最後に で変数を戻す。 のままでは答えにならない。
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