九州大学・理系
九大理系数学の
傾向と対策
2019〜2026年度(8年分)の過去問分析
分析からつくった予想問題集
試験時間150分、大問5題、各50点・計250点、完全記述式。解答紙は大問ごとに1枚が問題冊子にはさみ込まれており、解答はすべて解答紙のおもてに書く(うらに書いた分は採点されない)。経済学部経済工学科のみ300点満点に換算される。
- 試験時間
- 150分
- 大問数
- 5題
- 1題あたり
- 30分
- 数学の配点
- 250点
よく出る分野(全40題中の出題数)
- 微分積分13
- 複素数平面8
- 整数7
九大理系数学の頻出分野
8年分・全40題の出題分野を数えたもの。1題が複数の分野にまたがるため、合計は題数を上回る。棒が長い分野ほど、繰り返し狙われています。
- 微分積分(極限・面積・体積・評価)13題/40題
毎年1〜2題。媒介変数曲線と回転体の体積が二枚看板
- 複素数平面8題/40題
出ない年は2022・2025のみ。方程式との融合が多い
- 整数7題/40題
2020以降7年連続。「示せ」→「すべて求めよ」の2段構え
- 空間図形・ベクトル6題/40題
2020以降7年連続。球・四面体・平面への垂線
- 確率・場合の数5題/40題
隔年程度。さいころの倍数条件と確率漸化式
- 数列・整式・平面図形6題/40題
漸化式の収束発散、整式の割り算、円に内接する四角形など
形式は8年間不変
試験時間150分、大問5題、各50点・計250点、完全記述式。解答紙は大問ごとに1枚が問題冊子にはさみ込まれており、解答はすべて解答紙のおもてに書く(うらに書いた分は採点されない)。経済学部経済工学科のみ300点満点に換算される。問題冊子には大問1題ごとに下書き用紙が1ページずつはさまれている。
ここで名古屋大学・大阪大学などと決定的に違う点を1つ挙げておく。九大では数学公式集が配布されない。和積の公式も、 も、四面体の体積公式も、すべて自分の頭の中から出す必要がある。
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| 年度 | 〔1〕 | 〔2〕 | 〔3〕 | 〔4〕 | 〔5〕 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019 | 定積分の最小値と極限 | 整式の恒等式と次数評価 | さいころと複素数平面 | 垂線の反復と点の極限 | 1次分数変換の像・図示 |
| 2020 | 接線が存在する条件 | 整数係数4次方程式(合同式) | 四面体と外接球 | さいころ4個・積の倍数 | 直円柱の切断と回転体 |
| 2021 | 四面体の内接球・球と平面 | 2次方程式の虚数解と外接円 | 領域の図示と回転体 | 平均値の性質(整式と複素数) | 二項係数と素数 |
| 2022 | 空間ベクトル(対称点・最短経路) | 整式の割り算と極限 | 整数 | 定積分の定義(読解型) | 媒介変数曲線・面積・図示 |
| 2023 | 4次方程式と三角形の形状 | 絶対値つき漸化式の収束・発散 | 平面ベクトルと整数 | 加法定理をみたす関数(読解型) | 媒介変数曲線・接線・面積 |
| 2024 | 空間ベクトル・面積の最大 | と | 階乗の方程式 | 格子点を通る直線の本数 | 積分漸化式と極限 |
| 2025 | 空間の平面と垂線・条件 | を含む定積分 | 円に内接する四角形 | さいころと方程式の解の個数 | |
| 2026 | 球と平面・円柱の切り口・図示 | 複素数の軌跡と回転体の体積 | 硬貨と3項間漸化式 | と有理数係数方程式 | 積分で定義された関数の極限 |
「微積分+3本柱」という設計
8年40題を分野別に数え直すと、九大の設計がはっきり見える。微分積分が2題前後、そこに複素数平面・整数・空間図形が1題ずつ乗り、残り1題が確率または場合の数——これが九大の標準形である。
逆に、8年間一度も出ていないのは、2次曲線の性質そのものを問う問題、統計的な推測、そして確率漸化式以外の「ゲームの必勝法」型である。ここに時間を割く必要はない。
| 分野 | 8年40題中 | 特徴 |
|---|---|---|
| 微分積分(極限・面積・体積・評価) | 13 | 毎年1〜2題。媒介変数曲線と回転体の体積が二枚看板 |
| 複素数平面 | 8 | 出ない年は2022・2025のみ。方程式との融合が多い |
| 整数 | 7 | 2020以降7年連続。「示せ」「すべて求めよ」の2段構え |
| 空間図形・ベクトル | 6 | 2020以降7年連続。球・四面体・平面への垂線 |
| 確率・場合の数 | 5 | 隔年程度。さいころの倍数条件と確率漸化式 |
| 数列・整式・平面図形 | 6 | 漸化式の収束発散、整式の割り算、円に内接する四角形など |
小問の型は4通り
| 型 | 構造と対処 |
|---|---|
| A。2小問完結型 | 九大でもっとも多い。(1)は独立に解ける標準問題、(2)は(1)の結論を道具として使う。 (1)を捨てて(2)に飛ぶのは自殺行為。小問が2つしかない分、1問の重みが大きい。 |
| B。「示せ」「すべて求めよ」 | 整数問題の定番。(1)で合同式による絞り込みの補題を証明させ、 (2)でそれを使って解を全部挙げさせる。十分性(実際にみたすことの確認)を書かないと大幅減点。 |
| C。図示させる | 8年で6回出ている。境界を含むか含まないか、除外点、軸との交点や漸近線を図中に書き入れて初めて満点になる。 |
| D。誘導文読解型 | 2022〔4〕・2023〔4〕。長い文章を枠で囲んで与え、空欄や下線部を埋めさせる。 その場で定義を読み取る力を測る問題で、予備知識はいらない。落ち着いて読めば取れる。 |
難易度と目標
九大理系数学は「奇問はないが、計算がやたら重い」という設計である。方針は10分で立つのに、答えにたどり着くまでに20分かかる——そういう問題が並ぶ。150分で5題、1題あたり30分しかないので、差がつくのは発想力ではなく処理速度と正確さである。
実際、8年間の小問およそ100問のうち約35%が「示せ」型だが、残りの大半は計算して値を出す問題である。名大や阪大に比べると証明の比重は軽い。そのかわり、答えが合わなければ点にならない小問が多い。
目標は医学部医学科で3完2半(175点前後)、工学部・理学部で2完2半(130点前後)。5題のうち1〜2題は取り切れる水準の題が必ず混じるので、まずそこを完答すること。5題すべての(1)を確実に取るだけで100点前後になる。
内訳はやや難17題・難8題で、過去問と同水準か、やや上に振ってある。
九大の過去問に入る前に
標準問題は終えた。過去問はまだ早い。九大理系数学の分野別完成演習は近日追加予定です。
九大に決めきれていない場合は、志望校診断模試で東京大・京都大・大阪大・名古屋大・東北大・九州大・北海道大・東京科学大との相性を先に確かめられます。
九大理系数学について、よくある質問
- 九大理系の数学は何分で何題ですか?
- 試験時間は150分、大問は5題、解答形式は完全記述式、数学の配点は250点です。単純に割ると1題あたり約30分で、見直しの時間を引くと実際にはもう少し短くなります。
- 九大理系の数学で頻出の分野はどこですか?
- 8年分・全40題の出題を分野別に数えると、微分積分(極限・面積・体積・評価)(13題)、複素数平面(8題)、整数(7題)が多く出ています。ページ内の分野別グラフで全体の偏りを確認できます。
- 九大理系の数学は何点を目標にすればよいですか?
- 目標は医学部医学科で3完2半(175点前後)、工学部・理学部で2完2半(130点前後)。
- 九大理系の数学は記述式ですか?
- 九大理系の数学は完全記述式です。答えの数値だけでなく、途中の論証を最後まで書ききる力が問われます。
- 九大理系の数学の過去問は何年分さかのぼるべきですか?
- このページでは2019〜2026年度の8年分を年度別・分野別の表に整理しています。まとめて並べると、分野の配置や小問の型がどこまで固定されているかが見えてきます。
合格答案をつくる シリーズ
九大理系数学の予想問題集
このページの2019〜2026年度(8年分)の出題分析をもとに書き下ろした、九大理系数学のオリジナル予想問題集です。本番と同じ形式の問題に加えて、どこで何点入るかを示した採点基準と別解を収録しています。
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