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東京科学大学 2023年度 前期日程 理系
第3問 複素数平面・確率の解答・解説
偏角と絶対値・多項分布の数え上げ・余りで分類する漸化式・対称性当サイトの体感難易度:やや難最終更新 2026/10/13
問題文について
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(1)実数が書かれた3枚のカード 、、 から無作為に2枚のカードを順に選び、出た実数を順に実部と虚部にもつ複素数を得る操作を考える。正の整数 に対して、この操作を 回繰り返して得られる 個の複素数の積を とするとき、 となる確率 を求める
答
6通りの複素数の絶対値は が2通りずつ。 は積なので、 と が何回出たかだけで決まる。条件を満たす回数の組は少ない。
6通りを書き出す。 実部と虚部の順で選ぶので、得られる複素数と絶対値・偏角は
- :、偏角
- :、偏角
- :、偏角
- :、偏角
- :、偏角
- :、偏角
の6通りで、どれも確率 である。絶対値は がそれぞれ2通りずつなので、1回の操作で絶対値が になる確率はどれも である。
条件を言いかえる。 回のうち絶対値が だった回数を 、 だった回数を とすると
である。 となる を調べると
- :、:、: ✓
- :、:、: ✓
- :、:、:、: ✗
である。 をこれ以上増やすと はさらに大きくなるので、条件を満たすのは上の6通りの だけである。
数える。 絶対値が になる回がどの順で現れるかを考える。 回のうち「 の回」を 個、「 の回」を 個選ぶ場合の数を足し合わせればよい。
- : 通り
- 、:それぞれ 通り
- 、:それぞれ 通り
- : の回と の回を別々に選ぶので 通り
である。合計すると
通りである。どの場合も確率は なので
である。
では で になる。実際 までは なので、必ず条件を満たす。
で 通りを全列挙すると、 でこの式と一致した。
絶対値だけを見ればよい。どの複素数が出たかまで区別すると数え方が複雑になるが、絶対値ごとにまとめれば確率は ずつになる。
は「2か所を選んでどちらが か決める」ので 通り。 ではない。
(2) が実数となる確率 を求める
答
が実数 の偏角が の倍数。偏角は の倍数なので、 を単位にして「 で割った余り」を追えばよい。
である(6通りのどれも ではない)。 が実数になるのは の偏角が の倍数のとき、すなわち
のときである。(1) の表より、1回の操作で得られる偏角は の倍数で、 を単位にすると
である。積の偏角は和になるので、 回ぶんの合計 ( 単位)が の倍数であればよい。
で割った余り。 上の6つを で割った余りで分けると
- 余り : の4通り、確率
- 余り : の1通り、確率
- 余り : の1通り、確率
である。 回後に を で割った余りが である確率を とする。余り と余り が出る確率が等しいので、対称性から であり
である。
漸化式。 余りが になるのは「 から を足す」「 から を足す」「 から を足す」の3通りなので
である。 を解くと なので
である。(余り になるのは4通り)なので で
である。よって
である。
で である。偏角の余りが のどれになるかが、だんだん均等に近づく。
の全列挙で となり、この式と一致した。
が実数なのは「 が実数」だけでなく「 が純虚数」でもよい。偏角が の倍数、とまとめる。
を単位にすると、 の倍数は「 の倍数」になる。余りで分類する定石に持ちこめる。
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