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大阪大学 2024年度 前期日程 理系

阪大理系 2024年度 数学の解答・解説

全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/14

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/14時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 極限

中間値の定理・単調性から解がただ1つ・はさみうち・指数と対数の極限当サイトの体感難易度:標準

(1)自然数 に対して ()とする。 がただ1つの実数解をもつことを示す

答 は で狭義単調減少、、 で

を示す。 と でおさえる。

である。、 では なので であり、 だから

である。よって は で狭義単調減少する。

端のようすは

であり、 は 以上 以下で有界、 なので で である。

は連続で狭義単調減少し、 から まで動くので、中間値の定理によって は にただ1つ解をもつ。(証明終わり)

(0, 3/2)aₙ
y = fₙ(x) のグラフ(図は n = 2)。x = 0 で 3/2 から始まり、ずっと減って −∞ に落ちる。x 軸と交わる点がただ1つの解 aₙ。

で の の最大は で、つねに負だった。

(2)(1) の解を とするとき を求める

答

から 。

より

である。右辺は 以上 以下なので 、すなわち

である( は (1) から)。はさみうちの原理より である。

で と に近づいた。

(3) を求める

答

(2) の等式を について解く。 なので 。

(2) の等式の両辺の対数をとると

である。(2) より なので であり、 は連続だから

である()。

ということ。(2) で作った上からの評価 が、実はほぼ等号だったと分かる。

は で となり、 に近づいた。

第1問だけのページ

第2問 複素数平面

複素数の1次変換・絶対値の条件・円板の和・等号が成り立つ場合当サイトの体感難易度:難

(1) とし、 は かつ をみたして動く。 がとりうる値の範囲を求める

答。すなわち中心 、半径 の円板(周を含む)

と を変数にとり直すと、 はその1次式で書ける。

、 とおく。 が複素数全体を動くとき も独立に複素数全体を動く( から が一意に決まる)。実際

である。一方

で、 を入れると の項がまとまって

である。、(条件は 、)とおくと なので

である(分母を有理化した)。したがって

である。 なので

である。 は の円板全体を動くので は半径 の円板全体を、同様に は半径 の円板全体を動く。2つは独立なので、和は半径

の円板全体を動く。したがって がとりうる値の範囲は

すなわち中心 、半径 の円板(周を含む)である。

2 + 2iO
f(1+i) がとりうる値(塗った円板)。中心は 2 + 2i、半径は 2√2。原点までの距離もちょうど 2√2 なので、原点は円周の上にある。

条件をみたす を 万組とると、中心からの距離の最大は で に近づいた。

のまま動かそうとすると大変。 を変数にとり直すと、条件がそのまま「2つの円板」になる。

(2) であるとき、 の値を求める

答、

原点は円板の周の上なので、2つの不等式で等号が成り立ち、向きも決まる。

なので、原点は (1) の円板の周上にある。つまり

で、左辺の2つの大きさの和がちょうど に等しい。和の絶対値が各項の絶対値の和に等しくなるのは、2つが同じ向きでそれぞれ最大の大きさをとるときに限る。 の向きは なので

より 、同じように

より 、すなわち である( で条件に合う)。

したがって

である。(1) の式に入れると

である。

確かめ算: で 、 で 。どちらもぎりぎり条件をみたしている。

、 で 、、 になった。

三角不等式の等号は「向きがそろう」とき。大きさだけ最大にしても足りない。

第2問だけのページ

第3問 空間ベクトル

ねじれの位置・外積の向き・基底による分解・存在と一意性当サイトの体感難易度:やや難

空間内の2直線 はねじれの位置にあるとする。 と の両方に直交する直線がただ1つ存在することを示す

答方向は に限られ、 と分解すると 、 とただ1通りに決まる

が空間の基底になることを使う。ねじれの位置だから 。

を点 と方向ベクトル で、 を点 と方向ベクトル で表す。ねじれの位置なので と は平行でなく、交わらない。平行でないことから は1次独立で

である。 は とも とも垂直なので、 は空間の基底になる。

方向は に限られる。

求める直線の方向ベクトルを とすると、 とも とも垂直だから である。 に垂直なベクトルは の定数倍に限るので、 は に平行である。

交わる点の決まり方。

求める直線が と で、 と で交わるとすると、 が に平行であればよい。 を基底で

と(ただ1通りに)分解すると

である。これが の定数倍になるのは、基底の係数の一意性から

のときに限る。すなわち はただ1通りに決まる。

であること。

このとき である。もし なら となり、 と が交わってしまう。これはねじれの位置であることに反するので である。よって で、2点 を通る直線がただ1つ定まる。

この直線は方向が なので とも とも垂直で、しかも で と、 で と交わるから、両方に直交する。逆に両方に直交する直線は上の議論から必ずこれになる。したがってそのような直線はただ1つである。(証明終わり)

が2直線の最短距離でもある。 の 方向の成分がそのまま距離になる、という見方ができる。

ランダムに2万組のねじれた2直線を作って 、 とすると、 はどの場合も と直交し、 だった。

「方向が決まる」だけでは足りない。 と実際に交わる位置がただ1通りであること、そして2点が一致しないことまで言う。

第3問だけのページ

第4問 積分(回転体)

y 軸のまわりの回転・円板と円環・ドーナツ形の体積・2次方程式当サイトの体感難易度:標準

(1) とし、 平面で点 を中心とする半径 の円を とする。 の の部分と 軸および2直線 、 で囲まれた図形を 軸のまわりに1回転してできる立体の体積 を求める

答

高さ の断面は半径 の円板。 を使う。

の の部分は ()である。囲まれた図形は、各 について の部分である。 軸のまわりに回すと断面は円板なので

である。それぞれ

である(2つめは半径 の半円の面積)。したがって

である。

(a, 0)y = 1y = −1
図は a = 2 のとき。円 C と、(1) で回転させる図形(塗った部分。y 軸・y = ±1・C の右半分で囲む)。(2) では円 C の内部そのものを回す。

で数値積分した値と式が小数6桁まで一致した。

(2) で囲まれた図形を 軸のまわりに1回転してできる立体の体積を とする。 となる の値を求める

答

は円環を積む。 ときれいになる。

なので円 は 軸と交わらず、 の側にある。高さ の断面は、外半径 、内半径 の円環である。

である。よって

である。 は

すなわち である。解は

である。、 なので、 のほうは で条件 に反する。したがって

である()。

は「ドーナツの体積 = 断面積 × 重心が回る長さ 」でもある(パップス・ギュルダンの定理)。断面の計算と合う。

で が になり、もう一方の解は で に反した。

という条件が効く。2解のうち小さいほうを落とさずに、きちんと外す理由を書く。

第4問だけのページ

第5問 整数

互いに素な個数・包除原理・オイラー関数・約数となる条件当サイトの体感難易度:難

(1) から までのうち と互いに素なものの個数を とする。自然数 と相異なる素数 に対して を示す

答包除原理で を計算する

と互いに素でないのは「 のどれかの倍数」。

とおく。 以上 以下の整数が と互いに素でないのは、 のどれかで割り切れるときである。 から までで の倍数は 個、 の倍数は 個、というふうに数えられるので、包除原理より

である。右辺は因数分解できて

となる。 を入れると

である。(証明終わり)

素因数が1種類なら 、2種類なら と、同じ形になる。(2) ではこれらも使う。

3組の素数と で、数え上げた値と式が一致した。

(2) が の約数となる 以上 以下の自然数 をすべて求める

答

まず が偶数であること、次に奇数部分が の冪に限ることを示す。

は偶数。 が奇数とすると、 は奇素数 をもち、 は (偶数)で割り切れるので偶数である。偶数は奇数の約数になれないので、 は の約数にならない。

そこで (、 は奇数)と書く。(1) と同じ形の式から

である。

のとき: は の約数なので条件をみたす。 から である。

のとき: の奇素数 について は (偶数)で割り切れるので、( は奇数、)と書ける。このとき

で、これが ( の指数は )の約数になるには 、つまり が必要である。

もし が相異なる奇素数 をもつと、 は で割り切れて の倍数になり となる。よって ( は奇素数、)である。

なので、 は を意味する。さらに が の約数になるには、 が の約数でなければならない。 と は互いに素なので

である(このとき で も成り立つ)。したがって ()である。逆にこの形なら で、確かに の約数である。

を数え上げると

  1. :
  2. :
  3. :

である。 の場合と合わせて

の 個である。

答えは「 の冪」と「 の冪 × の冪」。 は に を掛けていく関数なので、分母の を 側でちょうど吸収できるのが だけ、と見ると納得しやすい。

を全部調べると、 となるのはこの 個だけだった。

「 の指数」を比べるのがかぎ。 が の倍数になると、もう の の指数に収まらない。

第5問だけのページ

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