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大阪大学 2021年度 前期日程 理系
阪大理系 2021年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/14
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/14時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 微分・2次方程式
曲線の接線・2次方程式の2解・3次関数の最大・最小値当サイトの体感難易度:標準
(1) を をみたす正の実数とする。点 から曲線 ()に2本の接線を引き、接点を 、()とする。 と を で表す
答、
接点の 座標 がみたす2次方程式 を解く。
のとき なので、()における接線は
である。これが を通る条件は
である。 なので は2次方程式で、判別式は
である。よって異なる2つの実数解をもつ。解と係数の関係から和は 、積は なので、2解はともに正であり、どちらも接点として使える。したがって2本の接線が引ける。
を解くと
であり、 だから
である。
万組の で、 から作った接線がどちらも を通った。
の枝だけを考えるので、2解がともに正であることを言う必要がある。和と積の符号で済む。
は「接線が2本引ける」ための条件そのもの()である。これを導いておくと (2) の確認が楽になる。
(2)点 が曲線 上の 、 をみたす部分を動くとき、 の最小値とそのときの の値を求める
答最小値 、、
とおくと は の増加関数。 を最小にする、つまり を最大にする。
(1) より、 とおくと であり
である。 で は増加関数なので、 は について増加する。つまり
である。
の条件は かつ 、すなわち
である。このとき
とおくと
である。 では なので、 の符号は と同じである。よって は で増加、 で減少し、 で最大になる。その値は
である。 の最大値 は より小さいので、 はつねに をみたし、どの位置でも接線が2本引ける。
このとき
であり、 である。よって
である。
万等分の走査で最小 (、)だった。
の条件を落とすと の範囲が になり、 がいくらでも負に大きくなって最大が取れなくなる。
を の式のまま2変数で扱うと手間が増える。 という1つの量だけで決まることに気づくのが要点。
▸ ▾ 別解:対称式から を直接見る
解と係数の関係より 、 なので
である。左辺は を使うと と書ける。よって
である。 では は の増加関数なので、 が最小 が最大である。 の最大値 を入れると 、、 となり、 より である。
第2問 空間ベクトル
空間ベクトル・共面条件・内分点・内積と角当サイトの体感難易度:標準
(1)空間内に同一平面上にない4点 がある。、 とし、 を に内分する点を 、 を に内分する点を 、 を に内分する点を 、 を に内分する点を とする。 が同一平面上にあるとき、 を で表す
答
を基底にとり、 の係数を比較する。
、、 とおく。4点が同一平面上にないので、 は1次独立である。すなわち
が成り立つ。内分点を書くと
である( は なので )。
4点が同一平面上にある条件は、実数 を用いて
と書けることである。各ベクトルは
なので、1次独立性から係数を比べて
である。第2式から 、第3式から ()。これを第1式に入れると
であり、整理すると
すなわち
である。 のとき なので をみたしており、条件に合う。
万組の無作為な配置で、 のとき4点が同一平面上にあった。
の内分を と取り違えやすい。 なので は の である。
「同一平面上にない4点」は の1次独立を保証するための条件。これを明示しないと係数比較ができない。
(2)、、、、、 のとき、 の値を求める
答
内積をすべて数値にし、 を の式にしてから (1) を代入。
与えられた長さと角から
であり、、 である。
は である。展開すると
である。整理すると
なので、条件は
である。(1) の を代入し、両辺に を掛けると
すなわち
である。 より である。このとき で、たしかに をみたす。
、 と3つの角が与えられているが、 なので と の項が1つ消え、式がかなり軽くなる。4点が同一平面上にないことは、この長さと角の組でグラム行列式が正になることから確かめられる。
座標を作って を数値的に解くと の1つだけだった。
を と間違えると の係数がずれて別の答えになる。長さが だけ であることに注意。
を解いて出る は の外なので捨てる。
第3問 微分・積分・極限
微分による不等式・定積分と不等式・区分求積法・極限当サイトの体感難易度:やや難
(1) を自然数、 を をみたす実数とする。 のとき を示す
答差をとって微分すると、右の不等式は から、左の不等式は から出る
で になる関数を2つ作り、 での符号を微分で見る。
右側。 とおくと で
である。 なので 、 であり 、つまり は で減少する。よって である。
左側。 とおくと で
である。 より 、 なので 、 であり 、つまり は増加する。よって である。
2つを合わせて
である。
万組の で違反は 件だった。
左側で を使うところが の効き所。 だと が に近いとき になり、不等式は成り立たない。
(2) を示す
答(1) の各辺を から まで積分するだけ
、 を使う。
では なので (1) が使える。各辺を から まで積分すると、不等号の向きは保たれる。
真ん中の積分は
である。左辺の積分は
であり、右辺の積分は である。したがって
である。
数値積分で 組確かめて違反 件だった。
は について定数なので積分の外に出せる。ここを の関数と勘違いしない。
(3) とおく。 をみたす実数 を求める
答、
(2) を ()で足し合わせる。積分は にまとまり、残った項は区分求積法で に向かう。
()とおくと なので (2) が使える。 だから、 について足すと
である。積分は区間がつながって
となる。また である。さらに
とおくと、残りの項は と書ける。まとめると
である。両辺に を掛けて( なので向きは保たれる)
である。すなわち
である。 は区分求積法により
であり、 である。はさみうちの原理より
である。よって
である。
だけなら区分求積法で とすぐ出る。難しいのは「ずれ」 のほうで、そこに (1)(2) の精密な不等式が効いている。()という形は、台形公式と長方形公式の差として説明できる。
は で 、 だった。
の和は から まで。 の項()を入れてしまうと が になる。
の極限を取る前に を掛ける順番を間違えると、 が出ずに になってしまう。不等式を 倍してから極限を取る。
第4問 積分・整数
定積分の計算・整数の合同・約数の個数・因数分解当サイトの体感難易度:やや難
(1)整数 が および をみたすとき、 が の倍数であることを示す
答 は と同値。 より 。法 で見ると がわかり、 を戻すと から
両辺を計算して因数分解し、合同式を2段階で使う。
両辺を計算すると
なので、差をとると
である。 倍して整理すると
であり、 だから
となる。 なので
である。
第1段。 の右辺は の倍数である。法 で 、 なので
である。よって であり、 は素数なので である。
第2段。( は でない整数)とおくと
なので、 は
となる。右辺は の倍数なので 、 は素数だから である。すなわち は の倍数である。
での全数調査で、現れた はすべて の倍数だった。
第1段だけでは「 が の倍数」しか出ず、 については何も言えない。もう一度代入して が現れるところまで進める必要がある。
を使わないと は でも成り立ってしまう(このとき は何でもよい)。
(2) のとき、 および をみたす整数の組 の個数を求める
答 個
、 とおくと 。 が整数になる条件は で、これは の 指数がちょうど 以上 以下であることに言い換わる。
なので であり、(1) より条件は と同値である。、 とおくと
である。逆に から
と戻せる。、 なので、 がともに整数になる条件は
の1つだけである。また なので、 である。
なので は異符号であり、 と合わせて である。そこで ( は正の整数)とおくと、 は
の正の約数で、 である。逆に の正の約数 ひとつに対して がひと通り決まり、 も自動的に成り立つ。
残る条件は である。 に含まれる の個数を ()とすると、 に含まれる の個数は である。
- のとき。 は の倍数でなく は の倍数なので、差は の倍数でない。
- のとき。 も も の倍数なので、差は の倍数である。
- のとき。 は の倍数だが は の倍数でないので、差は の倍数でない。
よって条件は である。(、)と書けるので、求める個数は
である。すなわち は 組ある。
たとえば のとき 、 で、、 である。たしかに整数で になっている。
の約数を全部調べて数えると 個で、どの組でも定積分の等式が厳密に成り立った。
から に戻すとき、整数になる条件は2つあるように見えて、法 では同じ1つの条件に帰着する。2つ別々に場合分けすると混乱する。
の約数の総数 から引くのではなく、 の範囲を直接 通りに絞るほうが速い。
を にすると の場合が混ざるが、 では を経由できないので別扱いになる。
第5問 微分・三角関数
単調性と中間値の定理・共通接線・三角関数・必要十分条件当サイトの体感難易度:難
(1) を実数とする。 についての方程式 の実数解のうち をみたすものがちょうど1個あることを示す
答 は (等号は のみ)より で狭義単調減少。両端での極限が と なので、中間値の定理より解はちょうど1個
狭義単調減少と、値域が実数全体であることを示す。
は で連続・微分可能で
である。等号は のときだけなので、 はこの区間で狭義単調減少である。したがって の解は多くても1個である。
次に値域を見る。
であり、 の部分は有界なので
である。よって、どんな実数 に対しても となる が区間内にとれる。 は連続なので中間値の定理より の解が と の間に存在する。
存在と一意性を合わせて、解はちょうど1個である。
のとき と減少性から解は負、 のときは正、 のときは である。とくに での解 は をみたす。
通りの で数えて、どれもちょうど 個だった。
だけでは狭義減少と言い切れない。等号が1点だけであることを添える(または が で成り立つと書く)。
(2)自然数 に対し、 かつ をみたす を とおく。 とする。曲線 上の点 における接線が、 の領域に含まれる点においても と接するための必要十分条件が、 が のいずれかと等しいことであることを示す
答 での接線と での接線が一致する条件は かつ 。これを解くと かつ となり、 から は自然数。よって
接線を「傾き」と「 切片」の2つで特徴づけ、 の2つの場合を潰す。
上の点 における接線は
である。 とおく。2つの接線が同じ直線である条件は、傾きと切片がともに一致すること、すなわち
である。
は または ( は整数)と同値である。 より であることに注意する。
(i) の場合。 なので
である。 は 、 より 、すなわち を意味する。しかし なので、 の点にはならない。この場合は不適である。
(ii) の場合。 なので
であり、 は
すなわち
である。 で割って
を得る。
さらに を課す。 の符号で分ける。
- のとき。 の右辺は正なので (1) の注意より 、よって で条件をみたす。また (1) の一意性から である。
- のとき。 は で、(1) より 。このとき なので不適。
- のとき。 の右辺は負なので 、よって で不適。
以上より、「 における接線が の点でも と接する」ことは「ある自然数 について 」と同値であり、(1) の一意性からこれは「 が のいずれかと等しい」ことと同値である。
で2つの接線が数値的に一致し、無作為な ( 個)では1つも一致しなかった。
「接する」を「通る」と読み替えてはいけない。接線は傾きと切片の2つがそろって初めて一致する。
の解を の両方書かないと、(i) の場合( しかない)を捨てる理由が示せない。
という領域の条件が 、つまり「自然数」を生んでいる。ここを落とすと も入ってしまう。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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