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九州大学 2024年度 前期日程 理科系
九大理系 2024年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/12
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 空間ベクトル
外積・三角形の面積・共線条件・3次関数の最大当サイトの体感難易度:標準
(1)、 のとき、3点 が一直線上にないことを示す
答
一直線上にある と が平行。外積を計算して でないことを言えばよい。 がきれいにくくり出せる。
である。外積を計算すると
である(第2成分は )。 は第1成分が なので、どんな でも ではない。
よって のとき だから 、すなわち と は平行でない。したがって3点 は一直線上にない。
外積を使わないなら、 とおいて成分を比べる。第2成分から が出てしまうので、 では不可能、という議論になる。
で外積は 、 で となり、どちらも公式と合う。
、 なので では ()になる。 では である。除外されている理由はここにある。
外積の第2成分は符号が逆になる。 の順で書く。
(2) のとき三角形 の面積の最大値を求める
答( のとき)
面積は外積の大きさの半分なので、(1) の結果から になる。 とおいて、面積の2乗を の3次関数として調べる。
(1) より
である。 では だから で、 とおくと で
である。 なので の最大を調べればよい。
とおくと
である。 では 、 なので 、すなわち はつねに減少する。よって で最大で
である。 すなわち のときで、求める最大値は である。
を から まで 万点に刻んで直接面積を計算すると、最大は での で、 と一致する。
は開区間なので は入らない。そこでは3点が一直線上に並び、三角形にならない。
のまま微分せず、 を調べる。 なので の最大と の最大は同じところで起きる。
は で符号が変わらない。端点 が最大になる形で、「 を解く」型の問題ではない。
第2問 複素数平面
因数分解・1 の n 乗根・絶対値・集合として一致する条件当サイトの体感難易度:やや難
(1) をみたすすべての複素数 に対して が成り立つことを示す
答 で、 または だから または
でくくると が共通因数として見える。因数分解してしまえば、絶対値をとるだけで済む。
なので、 は または と同値である。
絶対値をとる。 なので
- のとき
- のとき
である。 は 以上の実数だから、どちらの場合も である。
なので、 の解は「 の 乗根のうち でないもの」6個である。この見方は (2) で効いてくる。
の8乗根8個を代入すると、 が になるのは 以外の6個で、どれも絶対値が だった。
の解を具体的に求める必要はない。絶対値だけなら から直ちに出る。
から と言えるのは の実数だからである。複素数の4乗根は4つあるが、ここは実数の話。
(2) をみたすすべての に対して が成り立つような複素数 をすべて求める
答
の解全体を とおくと、条件は である。 は有限集合で、 なら は単射だから、じつは になる。 が「 の8乗根から を除いたもの」だと分かれば、 も の8乗根に限られる。
だから、 の解全体は
である。 の解は ()の8個なので、 は に当たる6個である。
は の8乗根に限られる。 条件は「すべての に対して 」である。 をとると なので は の8乗根どうしの商、つまり
をみたす。よって のいずれかである。
通りを調べる。 を掛けるのは「偏角を 回す」ことである。 は 刻みの8方向から と を抜いたものなので、回したあとに や が現れてはいけない。
- (): はそのまま。◯
- ():、、 で に戻る。◯
- ( の奇数倍): が に、または が に移る。×
- (): が か に移る。×
したがって
の2つである。
の8乗根8個すべてを の候補として、 の6個に掛けて の値を見ると、条件をみたすのは と だけだった。
条件は「すべての について」である。1つの でうまくいく を見つけただけでは足りない。
だけでは絞り切れない。 が の元という「位置」の条件まで使う。
を の8乗根に限ってよい理由( と がどちらも の8乗根だから商も の8乗根)を書いておく。これを飛ばすと、候補が無限にあるまま場合分けすることになる。
第3問 整数
階乗・不等式による絞り込み・大小の評価・不定方程式当サイトの体感難易度:やや難
(1)自然数 が をみたすとき を示す
答 は を因数にもち、他の因数はすべて 以上
約分すると連続する整数の積になる。そこに が入っていて、残りはすべて 以上だから、積は 以上である。
なので は で割り切れて
である( 個の整数の積)。 より因数はすべて 以上、とくに 以上で、しかも最後の因数が である。
以外の因数の積を とおくと (因数が1つもないとき、つまり のときは )だから
である。
等号が成り立つのは 、すなわち のときである。このことは (2) で使う。
で 、 で (等号)となり、どちらも正しい。
は「 から下へ 個」の積である。 が因数に入っていることが要点で、ここを言わないと が出ない。
のときは積が 1個だけになる。この端の場合も込みで成り立つ。
(2) をみたす自然数の組 をすべて求める
答
だから である。すると (1) が使えて 、つまり が 以下に押さえ込まれる。
である。階乗は と(広義)増加なので、 から がしたがう。
そこで (1) が使えて
すなわち である。一方 より だから で、 より 、 である。
は実際 をみたす。
を全探索すると だけだった。
まず を言う。これがないと (1) が使えない。
の解は自然数の範囲では だけである( だが は自然数に入れない)。
(3) をみたす自然数の組 をすべて求める
答( は任意の自然数)
なら となって 。 のときは、大きいほうを として「」を示し、 と を突き合わせると となって矛盾する。
のとき。 より である。階乗は自然数の範囲で単射( とすべて異なる)だから 。よって はすべて解である。
のとき。 は入れ替えても式が変わらないので としてよい。
だから
である。真ん中が だから 、すなわち で 、つまり である。したがって
である。一方
なので、2つを合わせて
となる。しかし より であり、矛盾する。よって の解はない。
以上より求める組は
である。
を全探索すると解は 組あり、すべて だった。
「すべて求めよ」なので、 という無限個の解を答えとして書く。1組だけ挙げて終わりにしない。
のとき「 としてよい」と断る。式が について対称だから許される。
と という2つの評価を挟み撃ちにする。 で割れるのがきれいなところである。
第4問 場合の数
格子点・傾きによる分類・直線の本数・数え上げ当サイトの体感難易度:やや難
(1) を求める
答
では、3点以上を通る直線は「3点ちょうどを通る直線」である。横・縦・斜めを数え上げればよい。
の格子点は9個で、横の並びが3本、縦の並びが3本ある。斜めは傾き と の対角線が1本ずつである。
傾きが 、 などの直線はどうか。たとえば傾き で3点並ぶには が だけ増える必要があるが、 の幅は しかない。よって不可能である。
9点から2点を選ぶ36通りの直線をすべて作って重複を除き、3点以上通るものを数えると8本だった。
中央の点を通る斜めの直線は対角線2本だけである。「縦横斜めで8本」は三目並べと同じ数え方になる。
(2) を求める
答
横・縦に加えて、傾き の斜めが何本あるかを数える。傾きが 以上や の直線はまだ3点を乗せられない。
横4本、縦4本である。
傾き 。 直線 上の格子点の個数は、 に対して である。3個以上なのは の3本。傾き も対称に3本。
その他の傾き。 傾きが ( は互いに素、)の直線に3点が乗るには、 が 、 が だけ増える必要がある。 では幅も高さも なので かつ 、つまり しかない。これは傾き の場合である。
16点から作れる直線をすべて列挙すると、3点以上通るものは14本だった。
傾き の「3点だけ通る」短い対角線を忘れない。長い対角線2本だけでは足りない。
「3点乗せるには が 増える」という評価が効く。 で傾き が入らない理由がこれである。
(3) を求める
答
になると幅・高さが になり、傾き 、 の直線にも3点が乗るようになる。傾きごとに本数を数える。
横5本、縦5本である。
傾き 。 上の点の個数は に対して なので、3個以上は 5本。傾き も 5本。
傾き 。 方向ベクトルを とすると、3点は である。 より 、 より の 3本。4点だと が 増えて範囲外なので、これ以上は乗らない。
傾き 、、。 対称性から、それぞれ 3本 ずつ。合わせて 本。
それ以外の傾き。 傾き ( 互いに素)で3点乗せるには かつ 、つまり 、 が必要である。互いに素な組は で、すでに数えた傾き に尽きる。
25点から作れる直線をすべて列挙して重複を除くと、3点以上通るものは32本だった(同じ方法で 、 も再現した)。
で初めて傾き 、 が登場する。(1)(2) と同じ数え方のままだと になってしまう。
傾き の直線を「 本」と数えないこと。 からしか始められないので3本である。
同じ直線を2回数えないよう、傾きで分類してから本数を数える。
第5問 積分法
部分積分・漸化式・はさみうちの原理・極限当サイトの体感難易度:標準
(1) を 、、、 で表す
答
を積分する側、 を微分する側にして部分積分する。微分すると と の2つが出て、ちょうど と になる。
、 として部分積分する。
境界の値。 では で、 だから 。 では なので
である。
微分する側。 積の微分で
である。これに を掛けて から まで積分すると、定義より
になる。したがって
である。
の9通りで両辺を数値積分すると、相対誤差 以内で一致した。
である。 と を掛け忘れない。
の微分は で、 が付く。これが の次数を1つ下げて にする。
での値が になるのは だから。 は自然数なのでつねに成り立つ。
(2)すべての自然数 に対して を示す
答 ではさみうち
と置換すると区間が になり、 が になる。残りの因子を定数で上から押さえれば に帰着する。
とおくと 、 で、 のとき である。
である。
上から押さえる。 では 、 より である。よって
である(左の不等号は、被積分関数が で正だから)。
を固定すると は定数なので、 で右辺は に収束する。はさみうちの原理より
である。
置換を使わずに、 で 、 と押さえて としてもよいが、結局 を示すのに同じ置換が要る。はじめから置換したほうが早い。
で を数値積分すると に対し と減っていき、評価式 の下にあった。
だから積分も 、とは言えない。 では のままである。積分全体を定数 で押さえるのが要点。
を で押さえるとき、()を使う。 などとしない。
は固定して だけを動かす。 は によらない定数である。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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