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九州大学 2021年度 前期日程 理科系
九大理系 2021年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/12
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 空間図形
内接球・点と平面の距離・球と平面の交わり・2次関数の最大当サイトの体感難易度:標準
(1)四面体 に内接する球の中心の座標を求める
答
3つの面が座標平面なので、中心は の形になる( は半径)。残る面 までの距離も になるように を決める。
四面体の4つの面は、 平面()、 平面()、 平面()、そして平面 である。
中心の形。 内接球の中心は四面体の内部にあり、3つの座標平面からの距離がどれも半径 に等しい。内部では だから、中心は である。
平面 。 、、 を通るので、切片形で
である。点 との距離は
である。内部の点では (原点側)なので であり、これが に等しいとおくと
である。よって中心は (半径 )である。
から4面までの距離はどれも だった。
の絶対値を外すとき、中心が原点と同じ側にあることを使う。 と外すと となって不適。
平面 は ではない。 の 座標が なので切片が になる。
(2)中心の座標がすべて正で3つの座標平面すべてに接する球が平面 と交わるとき、その交わりの円の面積の最大値を求める
答(半径 のとき)
条件から球は中心 、半径 である。平面との距離を とすると、交わりの円の半径 は 。これを の2次関数として最大にする。
3つの座標平面に接し中心の座標がすべて正だから、中心は 、半径は である。(1) と同じく、平面 までの距離は
である。球が平面と交わる条件は で、そのとき交わりは半径 の円になる。面積は
である。
最大。 は上に凸で、 のとき最大になる。このとき
なので
である。
交わっているか。 のとき なので、確かに交わっている。
を 万点に刻んで を計算すると、最大は での で、 と一致した。
「交わる」条件 を確かめる。最大を与える がこの範囲に入っていないと答えにならない。
は ではなく に比例する。 を最大にする と同じだが、計算は のほうが楽である。
(1) の球()は平面に接していて、交わりは1点である。 は で、最大ではない。
第2問 複素数平面
判別式・共役な虚数解・外心・直角三角形当サイトの体感難易度:やや難
(1) が実数解をもたないような の範囲を求める
答
判別式が負になる条件を書き、 をまとめて にする。
の判別式を とすると
である。実数解をもたない条件は である。 では 、 なので、両辺を で割って
すなわち である。 より で、この範囲で は増加だから
である。よって求める範囲は である。
では 、 でちょうど 、 では となった。
を掛けるので不等号の向きは変わらない。 という前提があるおかげである。
であって ではない。 の係数に注意。
(2) の2つの虚数解を ( の虚部が大きい)とし、 を通る円の中心を とするとき、 を で表す
答
は互いに共役で、実部は である。 も実軸上にあるので、3点は実軸に関して対称に並び、外心も実軸上にある。あとは を解く。
は実数係数なので、虚数解は互いに共役である。解と係数の関係から和は 、積は だから
である( の虚部のほうが大きい)。
外心は実軸上。 は実軸に関して対称、 は実軸上なので、3点のなす図形は実軸対称である。よって外心も実軸上にあり、 は実数である。
。 両辺を2乗して
すなわち
である。 を入れると が消えて
となり、 で割って
である。
も同じ値になる( は の共役で は実数だから)。だから1本の式だけで決まる。
で から までの距離を計算すると、どれも小数6桁まで一致した。
が実数であることを、対称性から先に言っておく。言わずに とおくと計算が倍になる。
を代入すると がきれいに消える。ここを展開したままにしないこと。
(1) の範囲では なので、 は一直線上になく、外心がただ1つ定まる。
(3)三角形 が直角三角形になるような に対する の値を求める
答
は外心なので 、つまり は を頂点とする二等辺三角形である。だから直角になれるのは頂角 だけ。 を書き下す。
直角の位置。 は を通る円の中心だから (ともに半径)である。よって は二等辺三角形で、底角 と は等しい。
この2つが直角だと内角の和が を超えてしまうので、直角になりうるのは頂角 だけである。
垂直条件。 は実数、 だから
で、内積が となる条件は
である。 なので
すなわち
である((1) の範囲 をみたしている)。
を出す。 とおくと だから
である。 より なので、 は不適。よって
である( ほど)。
となる で 、 となり、、 で一致した。
「 が外心だから 」に気づくと、直角の場所が1つに決まる。3通りの場合分けをしなくてよい。
を切るのに (1) の範囲を使う。 である。
から を求める必要はない。 だけが問われている。
第3問 積分法
すべての t で成り立つ条件・最小値・領域の図示・回転体の体積当サイトの体感難易度:やや難
(1)条件 をみたす点 全体の集合を座標平面上に図示する
答 かつ ( では )の部分
「すべての で 」は「」と同じである。 の符号で場合を分けて最小値を調べる。
とおく。条件 は「すべての で 」、つまり である。
で場合を分ける。
のとき。 なので は増加である。 とすると 、( で )だから である。下に有界でないので、どんな をとっても条件をみたさない。
のとき。 で、 のとき である。下限は (到達しない)なので、条件は である。
のとき。 は で、 はここで負から正に変わるから で最小になる。最小値は
である。条件は 。
まとめ。 (与えられた による)なので、 の場合も同じ式で書ける。よって求める集合は
である(境界を含む)。
を 万通りランダムにとって を数値で求めると、 と 以内で一致した。 では で まで下がり、下に有界でないことが見てとれる。
「すべての で成り立つ」は「最小値以下」と読み替える。 を固定して考えない。
では下に有界でないので、 の点は1つも入らない。ここを落とすと領域が左に広がってしまう。
は最小値が存在せず下限が (到達しない)。それでも が条件になる。
(2) をみたす点のうち かつ のもの全体を とし、 を 軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求める
答
は 、 の領域である。体積は で、 と置換すると になる。
の形。 (1) より条件は である。これと が両立するには 、 より 、すなわち である。よって
である。
体積。
である。 とおくと 、 で、 のとき 。よって
となる。
部分積分2回。
なので
である。したがって
である( ほど)。
を 万点のシンプソン法で計算すると となり、 と一致した。
の上端が であることを、 から導く。 だけでは領域が決まらない。
の置換で が にまとまる。 と の両方を使う。
である。通分を間違えない。
第4問 複素数平面
平均値の定理の類似・整式の微分・偏角・反例当サイトの体感難易度:難
(1) のとき、どのような も平均値の性質をもつことを示す
答(線分の中点)がとれる
2次式なら左辺も右辺も の1次式になるので、 について解くだけである。出てきた点が線分上にあることを確かめる。
()とする。
である( なので割ってよい)。一方 だから
である。2つを等しいとおくと 、 より
である。これは線分 の中点なので、確かに線分上にある。よって なら、 が何であっても平均値の性質をもつ。
、、 で探すと となり、中点 と一致した。
「線分上にある」ことまで言う。 が存在するだけでは条件をみたさない。中点ならこれは明らかである。
( だから最高次係数は でない)を使って割る。
(2)、、 が平均値の性質をもつための、実数 に関する必要十分条件を求める
答( は任意の実数)
線分は ()と書ける。左辺を計算すると実数になるので、 の虚部が 、実部が一致、という2本の式になる。
左辺。 、、 なので
である(実数)。
右辺。 線分 は ()と書ける。 だから
である。
2つを等しいとおく。
- 虚部:
- 実部:、すなわち
実部の式から である。すると虚部の式から 、つまり
でなければならない。逆に なら が両方の式をみたし、 だから は線分上にある。
よって求める必要十分条件は ( は何でもよい)である。
、 として線分上で の最小を 万点で調べると、 では で まで落ち、 ではそれぞれ までしか下がらなかった。
の確認を忘れない。 が線分の外に出ていたら条件をみたさない。
は でも でも消えるので、まったく効かない。
実部の式から先に が決まり、 が分かる。だから虚部の式は を強制する。順序を逆にすると場合分けが増える。
(3)、、 が平均値の性質をもたないことを示す
答左辺は だが、線分上で となる は偏角から 方向に限られ、そのとき
は なので、左辺が簡単に と出る。 は「 が負の実数」を要求するので、 の偏角が の奇数倍に限られる。線分上ではこの条件と大きさが両立しない。
左辺。 、 である。ド・モアブルより
なので
である。
右辺。 なので、平均値の性質をもつには線分上に
をみたす が必要である。
偏角で絞る。 ()とすると である。これが負の実数 になるには
が必要である。
一方、線分 は実部が の縦線分で、()と書ける。このとき である。上の候補でこの範囲に入るのは だけである。
大きさが合わない。 のとき より
である。よってこの では
である()。したがって線分上に をみたす点はなく、 は平均値の性質をもたない。
線分上を 万点に刻んで を計算すると、最小でも で に届かなかった。
、 に気づくと左辺が一気に になる。 と が同じ偏角である。
「偏角で候補を絞ってから大きさを見る」の順にする。大きさだけ見ると が のとりうる範囲 に入ってしまい、矛盾が出ない。
線分上では実部が に固定される。これが と を結びつける式になる。
第5問 整数
二項係数・単調性・素数・階乗の素因数当サイトの体感難易度:やや難
(1)自然数 が をみたすとき であることを示す
答( だから)
の範囲では が両端の で最小になる。これは隣り合う二項係数の比を見れば分かる。
まず となるには が必要である。
真ん中へ行くほど大きい。 で
であり、これが より大きいのは 、すなわち のときである。よって は が に達するまで増え続ける。とくに では
である。 のときは で、 だから同じ評価が使える。
評価。
で、 より だから
である。合わせて が示された。
、 のすべてで だった。
から が出る。これがないと が言えない。
の対称性を使って、 が後半にある場合も前半に帰着させる。
(2) を素数とするとき、 をみたす自然数の組 で となるものをすべて求める
答 と ( のときは一致して のみ)
、、 を直接調べ、残る は (1) を使って潰す。 なら で、 は を割り切れない。
の位置で場合を分ける。
- : で素数でない。×
- : なので 。。◯
- : なので 。 だから 。◯
は不可能。 このとき (1) より
である。一方、 より
なので、 は を割り切る。しかし の因数はどれも 以下であり、 は より大きい素数だから、どの因数も割り切れない。素数の性質より は を割り切れず、矛盾する。
まとめ。 求める組は
である。ただし のときは なので2つは同じ組 になる。
、 を全探索すると、 が素数になるのは で 、 で 、 で 、… と、どれも予想どおりだった。
「 なら 」が決め手である。素数が積を割るならどれかの因数を割る、という性質を使う。
の場合を忘れない。 では と は別の組である。
では2つが一致する。答えに「ただし」を添えておくと丁寧である。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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