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東京科学大学 2024年度 前期日程 理系
東京科学大 2024年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/13
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/13時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 図形と方程式・微分法
放物線に接する円・法線・軌跡・媒介変数と接線の傾き当サイトの体感難易度:やや難
(1) 平面上の曲線 に点 ()で接する円のうち、 軸の正の部分にも接するものを とおく。 が正の実数を動くときの の中心の軌跡を 、とくに の中心を とするとき、 の座標を求める
答
曲線に接する円の中心は、接点における法線の上にある。法線上を媒介変数で進み、「 軸までの距離 接点までの距離」で止まる位置を求める。
の における接線の傾きは なので、接線の方向ベクトルは 、法線の方向ベクトルは である。中心は接点 から法線方向に進んだ点なので、 を使って
と書ける(曲線の内側、つまり上側に向かう向きにとった)。このとき半径は接点までの距離で
である。
軸に接する条件。 中心の 座標 が正で、それが半径に等しければよい。
より
である(分母を有理化した。)。 なので 座標は正になっている。
のとき。 なので、中心は
である。半径は で、 軸との接点 は正の部分にある ✓。よって
である。
数値でも中心の 座標と接点までの距離が一致し、 になった。
中心は法線上にある。接点を通る「どこか」ではなく、法線という向きが決まっている。
軸に接する条件は「中心の 座標 半径」。中心が右側にあることも確かめる。
(2)点 における曲線 の接線の傾きを求める
答
は を媒介変数とする曲線である。中心の座標を の式に整理してから を計算する。
(1) の を代入して、中心の座標を で表す。
である。それぞれ で微分する。 を使うと
である。 では なので
である()。求める傾きは
である。分母を有理化すると、分母は で、分子は
となる。よって
である。
なので、 はこの点で縦に立ってはいない。割り算してよい。
数値微分でも で、 と一致した。
媒介変数表示の接線の傾きは 。分母が でないことを確かめる。
の微分を忘れない。合成関数の微分である。
第2問 微分法・積分法
連立微分方程式・保存量・対数の微分・曲線の長さ当サイトの体感難易度:難
(1)実数全体を定義域にもつ微分可能な関数 が 、、、、、 を満たすとする。 とするとき、 を求める
答
そのまま微分して条件を代入するだけ。2つの項がちょうど打ち消す。
合成関数の微分より
である。、 を代入すると
である。
なので は定数で、 より、つねに である。つまり点 は単位円の上を動く。これが以下の鍵になる。
、 で確かめると で一定だった。
(2) とするとき、 が定数関数であることを示す
答
の中を差に分けて微分する。(1) で得た を使うと、分母と分子がきれいに消える。
なので 、 であり、 と書ける。微分すると
である。(1) より 、すなわち であり、 だから
である( なので 、割ってよい)。よって は定数関数 である。
数値微分でも で一定だった。
の微分で の側は符号が2回変わる(中身の微分が 、 の前にマイナス)。結果は足し算になる。
(3) を求める
答
(2) より である。 の定義式を について解けばよい。
(2) より なので である。 だから
である。したがって
であり、 について解くと
である。分母・分子を で割ると
である。よって である。
、そして である()。確かに 、 で、、 も成り立つ。
だった。
(4) となる正の実数 に対して、媒介変数表示された平面曲線 ()の長さを求める
答
長さの式 に代入すると、(1) のおかげで根号がきれいに外れる。そのあとは を変数にとって置換する。
、 なので
である((1) で )。 だから で、長さは
である。 より と置換できて
である()。あとは を求める。 かつ 、 より
である()。したがって
である。
答えが「単位円の ぶんの弧」になっているのは偶然ではない。(1) から点は単位円上を動き、速さ で進むので、長さは中心角そのものになる。
で数値的に長さを求めると で、 と一致した。
根号の中を とまとめるのが要点。(1) がここで効く。
の符号は から決まる。 は不適。
第3問 数列・図形と方程式
折れ線の漸化式・等比型漸化式・三角形の面積・極限当サイトの体感難易度:やや難
(1) 平面上に点 、、()をとる。 を通る直線を 、 を通り線分 に垂直な直線を とする。 を通り 軸に平行な直線と の交点を 、 を通り 軸に平行な直線と の交点を とし、以下 を通り 軸に平行な直線と の交点を 、 を通り 軸に平行な直線と の交点を とする。点 の座標を求める
答、。ただし 、
の 座標 だけ追えばよい。 の2段で が の1次式になり、等比型の漸化式になる。
2本の直線。 は 、 を通るので
である。 の傾きは なので、これに垂直で を通る は
である。
漸化式。 とおく(これで の作り方も と同じ形になる)。 とすると、 は 座標が で 上の点だから
である。 は 座標が同じで 上の点なので
である。
解く。 、 とおくと である。 より で、不動点は である。 だから
である。 なので で
である。 を整理すると
となり、 から
である( で 、 となり、 に一致する ✓)。 は と同じ 座標、 と同じ 座標なので
である。
を3通りとり、漸化式から作った とこの式が小数9桁まで一致した。
とおくと添字がそろって見通しがよくなる。
とずらすのは、漸化式の定数項を消すため。不動点を引く定石である。
(2) の面積 を求める
答()
を基準にして と の外積(の絶対値の半分)で面積を出す。 を で書き直すと、ほとんどの項が消えて になる。
を基準にすると 、 なので
である。 は 上にあるので で、これを代入すると
である。 なので
である。
は図でも見える。底辺を ではなく と を通る直線()側で見るより、 から 軸に下ろした高さ と、 から の 座標までの「横の広がり」で決まる、という形である。 なら で の面積に一致する。
座標から直接計算した面積と、この式が3通りの で一致した。
が 上にあることを使うと、 を消せて式が一気に短くなる。
(3) を求める
答
は直線 上にあるので、 は の定数倍になる。 と割ると、ちょうど になる。
は 上にあり、 である。したがって
である()。また なので
である。 より なので である。よって
である。
極限の点は と の交点である。階段は毎回 倍ずつ縮みながらそこへ近づく。
での比が と小数9桁まで一致した。
を だけで書けることに気づけば、根号が約分されて一気に片づく。
第4問 確率
偶奇の確率・母関数のアイデア・積の形の確率・e の定義当サイトの体感難易度:やや難
(1) を正の整数とし、 を 枚の硬貨とする。各 に対し を投げて表が出る確率を 、裏が出る確率を とする。この 枚を同時に投げ、表が出た枚数が奇数であれば成功、というゲームを考える。 のとき、成功する確率 を求める
答
「表の枚数が偶数の確率 」と「奇数の確率 」について、 と の2本を立てる。 は積の形になる。
枚のうち表の枚数が偶数である確率を 、奇数である確率を とする。 である。
を追う。 1枚増やすとき、表(確率 )なら偶奇が入れかわり、裏(確率 )ならそのままである。したがって
である。硬貨 枚のときは表 枚(偶数)なので である。よって 枚では
となり、 と合わせて
である。
代入する。 では なので、積は で
である。
を全部掛けた式に と を入れた、と見ることもできる。 で 、 で である。
で直接計算した確率と一致した( で )。
(2)()のとき、成功する確率 を求める
答
(1) で得た式に代入する。 となり、積が次々に約分される。
なので
である(隣どうしが約分されて両端だけ残る)。よって
である。
で直接計算した確率と一致した( で )。
なので確率として正しい。 である。
(3)( は正の整数)で、 では 、 では 、 では とする。成功する確率を とするとき、 を求める
答
(1) の積は3つのかたまりに分かれ、それぞれ の形になる。これは に収束する。
は3つのかたまりでそれぞれ
- : が 個
- : が 個
- : が 個
である。したがって (1) の式より
である。
極限。 一般に である( の形に直せばよい)。これを3つに使うと
なので、積は
に収束する。したがって
である。
で、 よりわずかに小さい。表の総期待枚数が と有限にとどまるので、偶奇がきれいに半々にはならない。
で となり、 に近づいた。
を3つのかたまりに別々に使う。指数の和が になる。
では となる硬貨があるが、極限を考えるので が大きいところだけ見ればよい。
第5問 複素数平面・整数
1の累乗根・絶対値による絞り込み・解と係数の関係・すべて求める当サイトの体感難易度:やや難
整数の組 に対して2次式 を考える。方程式 の複素数の範囲のすべての解 に対して となる正の整数 が存在するような組 をすべて求める
答 の6組
なら である。解と係数の関係から と がごく狭い範囲に閉じこめられるので、あとは1つずつ確かめればよい。
絶対値で絞る。 ならば で、 だから である。2つの解を とすると、どちらも絶対値 である。解と係数の関係より
なので
である。 は整数だから 、 の高々10組しかない。
のとき。 判別式は である。
- :、解は (重解)。 ✓
- :、解は 。 ✓
- :、解は 。6乗して ✓
- :、解は 。4乗して ✓
- :、解は 。3乗して ✓
なので、 では のすべてが条件を満たす。
のとき。 である。もし解が虚数なら、実数係数なので となり となって矛盾する。したがって2解はともに実数で、絶対値が だから である。積が なので で
である。解 はどちらも条件を満たす ✓。 のときは の解が で、積が かつ和が だから にはならず、絶対値 にもならない。
以上より、求める組は
の6組である。
の5つは、 が などの「1の累乗根」を解にもつ場合をすべて並べたものである。虚数解のときは で、 が の場合にあたる。
を全探索すると、条件を満たすのはこの6組だけだった。
と まで絞ってから、10組を1つずつ確かめる。絞らずに考え始めると終わらない。
で虚数解が起こり得ないことを、実数係数の共役性から示す。
は を満たさない。 は除かれる( から自動的に除かれている)。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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