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大阪大学 2022年度 前期日程 理系
阪大理系 2022年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/14
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/14時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 複素数平面
分数変換・円の像・反転・場合分け当サイトの体感難易度:やや難
とする。複素数平面上で が点 を中心とする半径 の円周上を動くとき、 をみたす点 が描く図形を求める
答 のとき、中心 、半径 の円。 のとき、実部が の直線
。 とおくと は中心 の円を動き、 は反転。
を について解くと である。 だと左辺が 、右辺が で成り立たないので であり
である。 とおくと、 の条件 は
であり、 である。
の両辺を2乗して展開すると、 が実数であることから
である。 とおくと 、 なので、両辺に を掛けて
である。
のとき。 なので は
である。 だから 、すなわち実部が の直線である。(このとき は円周上にあるが、 に対応する はないので、ちょうどその1点ぶんだけ が「無限遠」に抜け、直線全体が得られる。)
のとき。 とおいて を で割ると
である。 なので
である。、 だから、 は
をみたす。中心をまとめると
なので、中心 、半径 の円である。 は円周と像の円周の1対1の対応なので、円全体が得られる。
では中心からの距離が一定、 では実部がつねに になった。
は を与えない。 のときだけ円周上に があり、そこで像が直線になる。場合分けの理由はここ。
第2問 三角関数・整数
3倍角と4倍角・角の和が2π・有理数解の候補・背理法当サイトの体感難易度:標準
(1) のとき を示す
答 より なので
を と に割る。
より であり
である。余弦は の平行移動と符号の反転で変わらないので
である。
数値では だった。
(2) とおく。 を示す
答 を の式に直すと となり、 だから後ろの因数が
4倍角と3倍角を の多項式で書き、差を因数分解する。
2倍角を2回使うと
であり、3倍角より
である。(1) より なので
である。 の左辺に を入れると なので、 で割り切れて
と因数分解できる(右の括弧を展開すれば の左辺に戻ることで確かめられる)。ここで より 、とくに である。よって
である。
で だった。
をことわらないと因数 を落とせない。 は ()の4つを根にもつ4次式で、 は のぶんである。
(3) が有理数でないことを示す
答有理数 (既約)が の解なら 、 で候補は の8個。どれも解でないので、(2) の解 は有理数でない
整数係数3次方程式の有理数解を、最高次と定数項の約数にしぼる。
が有理数だと仮定する。(2) より、それは
の解である。そこで ( は整数、、 と は互いに素)とおく。両辺に を掛けると
である。
を と読むと、 は を割り切る。 と は互いに素なので と も互いに素であり、よって である。
同じ を と読むと、 は を割り切る。 だから である。
したがって候補は の8個しかない。実際に代入すると
で、どれも にならない。これは矛盾である。よって は有理数でない。
の3つの解は (およそ )である。3つとも有理数でないことが同じ議論でわかる。
8個の候補の値はどれも でなかった。
「3次方程式に有理数解がないから」だけでは理由になっていない。 定数項、 最高次係数、を から導くところまで書く。
の4次式のままで候補を考えると、定数項も最高次係数も同じなので候補は変わらないが、 が解になってしまい矛盾が出ない。(2) で を外しておくのが要点。
▸ ▾ 別解:候補を4個にしぼる
なので、余弦が減少であることから である。また である。つまり である。
ところが候補 のうち、この範囲に入るものは1つもない( は より小さくなく、残りは 以下である)。したがって代入を1回もせずに矛盾が出る。本解の8個の代入を書くより短いが、不等式 を用意する手間はかかる。
第3問 図形と方程式
線分の通過範囲・包絡線・2次関数の最大最小・領域の図示当サイトの体感難易度:難
とし、点 と点 を結ぶ線分を考える。 がこの範囲を動くとき、線分 が通過する部分を図示する
答 では 、 では 、 では 、 では
を固定し、 を の2次関数と見て値域を求める。軸 が区間に入るかで場合分け。
、 を通る直線は、切片の形から 、すなわち
である。線分なので の範囲は に限る。
そこで を固定し、 を動かしたときに がとる値の集合を求める。 が線分に乗る条件は 、つまり ( のとき)である。したがって の動く範囲は
である。 では となり が存在しないので、通過する部分は にある。
とおく。 なので上に凸で、軸は 、頂点の値は である。
(i) のとき。 なので は で減少し
である。
(ii) のとき。 は を動く。両端の値は 、 である。軸が区間に入る条件は 、すなわち である。
では軸が より右なので は区間で増加し、 である。
では最大が 、最小が両端の小さいほうである。 なので
である。
まとめると、通過する部分は
である(境界を含む)。
での上側の境界 は、直線の族 の包絡線である。 について が解をもつ条件 を考えても同じ式が出る。線分( の範囲が有限)なので、包絡線が境界になるのは軸が区間に入る だけで、その外では端の の線分が境界になる。
を 等分し、各 で を 等分して測った の値域が、上の上下端と1点も食い違わなかった。
直線ではなく線分なので、 の制約を忘れると の部分が広くなりすぎる。
最小値を だけ、あるいは だけで済ませると の前後で誤る。
第4問 数列・微分
中間値の定理・平均値の定理・漸化式の評価・はさみうちの原理当サイトの体感難易度:やや難
(1) とする。 の範囲に の解がただ1つあることを示す(それを とする)
答 は で より減少、、。中間値の定理より解はただ1つ()
差をとって単調性と符号変化。
とおく。 で
なので、 では であり は狭義単調減少である。よって での解は多くても1つである。
存在を見る。 は で連続で
であり、 より
である。中間値の定理より に をみたす が存在する。単調性と合わせて、 での解はこの ただ1つである。
数値では で、 に他の解はなかった。
を示すには 、つまり が必要。 より でよい。
(2)、 で定める。すべての で を示す
答帰納法。 で、 なら
が増加であることと を使う。
()なので は増加関数である。
についての帰納法で示す。 のとき でよい。
を仮定する。 は増加だから
である()。よって である。以上より、すべての で である。
同じ議論で もわかる。 なら だからである。つまり は に留まり、 もこの区間にある。
はすべて 以上だった。
だけでなく「 が増加」を言わないと が出ない。
(3) を示す
答平均値の定理より となる が と の間にある。、 より で
平均値の定理と の評価。
まず である。実際 で は減少、 だから である。
なら で不等式は成り立つ。 とする。 は と を含む閉区間で連続・微分可能なので、平均値の定理より、その区間の内部に
をみたす がある。左辺は である。(2) より 、また なので、その間にある は をみたす。よって
であり
である。
実際の比 は で、すべて 未満だった。
を出すのに が要る。 しか示していないと が に近い場合を排除できず、 が言えない。
の場合を平均値の定理で扱おうとすると区間がつぶれる。先に分けておく。
(4) を示す
答(3) を繰り返すと 。はさみうちより
(3) の不等式を 回使う。
(3) の不等式を繰り返し使うと
である。 なので であり、右辺は に収束する。はさみうちの原理より
である。
なので である。 でも誤差は 程度までしか保証されないが、実際の比は 前後なので収束はもっと速い。
で と小数第7位まで一致した。
は を含むが定数なので、 で に行く部分は だけ。ここをあいまいにしない。
第5問 積分
媒介変数表示・面積の公式・部分積分・指数関数と三角関数当サイトの体感難易度:標準
で 、 と表される曲線 と 軸で囲まれた部分の面積を求める
答
を使う。 で、第2項の積分は 。
まず曲線の形をつかむ。 で なので であり、 は 軸より上にある。両端は
で、どちらも 軸上にある。よって と 軸上の線分()が閉じた曲線をなす。
微分すると
である。 となるのは のみで、 はそこまで増加し、そのあと減少する。つまり は単調でないので、 をそのまま使うと場合分けが必要になる。そこで、閉曲線で囲まれた面積の公式
を使う。 軸上の線分では 、 なので であり、寄与しない。したがって のぶんだけを計算すればよい。
被積分関数を作ると
である。第2項の積分は
である( だから、原始関数がそのまま見える)。第1項は
である。よって
である( が増える向きに回ると内部が左手にあるので、絶対値をつけなくても正になる)。
の平行移動が面積に効かないのは、 と、両端で になることが原因である。 の値そのものは答えに現れない。
曲線上 点のシューレースで 、。
が単調でないので と書くのは危ない。 で折り返す。媒介変数のままの公式を使うか、 と書いて向きまで含めて素直に計算する。
に気づかないと部分積分を2回回すことになる。 の微分も合わせて覚えておく。
▸ ▾ 別解:平行移動してから極方程式として見る
、 とおくと 、 なので、原点からの距離が 、偏角が の対数螺旋 である。
- 平面では、 が から まで動くときに動径が掃く部分の面積が
である。螺旋の両端 と はどちらも 軸上にあるので、「動径が掃く部分」は「螺旋と 軸で囲まれた部分」とちょうど一致する。平行移動は面積を変えないので、求める面積も である。
だけずらしてあるのは、 の側に図形を置くための見かけの操作にすぎなかったとわかる。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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