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東北大学 2019年度 前期日程 文系

第4問 確率の解答・解説

独立な試行の繰り返し・二項分布・余事象・差で数える当サイトの体感難易度:やや難最終更新 2026/10/13

問題文について

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(1) を 以上の整数とする。金貨と銀貨を含む 枚の硬貨を同時に投げ、裏が出た金貨は取り去り、取り去った金貨と同じ枚数の銀貨を加えるという試行の繰り返しを考える。初めは 枚すべてが金貨であり、 枚すべてが銀貨になった後も試行を繰り返す。 回目の試行の直後に 枚の硬貨のなかに金貨が 枚だけ残る確率を ()で表すとき、 を求める

答

初めは全部が金貨。1回投げて表が出た金貨だけが残るので、「 枚のうち表が 枚」という反復試行そのものである。

1回目の試行では 枚すべてが金貨である。裏が出た金貨が取り去られるので、残る金貨は表が出たものだけである。

枚の硬貨それぞれが独立に確率 で表になるから、表がちょうど 枚になる確率は

である。

では で、 と一致した。

(2)()を求める

答

金貨は増えない。はじめの 枚の金貨それぞれについて「 回とも表が出たか」を見ればよく、 回の試行をまとめて1つの反復試行として扱える。

1枚ずつ追う。 銀貨は何度投げてもそのままなので、金貨が増えることはない。はじめの 枚の金貨それぞれについて、 回の試行のあいだ金貨のまま残っているのは「 回とも表が出た」ときだけである。その確率は

である。逆に、途中で一度でも裏が出れば銀貨に変わり、以後もどらない。その確率は である。

独立性。 枚の硬貨の表裏は毎回独立なので、「どの金貨が残るか」は 枚それぞれについて独立である。したがって、 回後に金貨が 枚残る確率は

である。

を代入すると で、(1) と一致する。つまりこの式は のすべてで使える。

、 のすべての で、この式と直接計算した値が一致した。

毎回の漸化式を立てて解こうとすると大変になる。「1枚の金貨が 回生き残る確率」に注目すると一気に片づく。

銀貨になった硬貨は金貨にもどらない。この一方通行が、 回をまとめて扱える理由である。

(3) とする。2回目の試行の直後では金貨が少なくとも1枚残るが、3回目の試行の直後には3枚すべてが銀貨になる確率を求める

答

「2回後に 枚、かつ3回後に 枚」は、「3回後に 枚」から「2回後に 枚」を引いたもの。2回後に 枚なら3回後も必ず 枚だからである。

回後の金貨の枚数を とする。求める確率は

である。金貨は増えないので、 ならば必ず である。つまり「」という事象は「」を含んでいる。したがって

である。(2) の式で 、 とすると

なので

である。引き算して

である。

は「3枚とも 回のうちに1回以上裏を出す確率」である。 で、だいたい4回に1回起こる。

40万回のシミュレーションで となり、 に近かった。

「2回後に 」と「3回後に 」を別々に掛け合わせてはいけない。独立ではない。

という包含関係に気づけば、引き算だけで済む。

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