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東北大学 2019年度 前期日程 文系
東北大文系 2019年度 数学の解答・解説
全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/13
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/13時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 図形と方程式
解と係数の関係・2次方程式・黄金比・条件からの絞り込み当サイトの体感難易度:標準
を実数とし、 は でないとする。 平面上の直線 と放物線 が相異なる2点 、 で交わっているとする。、 のとき、 と を求める
答、
は交点の 座標なので、 の2解である。解と係数の関係で と を で書き、 を代入する。
交点の 座標は 、すなわち
の解である。相異なる2点で交わるので、 はこの2次方程式の異なる2解である。解と係数の関係より
である。ここに を代入すると
となる。この2つから を消去して
である。 とすると となり に反するので、 である。よって
で、 より
である。 は で、 だから
である。
条件の確認。 ✓。判別式は
なので2解は相異なる ✓。また ✓。よって
である。
の解は黄金比にあたる数である。 は ()で、 という関係がそのまま使える。
で、 はどちらも放物線上にあった。判別式は だった。
が2次方程式の2解であることに気づけば、解と係数の関係で一気に進む。 の座標を直接連立すると遠回りになる。
を除く理由()を書く。
最後に判別式が正であること(相異なる2点であること)を確かめる。
第2問 対数関数
底による不等号の向き・真数条件・2次不等式・必要十分条件当サイトの体感難易度:やや難
(1) を ではない正の実数、 を正の整数とし、不等式 を考える。 のとき、この不等式を満たす整数 をすべて求める
答 のとき 。 のとき
右辺を とまとめる。底が より大きいか小さいかで不等号の向きが変わるので、そこで場合分けする。
真数条件。 かつ なので
である。 なら で、整数は である。
不等式の書きかえ。 右辺は なので、もとの不等式は
である。 とおくと だから、底で分けて
- :
- :
となる。、 なので両辺を2乗してよく、 と の大小、すなわち の符号で決まる。
のとき。 で であり
である。 では なので、符号は で決まる。
- のとき 、つまり なので 、すなわち
- のとき 、つまり なので 、すなわち
である(、すなわち は両辺が等しくなるので除く)。
では整数解が 、 では だけだった。
底が より小さいと不等号が逆になる。 の値が決まっていないので、両方の場合を答える。
真数条件 を先に出しておかないと、 の値を拾ってしまう。
(2)この不等式を満たす整数 が存在するための についての必要十分条件を求める
答( が より大きいか小さいかによらない)
(1) と同じく ( の整数)に直し、 と の大小を見る。 は から まで動かせるので、 の最小値と最大値を見れば存在するかどうかが決まる。
真数条件 より、整数 は とおいて の整数に対応する。(1) と同じ計算で、不等式は
- :
- :
となる。 は で増加するので、 では
である( のとき)。
のとき。 に整数はないので、どちらの場合も解なし。
のとき。 だけで である。 も も成り立たないので解なし。
のとき。 なら をとると
なので成り立つ。 なら をとると が成り立つ。いずれの場合も整数解が存在する。
以上より、求める必要十分条件は
である。
答えが によらないのが面白いところである。 では「 を大きくとればよい」、 では「 ととればよい」と、使う はまったく違うのに、存在する条件だけは一致する。
でも でも、整数解が存在する は で、 では存在しなかった。
が等号の場合で落ちる。 ちょうどは不等式を満たさないので、ここを と答えてしまわない。
「存在するか」なので、 を1つうまくとれればよい。すべての で成り立つ必要はない。
第3問 数列
積の形の漸化式・比の数列・数学的帰納法・等比数列当サイトの体感難易度:標準
(1)数列 を 、、()で定めるとき、すべての正の整数 について が正であることを示す
答 ならば 。2つ前までを仮定する帰納法
漸化式は について解くと である。割り算をするので が要る。「連続する2項がともに正」を仮定する形の帰納法にする。
「 かつ 」という命題を について数学的帰納法で示す。
。 、 ✓。
。 かつ と仮定する。 なので漸化式を について解けて
である。分子は ( だから)、分母は なので である。よって「 かつ 」が成り立つ。
数学的帰納法より、すべての正の整数 で である。
分数のまま まで計算すると、すべて正の整数だった。
を求めるのに で割るので、 が要る。「正である」を仮定に入れておけばそこも同時に片づく。
仮定は1項ではなく連続する2項。 は と の両方から決まるためである。
(2)一般項 を求める
答
漸化式を の形に直すと、「比の数列」が等比数列になる。
(1) よりすべての は正なので、割り算ができる。漸化式 の両辺を で割ると
である。 とおくと
なので、 は初項 、公比 の等比数列である。よって
である。
に戻す。 のとき、 である。それぞれ なので
である。指数の和は
なので
である。 のときもこの式は となり、正しい。
で となる。 が と2倍ずつになっているのが確かめられる。
この式は分数のまま計算した と完全に一致した。
は「積の形」なので、比をとるか対数をとるかで線形にする。そのまま展開しても進まない。
と書けるのは のとき。 でも式が合うことを最後に確かめる。
第4問 確率
独立な試行の繰り返し・二項分布・余事象・差で数える当サイトの体感難易度:やや難
(1) を 以上の整数とする。金貨と銀貨を含む 枚の硬貨を同時に投げ、裏が出た金貨は取り去り、取り去った金貨と同じ枚数の銀貨を加えるという試行の繰り返しを考える。初めは 枚すべてが金貨であり、 枚すべてが銀貨になった後も試行を繰り返す。 回目の試行の直後に 枚の硬貨のなかに金貨が 枚だけ残る確率を ()で表すとき、 を求める
答
初めは全部が金貨。1回投げて表が出た金貨だけが残るので、「 枚のうち表が 枚」という反復試行そのものである。
1回目の試行では 枚すべてが金貨である。裏が出た金貨が取り去られるので、残る金貨は表が出たものだけである。
枚の硬貨それぞれが独立に確率 で表になるから、表がちょうど 枚になる確率は
である。
では で、 と一致した。
(2)()を求める
答
金貨は増えない。はじめの 枚の金貨それぞれについて「 回とも表が出たか」を見ればよく、 回の試行をまとめて1つの反復試行として扱える。
1枚ずつ追う。 銀貨は何度投げてもそのままなので、金貨が増えることはない。はじめの 枚の金貨それぞれについて、 回の試行のあいだ金貨のまま残っているのは「 回とも表が出た」ときだけである。その確率は
である。逆に、途中で一度でも裏が出れば銀貨に変わり、以後もどらない。その確率は である。
独立性。 枚の硬貨の表裏は毎回独立なので、「どの金貨が残るか」は 枚それぞれについて独立である。したがって、 回後に金貨が 枚残る確率は
である。
を代入すると で、(1) と一致する。つまりこの式は のすべてで使える。
、 のすべての で、この式と直接計算した値が一致した。
毎回の漸化式を立てて解こうとすると大変になる。「1枚の金貨が 回生き残る確率」に注目すると一気に片づく。
銀貨になった硬貨は金貨にもどらない。この一方通行が、 回をまとめて扱える理由である。
(3) とする。2回目の試行の直後では金貨が少なくとも1枚残るが、3回目の試行の直後には3枚すべてが銀貨になる確率を求める
答
「2回後に 枚、かつ3回後に 枚」は、「3回後に 枚」から「2回後に 枚」を引いたもの。2回後に 枚なら3回後も必ず 枚だからである。
回後の金貨の枚数を とする。求める確率は
である。金貨は増えないので、 ならば必ず である。つまり「」という事象は「」を含んでいる。したがって
である。(2) の式で 、 とすると
なので
である。引き算して
である。
は「3枚とも 回のうちに1回以上裏を出す確率」である。 で、だいたい4回に1回起こる。
40万回のシミュレーションで となり、 に近かった。
「2回後に 」と「3回後に 」を別々に掛け合わせてはいけない。独立ではない。
という包含関係に気づけば、引き算だけで済む。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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