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東京大学 2022年度 前期日程 文科

第4問 確率・ベクトルの解答・解説

1次独立・場合の数・重複組合せ・対称性当サイトの体感難易度:難最終更新 2026/10/11

問題文について

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(1) のとき が にある確率を求める

答

は を で割った余りだけで決まる3本のベクトルで、3本足すと になる。だから「どの向きを何本足したか」だけが問題になる。表の回数を「その表より前に出た裏の回数」で分類すれば、原点に戻る条件が3つの本数が等しいという条件に化ける。

は で決まるので、 を で割った余りだけで決まり、 の3通りしかない。この3本は正三角形の頂点の向きで

をみたし、 と は1次独立である。

v0v1v2
3つのベクトル 。互いに ずつずれた単位ベクトルで、3つ足すと になる。

表が出るたびに、そのときまでに出た裏の回数 に応じて が足される。そこで各回の表を「その表より前に出た裏の回数」で分類し、裏がちょうど 回出たあとに出た表の回数を とする。裏が全部で 回なら である。すると

となる。ここで はそれぞれ を で割った余りが である の総和である。 を代入すると

で、 が1次独立だから、 が にあることは

と同値である。

の場合。 表の回数を とすると なので は の倍数で、 より である。

  1. :すべて裏。 で条件をみたす。 通り。
  2. : なので の 個。余り の組にそれぞれ 個ずつ入るので、、、 である。 より の 通り。

の組を決めることと表裏の並びを決めることは1対1に対応するので、条件をみたす並びは 通りである。全体は 通りで、どれも同じ確率だから

が答えである。

通りの表裏をすべて並べて の座標を直接計算すると、原点に戻るのはちょうど 通り(表 回が 通り、表 回が 通り)で、上の数え方と一致する。確率は である。

は「それまでに出た裏の回数」であって何回目かではない。裏が出た回では点は動かず、 が1つ増えるだけである。

の3本は1次従属(足すと )なので、 からただちに とは言えない。 を消して1次独立な2本にしてから係数を比べる。

のときの並びは「表表表裏裏」ではない。 は「表・裏・表・裏・表」という並び1通りを指す。 の組と並びの対応を取り違えないこと。

(2) のとき、表がちょうど 回・裏がちょうど 回出て、かつ が にある確率を求める

答

(1) の数え方をそのまま使う。裏が 回なら の番号 は から までの 個で、 は の倍数だから、余り の3組にちょうど 個ずつきれいに分かれる。あとは各組で「 個の数の和を にする」のを数えるだけで、重複組合せになる。

(1) と同じく、 が にある条件は である。表の回数は で だから

が条件である。 は の倍数なので、この条件は矛盾しない。

組の分かれ方。 裏は 回なので、 の番号 は の 個ある。 を で割った余りで分けると

で、どの組もちょうど 個である。したがって

である。

数える。 各組について「 以上の整数 個の和を にする」組を数えればよい。これは 個のものを 個の箱に分ける重複組合せで

通りである。3つの組は互いに関係なく決められるので、条件をみたす は

通りある。 の組と表裏の並びは1対1に対応し( が決まれば「表を 回、裏、表を 回、裏、…、裏、表を 回」という並びが一意に決まる)、どの組でも表は 回、裏は 回で合計 回になる。

全体は 通りでどれも同じ確率だから、求める確率は

である。

という回数と 回という指定が効いているのは、裏が 回だと番号が 個になり で割り切れる点である。たとえば裏が 回(表 回)だと番号が 個で組の個数が と不均等になり、しかも が の倍数でないので確率は になる。

小さい場合で同じ数え方を試すと、 では番号 個・各組3個・和 なので 通り、 では和 なので 通りになる。、 通りの全探索でも、原点に戻る並びはそれぞれちょうど 通り、 通りだった。

番号の個数は裏の回数 ではなく である。裏が 回なら「最初の裏より前」も1区間なので 個になる。ここを にすると組が 個ずつに分かれず、答えが変わってしまう。

重複組合せは で、 は箱の数である。 の は「 個の箱の仕切り 本」であって、 ではない。

の組を数えたあとに「並べ方」を掛けてはいけない。 の組1つに対して表裏の並びはちょうど1通りで、すでに数え上がっている。

最後に約分する。 に気づけば まで下げられる。

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