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京都大学 2025年度 前期日程 文系
京大文系 2025年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/11
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は京都大学が公開しています。
掲載ページ名「令和7年度 試験問題および出題意図等」/2026/10/05に当サイトでリンク先を確認。 公開年度は大学側の都合で入れ替わることがあります。
第1問 指数・対数/整数
対数をとる・多項式の割り算・約数の評価・恒等式当サイトの体感難易度:標準
問1 のとき を示す
答 より をとって とし、 を通分する
乗や 乗が混ざった等式なので、対数をとって と の1次式に直すのが筋である。 を素因数分解すると と だけで書けるので、 の2つだけで話が閉じる。値が のとき()は別に扱う。
である。共通の値を とおく。 である。
のとき。 より 、 より 、 より である。このとき は明らかに成り立つ。
のとき。 自然対数をとると で
である。とくに はどれも ではない。 なので
を1本目に入れると
となる。 で割って
である。両辺に を掛けると
を得る。どちらの場合も成り立つので、示された。
係数 と は、 の指数 と が入れ替わって現れたものである。 を通分すると になる、という形で覚えておくと見通しがよい。
なら 、 で、 である。 を 点で調べても、すべて になった。
()の場合を落とさない。このとき対数をとって割る操作ができないので、先に分けておく。
の底は何でもよい。 でとると が残るので、自然対数か常用対数のほうが扱いやすい。
問2 が で割り切れる正の整数 をすべて求める
答
多項式として割り算してしまうのがいちばん速い。余りが1次式になるので、「 がその1次式を割り切る」という条件になり、大きさの比較で が絞れる。
多項式の割り算をすると
である。 は整数なので、割り切れる条件は
ことである。
のとき。 で、 はどんな整数でも割り切れるから条件をみたす。
のとき。 なので、割り切れるなら
でなければならない。
- : なので 、つまり 、 より 。 が候補。
- : なので 、つまり となり不可能。
候補を確かめる。
よって求める は
である。
実際に割ると で 、 で 、 で である。
から まで を で割った余りを計算すると、 になるのは だけだった。恒等式 も のすべてで成り立つ。
(余りが になる場合)を忘れやすい。「割り切る」の条件を だけで書くと、 の場合が落ちる。
も調べる。 の絶対値を外すときに場合分けが要る。
割り算の商 は、組立除法ではなく筆算で順に出す。 と の項を書いておくと間違えにくい。
第2問 整式
合成関数・係数比較・恒等式・領域図示当サイトの体感難易度:やや難
が成り立つような実数係数の2次式 と実数 が存在する の集合を図示する
答 軸(直線 )と放物線 を合わせた集合
とおいて を展開し、係数を比べる。 の係数から が決まり、 から が で決まる。 は定数項だけを動かせるので、実質の条件は「 の係数が 」である。ここが積の形に factor して、2つの場合に分かれる。
()とおく。 と書くと である。
の係数。 の の係数は なので、 の の係数は である。これが だから
である( は実数なので立方根は1つ)。以下 とする。
展開する。 より
なので
である。
係数を比べる。 が に一致する条件は
- の係数:、すなわち 。
- の係数:。
- の係数:、すなわち 。
- 定数項:。これは を決めるだけなので、 には制限を与えない。
である。 で場合分けする。
(i) のとき。 で、 である。 は自由なので はすべての実数をとる。つまり 、 は任意。
(ii) のとき。 で、 である。 を入れると
である。
まとめる。 逆に (i)(ii) の に対しては、上の と をとれば条件がみたされる。放物線 の にあたる点 は (i) に含まれているので、求める集合は
すなわち 軸と放物線 を合わせたものである。
( 上)なら 、 で 。このとき で、 とすれば一致する。( 軸上)なら 、 で 、 となり でよい。
は定数項だけを調整する。 の係数は では消せないので、 が本当の条件になる。ここを「 でどうにかなる」と流すと、放物線だけ、あるいは直線だけの答えになってしまう。
の実数解は だけである。複素数まで広げれば3つあるが、実数係数という条件で1つに決まる。
のとき で は自由だから、 軸全体が入る。 などと制限をつけない。
逆向きの確認(その に対して実際に と が作れること)を書く。「図示せよ」でも、集合の一致を示す以上は必要である。
第3問 確率
倍数判定・漸化式・反復試行・余り当サイトの体感難易度:標準
桁の数 が で割り切れる確率を求める
答
なので「末尾が偶数」と「各位の和が の倍数」に分ける。末尾の条件は最後の1回だけ、和の条件は前の 回だけで決まるので、独立に扱える。和を で割った余りは、1回ごとに か されるだけなので、3つの状態の確率に漸化式が立つ。
各位の数字は か なので、 が で割り切れるのは末尾が のときに限る。また が で割り切れるのは各位の和が の倍数のときである。この2つは
- 末尾( 回目)が であること
- 最初の 個の数字の和を として、 が の倍数、つまり であること
に分かれ、 回目と最初の 回は独立である。よって
である。
余りの確率に漸化式を立てる。 回目までの和を で割った余りが である確率を とする()。 回投げると和は か 増えるので、余りが になるのは「余り から 」か「余り から 」のときである。余りが である確率を とすれば で
となる。 を引くと
なので、 より
である。
代入する。 なので
であり
が求める確率である。
では ( も も の倍数でない)、 では ( だけ)、 では ( だけ)である。 を大きくすると に近づく。
について 通りをすべて作って で割り切れるものを数えると、確率は となり、 の値と完全に一致する。
で割り切れる条件を「各位の和が の倍数」としない。 の倍数判定は和で、 の倍数判定は末尾である。
末尾の条件と和の条件は独立だが、和の条件は「全体の和」なので末尾の も含む。最初の 個の和の余りが になる、と言いかえるところを丁寧に書く。
を3本とも立てなくても、 を使えば だけの漸化式になる。3本連立のまま解こうとすると遠回りである。
を と取り違えない。投げる回数は 回だが、和の条件に効くのは最初の 回である。
第4問 微分法・積分法
共通接線・絶対値を含む関数・判別式・面積当サイトの体感難易度:やや難
(1) と異なる点で と接し、さらに とも接する直線 がただ一つ存在することを示す
答( とは 、 とは で接する)
は と で別の放物線になるので、接点の 座標を とおいて2つの枝それぞれで接線を書く。 との接する条件は判別式 で、 の2次の項がきれいに消えて1次方程式になる。だから各枝で高々1つしか候補が出ない。
は では 、 では である。接点の 座標を とする。
接線を書く。 のとき傾きは で、接線は
である。 のときは同様に である。いずれも切片は になる。
と接する条件。 直線 が と接するのは
が重解をもつとき、つまり
のときである。
(i) のとき。 、 を入れると
で となり、 に反する。この場合は解なし。
(ii) のとき。 、 を入れると
で、これは をみたす。このとき 、 だから
である。
と本当に接しているか。 は の枝と で接する。もう一方の枝 との連立は
で判別式が だから共有点をもたない。よって は と の1点だけで接する。
以上より、条件をみたす直線は ただ一つである。
で の値は 、 の値は で一致し、( の枝)の傾きは で の傾きと一致する。 との連立は で重解になる。
は で折れているので、枝ごとに分けて接線を立てる。1本の式 のまま微分しない。
判別式 に代入すると の項が打ち消し合って1次方程式になる。この「2次が消える」ことが、各枝で高々1本という結論の理由である。
の枝から出た は、枝の条件に反するので捨てる。式の上では解が出るので、符号の確認を忘れない。
求めた直線が のもう一方の枝と交わらないことまで見る。交わってしまうと「接する」とは言いにくい形になる。
(2) の の部分、線分 、線分 で囲まれる図形の面積を求める
答
3点の座標を出すと、図形は「上が 、下が 、右が直線 」で囲まれた縦に切れる形だとわかる。 が で式を変えるので、積分を と で分ける。左半分は というきれいな形になる。
(1) より である。各点の座標は
である( は と の交点で 、 は なので の右の枝で )。
囲まれ方。 線分 は の一部、線分 は の一部である。 で
なので、この範囲では がつねに の上側にある。したがって図形は
である(左端 では上下の境界が で一致する)。
積分する。
なので、面積は
である。
で を 万点の台形則で数値積分すると となり、 と一致する。 の 座標も で合っている。
は で式が変わるので、積分区間を と に分ける。分けずに のまま通すと値がずれる。
左半分の被積分関数が になるのは、 が で に接しているからである。接しているところでは差が重解をもつ。
は の右の枝の上の点である。 なので を使う。
第5問 空間ベクトル
平面のベクトル方程式・1次独立・定点通過・係数の和が1当サイトの体感難易度:標準
をみたす範囲で が動くとき、平面 が によらない定点を通ることを示す
答 で定まる点 を通る
平面 上の点は ()と書ける。これを で表すと係数が になるので、「係数の和が 」という条件が与えられた と同じ形になるように、定点の係数を選べばよい。
は同一平面上にないので は1次独立である。 だから 、、 も1次独立で、とくに は同一直線上になく、平面 がただ1つ定まる。
平面上の点の表し方。 点 が平面 上にあることは
をみたす実数 があることと同値である。これは
ということである。
定点を見つける。 与えられた条件を で割ると
となる。そこで点 を
で定める。これは によらない1つの点である。
とおけば 、、 であり、しかも
をみたす。したがって は平面 上にある。 の取り方によらず同じ なので、平面 は定点 を通る。
なので、 は平面 の上にはない。「定点」は の重心のような分かりやすい点とは限らない。
をみたす を 万組ランダムに作り、、、 を計算すると、 はすべて (誤差 未満)になった。たとえば は条件をみたし、、、 で和は である。
が「平面上にある」ことの条件である。これを落とすと空間全体を表してしまう。
の右辺 で割って にそろえる、という一手が要点である。係数 はこの割り算から出てくる。
なので は定義できる。 が に一致しないことも、ここから従う。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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