本文へ
大学別数学研究室
  • 独自の解答・詳解
  • 問題文は非掲載
  • 全5問・無料

京都大学 2023年度 前期日程 文系

京大文系 2023年度 数学の解答・解説

全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 確率/式の計算

余事象・3乗根の有理化・整式の割り算・反復試行当サイトの体感難易度:標準

問1さいころを 回投げたとき、出た目の積が で割り切れる確率を求める

答

は素数で、 から のうち の倍数は だけである。だから積が で割り切れるのは「少なくとも1回 が出る」ときで、余事象をとるのがいちばん速い。

は素数なので、積が で割り切れるのは、因数に をもつ目が少なくとも1回出るときである。 のうち の倍数は だけだから、条件は

である。余事象は「 回も が出ない」で、各回 以外が出る確率は だから

である。

で 、 で である。 を大きくすると に近づく。

について 通りの出目をすべて列挙して積が の倍数になる確率を数えると、 となり、 と完全に一致する。

「積が の倍数」を「積が 以外の素因数をもたない」などと読み違えない。 が1回でも出れば、他の目が何であっても積は の倍数である。

が素数であることが効いている。たとえば「積が で割り切れる」なら、 が2回出る場合なども数えることになり、余事象だけでは済まない。

問2 の分母を有理化する

答

とおくと 、 で、分母は の2次式になる。かける相手も の2次式 とおき、、 を使って展開してから、 と の係数が消えるように を決める。

とおく。、、 なので、分母は である。

かける式を探す。 を掛けて展開し、、 で次数を下げると

となる。 と の係数を にすればよいので

を解く。1本目から 、これを2本目に入れると で である。 ととると

となる。このとき定数項は

なので

である。

有理化する。 分母・分子に を掛けると

すなわち

である。

と の関係から がきれいに残る。問題の分子が なのはそのためである。

、 として、もとの式は 、答えの式は で一致する。 を数値で計算すると になる。

が出てくるので、 と下げる。 だけ使って止めないこと。

は比だけ決まるので、分数を避けられる をとる。 でも最後に約分すれば同じ答えになる。

のような形を「 の因数分解」で消そうとしても、項が3つあるので1回では消えない。連立方程式で係数を決めるほうが確実である。

第1問だけのページ

第2問 空間ベクトル

1次独立・共線条件・係数比較・内分点当サイトの体感難易度:標準

直線 と直線 が交点をもつように を直線 上にとるとき、 を求める

答

は1次独立なので、これを「座標軸」だと思って係数を比べればよい。 とおき、2直線上の点を媒介変数で書いて一致させると、3本の式から が決まる。

は同一平面上にないので、、、 は1次独立である。条件より

である( は を に内分、 は の中点)。 は直線 上なので

とおける。

2直線上の点を書く。 直線 上の点は、実数 を使って

である。直線 上の点は、実数 を使って

である。

係数を比べる。 1次独立だから、交点をもつことは次の3式が同時に成り立つ があることと同値である。

の式を の式に入れると 、つまり より

である。 の式に を入れると

となり、 である。よって

である。

交点は にあたる点である。 の係数が になっているので、この点は平面 上にある。

を基本ベクトルにとった座標で計算すると、、 のとき直線 上の点は 、 のとき直線 上の点も で一致する。

の式に と がかかった形で現れるので、 をひとかたまりとして扱うと見通しがよい。 と を別々に解こうとすると式が混み合う。

は を に内分するので である。 や と取り違えない。

は である。 から となる。 としない。

第2問だけのページ

第3問 三角関数

2倍角・3倍角・正五角形・cos36°・大小の評価当サイトの体感難易度:標準

(1) と を の式で表す

答、

加法定理から順に出す。 は 、 は として、 が出てきたら で消す。

加法定理より

である。さらに

である。

なら で、、 となり合っている。

と、 を偶数個にしてから に置き換える。

(2)半径 の円に内接する正五角形の一辺の長さが より大きいかを判定する

答一辺は で、 より大きい

一辺は中心角 に対する弦なので である。 の三角比は、 という関係から (1) を使って求まる。平方してから比べると根号が1つで済む。

正五角形の一辺は中心角 に対する弦なので、長さは である。

を求める。 とおくと 、 で だから

である。 とおいて (1) を使うと

となる。 が解なので因数分解できて

である。 なので 、つまり

である( は捨てる)。

一辺を求める。 一辺を とすると で

である。 だから

となる。

と比べる。 どちらも正なので平方して比べればよい。

である。 すなわち を言えばよい。 なので であり、 である。よって

で、一辺は より大きい(実際 )。

O一辺 1.17672°
半径 の円に内接する正五角形。一辺は中心角 に対する弦で、長さは 。

は と一致する。一辺 は と一致し、 より大きい。、 である。

一辺は であって ではない。中心角 の弦は、二等辺三角形を半分にして である。

の解 は にあたるもので、 では使えない。 で絞る。

を言うときは、 を平方して と比べる。 と小数を「知っている」だけでは理由にならない。

平方して比べてよいのは両辺が正だからである。一言そえておく。

第3問だけのページ

第4問 数列

和と一般項・階差・置き換え・等比数列の和当サイトの体感難易度:やや難

、()をみたす数列の一般項を求める

答

という形が出ているので、これ自体を新しい数列 とおくのが自然である。 を使うと、 がきれいに約分されて という階差の形になる。

とおく。、 なので、 のとき

である。一方、与えられた漸化式は だから

すなわち

である。 では なので

を得る。

を求める。 である。階差をたし上げると、 で

である。 でも なので、この式はすべての で成り立つ。よって

である。

一般項。 のとき

である。 でも なので、求める一般項は

である。

最初の数項は である。 を確かめると、 で となり合っている。

から の形で順に数値計算すると となり、 の値と まで完全に一致する。 も同じ範囲で一致した。

をそのまま とおくのが要点である。 のままだと のような重い式になる。

から両辺を で割れるのは のときだけである。 は から別に押さえる。

である。初項が であることに注意( ではない)。

最後に でも成り立つかを確かめる。成り立つので場合分けせずに書ける。

第4問だけのページ

第5問 積分法

定積分と恒等式・未知定数の置き換え・係数比較・連立方程式当サイトの体感難易度:標準

をみたす整式 を求める

答

を展開すると、積分は について「定数 + 定数 + 定数」の形になる。その3つの定数を とおくと、式から が2次以下の整式だと分かる。 を とおいて を で書き直せば、連立方程式になる。

と展開すると

である。ここで

はいずれも定数である。したがって

となり、 は2次以下の整式である。そこで とおく。

を で書く。 奇関数の から までの積分は なので

である。

係数を比べる。

  1. の係数: より 、つまり 。
  2. の係数: より 。
  3. 定数項: より 。

2本目から で、これを3本目に入れると

となるので 、したがって である。よって

である。

確かめ。 のとき 、、 で

となり、確かに恒等式をみたす。

として を 万点の数値積分で求め、 を足すと、 のいずれでも の値()に一致した。

は定数なので、積分の中の は外に出せる。 を「 の関数」として扱い、 についてだけ積分することを徹底する。

が2次以下であることは、仮定ではなく式から従う。「 を2次式とおく」と書く前に、その理由を一言入れる。

の符号を落とさない。 の中の から来ている。

なので は1次式になる。2次の項が残ると思い込んで検算を飛ばさない。

第5問だけのページ

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。

当サイト運営者が制作した教材

同じ形式の問題を、5回分

合格答案をつくる 京大文系数学 2027の表紙

合格答案をつくる 京大文系数学 2027

京大文系数学の出題を分析して書き下ろした予想問題集です。過去問そのものは入っていません。 本番と同じ試験時間・大問構成で5回分、 解答・詳解・別解に加えて、 小問ごとの加点・減点つきの採点表を収録しています。

Amazonで見る全2巻を見る¥2,695・106ページ・2026年8月9日発売

中身を試し読みする

扉・問題・解答などを、それぞれ抜粋して掲載しています。連続したページではありません。画像を押すと拡大できます。

抜粋をPDFでまとめて見る

関連するページ