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京都大学 2022年度 前期日程 文系
京大文系 2022年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/12
問題文について
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第1問 指数・対数
底の変換・常用対数・不等式の評価・2のべき当サイトの体感難易度:標準
を示す( を用いてよい)
答上は から、下は から
上限は のべきと比べるだけで済む。 がちょうど だからである。下限は に直し、 を使って を下から押さえる。
である。
上からの評価。 で、 だから
である。
下からの評価。 なので
である。また より だから
である。ここで
なので 、したがって
が示された。
実際の値は である。上限 はかなりぎりぎりで、 と の近さがそのまま効いている。
で、確かに と のあいだにある。下からの評価の値は で、 より大きい。
分数の下からの評価では、分子を小さく・分母を大きく見積もる。 には (下から)、 には (上から)と、同じ でも使う向きが違う。
は割り算せず、 を計算して比べる。筆算が軽く、誤差の心配もない。
上限は常用対数を使わなくても出る。 に気づけるかどうかだけである。
第2問 場合の数
漸化式・グラフ上の経路・対称性・上下2状態当サイトの体感難易度:標準
を始点として辺に沿って 回移動したとき、終点が のいずれかとなる経路の総数 を求める
答
どの頂点からも辺は3本出ていて、そのうち2本は同じ三角形(同じ面)の中、1本だけが反対側の面へ向かう。だから「いま上の面にいるか下の面にいるか」だけを追えばよく、6頂点を2状態にまとめられる。
を「上の面」、 を「下の面」と呼ぶ。どの頂点からも辺は3本出ていて、その内訳は
- 同じ面の他の2頂点へ: 本
- 向かい合う面の頂点へ: 本
である。そこで、 回移動したあと上の面にいる経路の数を 、下の面にいる数を とする。 なので 、 である。
漸化式。 上の内訳から
である。和と差をとると
となる。したがって (全経路数で、当然である)、 である。2式を足して で割ると
である。
最初の数項は である。 が奇数なので は偶数で、 は必ず整数になる。
三角柱の辺のつながりを隣接表にして経路数を数え上げると、 で となり、 の値と完全に一致する。たとえば では、 から2回で上の面に戻る経路が 通りある。
「上の面にいる」だけを状態にできるのは、上の面のどの頂点から見ても内訳が で同じだからである。頂点ごとに数えようとすると6本の漸化式になる。
が変わらないことに気づくと、 の2項間漸化式を解かずに済む。 として階差で解いてもよい。
なので では終点が である。 から始める。
第3問 積分法
放物線の接線・直交条件・解と係数の関係・面積当サイトの体感難易度:標準
に接する直交2直線 の交点の 座標が のとき、 で囲まれる図形の面積を求める
答
接点の 座標を とおくと、接線は である。2本の交点の 座標が 、直交条件が と、どちらも の基本対称式で書けるので、2次方程式1本で接点が決まる。面積は、接しているおかげで被積分関数が完全平方になる。
なので、 の点 での接線は
である。 の接点を ()とする。
2つの条件。 傾きは で、直交するから
である。交点の 座標は、2本の式を等しいとおいて
なので、 より である。
接点を求める。 は の2解だから 、すなわち
である。接線は
で、交点は である。
面積。 では が、 では が下側の境界になる。接しているので差は完全平方になり
である。したがって
である( ほど)。
の傾きは と で積は 、どちらも で をとる。面積を で 万点の数値積分で求めると となり、 と一致する。
交点の 座標が (2つの接点の中点の 座標)になるのは放物線の性質である。覚えておくと計算が1行で済む。
接線の式の切片は で、符号を落としやすい。接点の 座標 と混同しない。
積分区間を交点 で分ける。 と のどちらが下かは、交点の左右で入れ替わる。
は必ず になる。これを使えば展開せずに積分できる。
第4問 図形と方程式
解と係数の関係・軌跡・線分の長さの比・双曲線当サイトの体感難易度:やや難
を保ちながら が動くとき、線分 の中点の軌跡を求める
答双曲線 の の部分(第1象限の枝)全体
と を連立すると の2次方程式になるので、 の座標を解かずに解と係数の関係だけで中点が書ける。 と はどちらも同じ直線 上の線分なので、比をとると傾きの部分が約分され、 座標の差の比だけが残る。
を に入れて 倍すると()
となる。2解を とすると、解と係数の関係より
である。積が負なので1つは負、1つは正で、判別式は だから確かに2交点をもつ。 より、 の側が (点 )、 の側が (点 )である。
中点。 中点を とすると
であり、 だから
である。 なので 、 である。
を計算する。 、 である。 はすべて直線 の上にあるので、線分の長さは「 座標の差」に同じ比例定数 を掛けたものになる。したがって
である。ここで
なので
である。これが になる条件は
である。
軌跡。 、 より
である。逆に 、、 をみたす点に対して 、 とおけば となり条件をみたすので、この点は実際に中点として現れる。よって求める軌跡は
である。
なら で、交点は 、、、 である。、 で比は 、中点は で をみたす。 をみたす 万組で調べても、比はつねに 、中点はつねに の上にあった。
は 座標が正のほうなので、 座標は負のほうである。 の符号の入れ替わりを押さえる。
と が同じ直線上にあることを使うと、 が約分されて 座標の差の比だけになる。長さを両方とも根号のまま計算すると煩雑になる。
を出すとき、 と通分する。 を具体的に解く必要はない。
「軌跡を求めよ」なので、逆向き(その点が実際に現れること)も確かめる。 の枝がすべて現れることまで言う。
第5問 空間ベクトル
内積の計算・重心・垂直条件・2次関数の最小当サイトの体感難易度:標準
(1) を示す
答 なので が の位置によらず一定で、
などとおいて、6本の辺の長さから内積をすべて出してしまう。重心なので と書け、 は と だけの式になる。
、、 とおく。辺の長さから内積を出す。
であり、 から
である。 から
であり、 から
である。
を書く。 は辺 上なので、 として
とおける。 は の重心だから
である。
内積を計算する。 なので
となり、 によらず一定である。したがって
である。、 なので である。
は、 と から直線 に下ろした垂線の足が同じ点( を に、つまり の長さ の上で から の点)だということである。だから辺 全体が に垂直な平面に乗っている。
内積の表から座標を作ると、、、 がすべて再現され、四面体の体積は である。 を辺 上で 万等分して動かしても、 は誤差 未満でつねに であった。
は の重心なので、 も頂点に数えて で割る。 としない。
と が等しいことが効いている。等しくなければ が残って垂直にならない。
(2) が辺 上を動くときの の最小値を求める
答
(1) の式 の長さを2乗すると、 が一定なので だけの式になる。あとは を最小にする を探すだけである。
(1) より なので
である。したがって が最小になるのは が最小のときである。
を計算する。
である。 は の中にあるので、最小値は である。このとき
なので
である( が を に内分する点のとき)。
座標で を辺 上に 万等分して動かすと、 の最小は ()で、、 と一致する。このとき である。
を最小にすることと を最小にすることが同値なのは、 が一定だからである。(1) の結果がそのまま効いている。
が区間 の内部にあることを確かめる。外に出ていれば端の値を比べることになる。
の係数 を落とさない。展開は である。
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