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京都大学 2021年度 前期日程 文系
京大文系 2021年度 数学の解答・解説
全5問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/12
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 n進法/平面ベクトル
2進法・4進法・小数の変換・垂心・内積当サイトの体感難易度:標準
問1 を2進法で表し、 との積を2進法と4進法で表す
答、積は
小数の2進法は「整数部は2で割った余り、小数部は2倍して整数部を拾う」で出る。積は10進法で計算してしまうのがいちばん確実で、 は分数にすれば ときれいに扱える。4進法は、2進法の桁を小数点から2桁ずつ区切るだけでよい。
を2進法に。 整数部は 、小数部は なので
である。
積を出す。
なので
である。
2進法に直す。 整数部 。小数部は で
だから である。よって
である。
4進法に直す。 なので、2進法の桁を小数点から左右に2桁ずつ区切り、それぞれを4進法の1桁にすればよい。
より
である。
検算すると 、 で合っている。
。、 で、3つとも一致する。
4進法への区切りは小数点から外側へ2桁ずつである。整数部を左から区切ると桁がずれる( は であって の順を逆にしない)。
積は2進法のまま筆算してもよいが、桁上がりが多く間違えやすい。分数に直して計算し、最後に変換するほうが安全である。
は分母が なので、分子を2のべきの和に分ければ小数部がそのまま読める。
問2、、 の の垂心 について、 を で表す
答
垂心は「各頂点から対辺に下ろした垂線の交点」なので、 とおいて と の2本を内積で書けばよい。内積は3つとも先に計算しておく。
、 とおくと
である。 とおく。
2本の垂直条件。 は から への垂線上にあるので 、 から への垂線上にあるので である。
なので
である。2本目から 、すなわち 。1本目に入れると
で、 である。よって
である。
、、 とすると 、、 である。 で、、 がどちらも成り立つ。
垂心の条件は2本で足りる。3本目( から への垂線)は自動的にみたされるので、連立に加える必要はない。
である。 の係数が になるところを間違えない。
この三角形では から への垂線が に垂直なので、 の「 方向の成分」は と同じになる。図を描くと検算になる。
第2問 積分法
絶対値のついた定積分・符号の切れ目・区間の分割当サイトの体感難易度:標準
を求める
答
絶対値の中身の符号が変わるところで区間を分ける。 倍して と因数分解できるので、切れ目は と である。 は区間の右端なので、分けるのは1か所だけで済む。
である。
の解は で、下に凸だから
- :
- :
である。したがって
である。原始関数を
とおくと
である。よって
となり
である。
を 万等分して を数値積分すると で、 と一致する。
は積分区間の右端とちょうど一致するので、分割は の1か所だけでよい。 でも分けようとすると幅 の区間が出る。
は負の値なので、絶対値を外すときは符号を反転して足す。引き算のまま続けない。
を約分して にする。
第3問 確率
条件付き確率・漸化式・色の一致・玉の移動当サイトの体感難易度:難
一連の操作のあと番号 の箱から取り出した玉を番号 の箱に入れたとき、番号 の箱に赤玉と白玉が 個ずつ入っている確率を求める
答
箱 には「最初の操作で残ったほうの玉」と「最後に 番から来た玉」の2個が入る。残ったほうは、 番から送り出した玉 の逆の色である。だから「赤白1個ずつ」は「 番から来た玉の色 が と同じ」と同値になる。あとは の色が と一致する確率に漸化式を立てればよい。
番号 の箱から番号 の箱へ送られる玉の色を ()とし、最後に番号 の箱から取り出す玉の色を とする。
箱 の中身。 箱 は最初 赤,白 で、最初の操作で が出ていくので、残るのは と逆の色の玉1個である。そこへ最後に が入るので、箱 の2個は
である。これが赤白1個ずつになる条件は 、つまり
である。
色の受け渡し。 のとき、箱 はもともと 赤,白 で、そこへ が入って3個になる。そこから1個取り出すので
である(同じ色の玉が2個、逆の色が1個)。これは最後の「番号 の箱から取り出す」操作にもそのまま当てはまる。
漸化式。 とおく。 で、 のとき
である。 を引くと
なので、 より
である。求める確率は だから
である。
なら 、 なら 、 なら である。 を大きくすると、受け渡しのたびに色の記憶が薄れて に近づく。
について操作を 万回ずつ模擬すると、確率は となり、、、、 とよく合っている。
箱 に残る玉は ではなくその逆の色である。ここを取り違えると答えが になってしまう。
単独の確率(赤である確率)はどの でも で、そこからは何も分からない。 との一致を追うのが要点である。
箱 は、玉を受け取った時点で必ず3個(もとの2個+来た1個)である。途中の箱から玉が減ることはない( 番の箱は、 回目の操作ではじめて1個出す)。
最後の「 番から取り出して 番へ」も、確率 の同じ受け渡しである。 から への1歩として数える。
第4問 空間ベクトル
4点が同一平面上・外積による面積・平行四辺形・2次関数の最小当サイトの体感難易度:やや難
と辺 上の 、辺 上の が同一平面上にあるとき、四角形 の面積 を最小にする と、そのときの を求める
答、、
、 とおくと、同一平面の条件は行列式 で と出る。すると になるので は平行四辺形で、面積は外積の大きさ。あとは の2次関数の最小である。
辺 は と を結ぶので ()、辺 は と を結ぶので ()とおける。
同一平面の条件。 が原点なので、 が同じ平面に乗る条件は
である(行列式を使わないなら、 とおいて成分を比べると 、 が出る)。
平行四辺形になる。 のとき
なので、 と 、 と がそれぞれ平行で長さも等しい。つまり四角形 は平行四辺形で、面積は
である。
外積を使わないなら、 と見て を使えばよい。下の計算と同じ式になる。
面積を で書く。 として
なので
である。 は の中にあり、このとき も範囲内である。最小値は
で、そのとき
である( ほど)。
、 のとき 、 で、和は になる。外積は で大きさは 、 と一致する。 を 万等分して調べても最小は であった。
は の順の四角形である。 と が向かい合う頂点ではないことに注意する(向かい合うのは と )。
平行四辺形だと分かれば面積は三角形2つぶんで、 の2倍である。四角形のまま対角線で切ろうとすると、 で切るか で切るかで迷う。
が の内部にあることを確かめる。外に出ていれば端の値を比べる。
は分母を有理化して とする。
第5問 整数
合同式・素数・3で割った余り・場合分け当サイトの体感難易度:標準
が素数ならば は素数でないことを示す
答 なら は の倍数で より大きい。 なら
を で割ると 余るので、 を法として考えるのが自然である。 でない素数は と互いに素だから となり、、合わせて になる。 だけが例外なので、そこは直接計算する。
を法として考える。 である。
のとき。 は素数なので は の倍数ではなく、 または である。どちらの場合も
である。したがって
で、 は の倍数である。さらに より なので、 は の倍数でありながら 自身ではない。よって素数ではない。
のとき。
なので素数ではない。
以上より、 が素数ならば は素数ではない。
なら というのは、 というだけのことである。 まで上げなくても の段階で決まっている。
未満のすべての素数 について が素数かを判定すると、素数になるものは1つもなかった。 で 、 で 、 で 、 で といずれも合成数である。
の倍数であることを示しただけでは足りない。 自身である可能性を消すために、 を書く。
は唯一の例外なので、必ず別に計算する。 が と分解できることまで示す。
も素数である。 で、一般の議論( の倍数)に含まれている。
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