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東京大学 2023年度 前期日程 文科

東大文系 2023年度 数学の解答・解説

全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/11

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文科の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/11時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 2次方程式

解と係数の関係・対称式・相加相乗平均・最小値当サイトの体感難易度:標準

で の最小値を求める

答( のとき)

は対称に現れるので、通分すれば分母も分子も対称式になり、解と係数の関係だけで の式に直せる。出てきた分数式は とおくと の形になり、相加相乗平均で最小が出る。

解と係数の関係より 、 である。 なので判別式 で、2つの実数解をもつ。

通分する。 分母は

で、 より ではない。分子は

である。基本対称式から順に計算すると

なので、分子は である。よって

となる。

最小を出す。 とおくと で

だから

である。 なので相加相乗平均より

で、等号は 、すなわち 、 のときに成り立つ。このとき で範囲に入っている。よって最小値は

である。

()なら 。解 、 から直接計算しても になる。 では で、 と一致する。 を 万等分した全探索でも最小は同じ値・同じ だった。

分母 は では負である。分子も負なので全体は正になるが、符号を見ずに約分すると間違えやすい。 と書き直してから進める。

と置きかえるのが要点である。 のままでは相加相乗平均の形にならない。

第1問だけのページ

第2問 積分法

点と直線の距離・絶対値を含む積分・3次関数の増減・最大最小当サイトの体感難易度:標準

(1) に対し を求める

答

点と直線の距離の公式で を書くと絶対値がつく。中身 の符号が で変わるので、積分の上端が より左か右かで式が分かれる。

直線 は だから、点 との距離は

である。 は で 以上、それ以外で 以下なので

となる。 のときは

である。とくに で、 のときは

となる。 ではどちらの式も でつながっている。

なら 。 を数値積分しても で一致する。 では式が 、数値積分も同じ値になる。

は距離なので 以上である。絶対値を外すときの符号を間違えると、 の部分で負になってしまう。

(2) で の最大値と最小値を求める

答最大値 ()、最小値 ()

では絶対値が外れているので、 はただの3次式になる。微分して増減を調べればよい。

では なので

である。 とおくと

で、 の解は である。 なので区間に入るのは だけで、 では すなわち 、 では である。

よって は で最小になる。 では 、 だから

である。両端は 、 で、大きいのは である。したがって

となる。

a = 0最小最大
のグラフ()。 で最小 、右端 で最大 になる。

、。 を 万等分して を直接計算すると、最大 ()、最小 ()となり、 と合う。

最小は区間の内部()、最大は端()で起きる。 と を両方計算して比べないと、最大を取り違える。

での値は、、 を先に用意しておくと計算が早い。

第2問だけのページ

第3問 確率

同じものを含む順列・間に入れる数え方・条件つき確率当サイトの体感難易度:標準

(1)どの赤玉も隣り合わない確率 を求める

答

色だけが問題なので、 か所のうちどこに赤が来るかだけを見ればよい。「隣り合わない か所」の選び方は、赤でない 個を並べてできる つのすき間から つ選ぶ、と読み替えれば数えられる。

取り出す順番は 通りあり、どれも同じ確率で起きる。色の並びだけを見ると、赤玉4個がどの位置に来るかで決まり、その選び方 通りはどれも同じ確率である。

赤以外の8個を横一列に並べると、その両端と間に9つのすき間ができる。どの赤玉も隣り合わないように置くことは、この9つのすき間から4つを選んで1個ずつ入れることと同じである。よって

である。

。黒3・赤4・白5の色の並び全 通りを機械で全部調べると、赤が隣り合わないものは 通りで、 と一致する。

(2)どの赤玉も隣り合わないとき、どの黒玉も隣り合わない条件つき確率 を求める

答

分子を数えるとき、(1) と同じ「赤でない8個を先に並べる」見方をそのまま使う。先に並べた8個(黒3・白5)の中で黒がくっついている場所があれば、そこには必ず赤を入れなければならない。くっついている箇所の個数で場合分けすれば数え切れる。

色の並びは全部で 通りあり、どれも同じ確率で起きる。

分母。 赤でない8個(黒3・白5)の並べ方が 通り、その9つのすき間から4つ選んで赤を入れる方法が 通りだから、赤が隣り合わない並びは 通りである。

分子。 赤でない8個の並びを1つ固定し、その中で黒どうしが隣り合っている箇所の個数を とする。 箇所のすき間には必ず赤を入れなければ、最終的な並びで黒が隣り合ってしまう。逆にその 箇所に赤を入れさえすれば、残りの赤をどこに入れても黒は隣り合わない。よって赤の入れ方は 通りである。

  1. (黒がどこも隣り合わない):白5個の間と両端の6つのすき間から3つ選べばよく、 通り。
  2. (黒3個が1かたまり):8か所のうち連続3か所をかたまりの位置にすればよく、 通り。
  3. :全体 通りから上の2つを引いて 通り。

したがって、赤も黒も隣り合わない並びは

通りである。よって

となる。

。全 通りを機械で調べると、赤も黒も隣り合わないものは 通りで、 は約分して になる(、 で共通因数は )。

「黒が隣り合わない並びを先に作る」と始めると、白と黒だけの並びでは隣り合っていた黒が、あとから赤を入れることで離れる場合を取りこぼす。赤でない8個を先に並べ、くっついた黒の箇所に赤を強制的に入れる、という順番にすると漏れなく数えられる。

は条件つき確率なので、分母は ではなく である。

第3問だけのページ

第4問 空間図形

余弦定理・球面上の4点・二等辺三角形・四面体の体積当サイトの体感難易度:やや難

(1)三角形 の面積を求める

答

で 、頂角の が分かっているので、余弦定理で等辺の長さが決まる。あとは で面積が出る。

とおく。 なので余弦定理より

すなわち である。 で だから で

である。

についても条件がまったく同じなので、、 である。

。余弦定理で戻すと ✓。面積は である。

(2)四面体 の体積を求める

答

、 なので、 も も線分 の垂直二等分面の上にある。球の中心も同じ面の上にあるので、その面に座標を入れると と の位置が2つの円の交点として決まる。条件が と で同じなので、2つの交点がそのまま と になる。

の中点を とし、 を原点、直線 を 軸にとって

とする。、 より 、 は平面 の上にある。球の中心 も より同じ平面の上にあり、 である。 軸のまわりに回して としてよい。

平面 の上で とおく。(1) より なので

であり、球面上にあることから

である。前者を代入すると 、すなわち

となる。 についてもまったく同じ2式が成り立つので、 と はこの連立の2つの解、すなわち

である( なので の符号が逆になる)。

体積。 直線 は 軸、直線 は 、 の直線( 方向)で、互いに垂直である。2直線の距離は 方向のずれ で、

である。向かい合う2辺が垂直で距離 のとき、四面体の体積は なので

となる。

MOCD
平面 (線分 の垂直二等分面)で切った図。横軸が 、縦軸が 。、 は「 から の円」と「球の中心 から の円」の2つの交点として決まる。

この座標で 、、 となり、4点とも中心 から距離 である。行列式で体積を計算すると で、 と一致する。

と が同じ条件をみたすことから、2つの交点がそのまま 、 になる。別々に場合分けする必要はない。

「向かい合う2辺が垂直で距離 」の形に持ち込めるのは、 が 軸、 が 方向になるようにとれるからである。気づかなければ、 を底面として の高さを出してもよい。

第4問だけのページ

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