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東京大学 2021年度 前期日程 文科

東大文系 2021年度 数学の解答・解説

全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/11

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文科の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/11時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 微分法

3次関数・共有点の個数・極大・極小・対称性当サイトの体感難易度:やや難

原点中心の半径 の円と の共有点が 個になる の範囲を求める

答

も円も原点について対称なので、共有点は原点対称な組でしか現れない。 個というのは「 の側に 個」ということである。そこで とおくと、連立式が の3次方程式になり、 の解の個数を調べる問題に化ける。 のまま6次式を相手にするより、はるかに軽い。

は奇関数で、円 も原点対称だから、 が共有点なら も共有点である。また のとき で、これは円上にないから、共有点の 座標は ではない。よって共有点は原点対称な2点ずつで現れ、

である。

に直す。 連立すると

である。 とおくと、 と は1対1に対応し

として の の解が 個あることが条件になる。

増減を調べる。

なので、 より と が極値を与え、 である。 は で極大、 で極小になる。値は

である。

解の個数。 で、 は で増加、 で減少、 で増加し、 で に発散する。したがって が に 個の解をもつ条件は

である。 なので、これは

と同値である。 なので、求める範囲は

である。

のときの と単位円。共有点は原点対称に 個あり、 側の 個が の3つの正の解に対応する。
極大 2/a極小 50/(27a)
のときの と直線 ( が に近いところを拡大した図)。極大値 が より大きく、極小値 が より小さいので、正の解がちょうど 個になる。

。単位円を角度で 万等分して との符号変化を数えると、 では 個、 では 個、 では 個、 では 個になる。 での極大値は 、極小値は で、どちらも をまたいでいる。

とおくと、 の解1つが の解1つに対応する( 側は対称性で自動的に決まる)。「 の解1つが の解2つ」と数えて 個を 個と取り違えないこと。ここでは 側だけを見るのがいちばん安全である。

ちょうどだと極大値が に等しくなり、そこは接するだけなので共有点は 側で 個(全体で 個)に減る。同様に でも 個にならない。両端は入らない。

なので、 の区間には必ず解が1つある。3個になるかどうかは極大・極小の値だけで決まる。

第1問だけのページ

第2問 場合の数

連続しない選び方・連続する組・場合分け・一般の N当サイトの体感難易度:難

(1)条件1(連続する2整数を含まない)をみたす選び方の数を求める

答 通り

を選ぶと決まっているので は選べない。残りは 以上 以下から 個を、隣り合わないように選ぶ問題になる。隣り合わない選び方は、選んだ数から順に を引いて詰める(重なりを消す)と、ふつうの選び方に1対1で対応する。

だから、条件1より である。よって残りの 個は 以上 以下の 個の整数から、どの2つも隣り合わないように選ぶことになる。

詰めて数える。 選んだ数を とすると、隣り合わない条件は である。ここで

とおくと

なので は相異なり、、 である。逆に を与えれば がもとの条件をみたす並びを与えるので、両者は1対1に対応する。

以上 以下の整数は 個あるから、そこから 個を選ぶ方法は

通りである。よって条件1をみたす選び方は 通りである。

具体的には、 と とびに並べていき、どこか1か所だけ とびにする、という形になる。 なら 、、、、 の 通りである。

( から )では、 を含む 個の選び方 通りをすべて調べると、条件1をみたすのはちょうど 通りだった。 でも順に 通りで、 通りと一致する。

を選ぶことが決まっているので、 個から選ぶ問題ではなく「 以上から 個」の問題になる。ここを 個のままにすると答えが 通りになってしまう。

「隣り合わないように 個を 個から選ぶのは 通り」という公式を使ってもよいが、答案では詰め直す対応を書いておく方が安全である。

(2)条件2(連続する 個の整数からなる集合を少なくとも1つ含む)をみたす選び方の数を求める

答 通り

は 個しかないので、長さ 以上の「連続のかたまり」は高々1つしか持てない(2つあれば となり )。だから、そのかたまりの長さ (、、 のどれか)で場合分けすれば、重複なく数え上げられる。残りの 個は、かたまりの両隣を避けて置く。

以上の整数 に対し、 に含まれる「連続する 個」を長さ のかたまりと呼ぶ。もし長さ 以上のかたまりが2つあれば、それらは共通部分をもたないか、もつなら合わせてさらに長いひとつのかたまりになる。前者なら で 、つまり となり仮定 に反する。よって

のいずれかである( が条件2、 は明らか)。この で場合分けする。最長のかたまりを とすると、 と は に入らない。

(i) のとき。 自身がひとつながりで、 より 、つまり

の 通りである。

(ii) のとき。 のほかに 個だけ残り、それを とする。 は でも でもない(そうなると になる)。

  1. のとき:、。 は ()を避けるので の 通り。
  2. のとき: である。 より 、また より 。 は 通り。

合わせて 通りである。

(iii) のとき。 のほかに 個残る。その 個は、 とその両隣を合わせた

( 個)を避けて 以上 以下から選ぶ。この 個どうしが隣り合うのはかまわない(長さ のかたまりは より短い)。 の動く範囲は である。

  1. :避ける範囲は の 個なので、残り 個( 以上 以下)から 個。 なので条件は自動的にみたされ、 通り。
  2. :避ける範囲が を含むので となり不適。 通り。
  3. :避ける範囲はちょうど 個で、残りは 個( を含む)。 は必ず選ぶので、もう 個を残り 個から選んで 通り。 が 通りあるので 通り。
  4. : で、避ける範囲は 以上 以下の 個。残りは 以上 以下の 個で を含むから、もう 個を 通り。

合わせて

通りである。

合計。 (i)(ii)(iii) は互いに排反なので

通りである。

なら 通り、 なら 通りである。

について、 を含む 個の選び方をすべて列挙して条件2を直接判定すると 通りとなり、 の値 と完全に一致する。

「長さ のかたまりを含む」を「ちょうど長さ のかたまりがある」と読み替えてはいけない。長さ や のかたまりも、その中に長さ のかたまりを含んでいるので条件2をみたす。最長の長さで場合分けするのは、この重複を避けるためである。

の場合に と を除くのを忘れると、長さ 以上のものを二重に数えてしまう。

が不適になるのは、 が「かたまりの左隣」に当たって に入れられなくなるからである。 という条件がここだけ効く。

という前提は、長さ 以上のかたまりが1つしかないこと、および残り 個が隣り合っても に届かないことの両方で使っている。

第2問だけのページ

第3問 図形と方程式

2次方程式の解の配置・領域図示・通過領域・線形計画法当サイトの体感難易度:やや難

(1)点 のとりうる範囲を図示する

答 点 、、 を頂点とする三角形の内部(境界を含まない)。不等式で書けば

2つの放物線の共有点の 座標は の解である。解の配置を調べるときは、解そのものを書くより の符号を見る方が早い。下に凸なので、、、 がそのまま条件になる。

と を連立すると

である。 とおくと、条件は「 が と にそれぞれ1つずつ解をもつ」である。

符号で読む。 は下に凸の2次関数だから、この条件は

と同値である。実際、 なら は 側と 側に1つずつ解をもち、、 がその解を 、 に閉じ込める。逆も明らかである。書き下すと

である。 と をまとめると なので、求める範囲は

である。これは 直線 、、 で囲まれた三角形の内部で、頂点は 、、 である。境界は含まない。

(0, -2)(2, 0)(-2, 0)
点 のとりうる範囲。横軸が 、縦軸が 。 点 、、 を頂点とする三角形の内部で、破線の境界は含まない。

を 、 の範囲に 万点ランダムに取り、 の解を実際に計算して配置を判定した結果と、 の判定は1点も食い違わなかった。たとえば は範囲内で、解は である。

判別式 は書かなくてよい。 から、 は 軸と必ず2点で交わることが従うからである。書いても誤りではないが、余計な条件を足して範囲を狭めないよう注意する。

、 は で、 は含まない。 が共有点になってしまうと 、 の条件から外れる。

(2)放物線 の通りうる範囲を図示する

答()、()。境界は含まない

点 が通過範囲に入るのは、 をみたす が (1) の三角形の内部にあるときである。 を固定すると は の1次式なので、その値域は三角形の3頂点での値だけで決まる。領域が開いているので、値域も端を含まない開区間になる。

を固定する。点 が 上にあるのは のときだから、 が のとりうる値であればよい。

1次式の値域は頂点で決まる。 は についての1次式で、 の係数が だから定数ではない。(1) の三角形 (内部、境界を除く)は凸なので、 の 上での値域は、 の閉包での最小値と最大値のあいだの開区間になる。最小・最大は頂点でとるから、 頂点での値

を比べればよい。 なので

である。よって のとりうる値は

で、 だから、求める範囲は

である(境界は含まない)。

境界の正体。 は では 、 では である。 は では 、 では である。つまり外側も内側も、もとの放物線を だけ左右にずらして 下げたものである。 の部分だけが という別の放物線になる。

(0, 0)(0, -2)(1, -1)(-1, -1)
放物線 の通りうる範囲。上側の境界は 、下側は で 、 で 。いずれも境界は含まない。 で下側の境界が折れる。

を 、 に 万点ランダムに取り、 を から まで 等分して が三角形の内部に入るかを総当たりで調べると、上の不等式による判定と(境界から 以上離れた点では)1点も食い違わなかった。たとえば では で、 の極限がちょうど両端にあたる。

を固定して を動かす、という順番を守る。 と を別々に動かすと、 という結びつきが消えて範囲が広がりすぎる。

と で下側の境界が入れ替わるのは、 と の大小が で逆転するからである。 では両者が一致して になり、図では折れ目になる。

三角形の内部(境界を除く)なので、値域も開区間である。 などの境界線上の点は通らない。

第3問だけのページ

第4問 整数

合同式・二項係数・階乗の2の指数・組合せの整除当サイトの体感難易度:難

(1) が正の奇数、 が正の整数で のとき、 ならば であることを示す

答 が の倍数で、 が奇数だから が の倍数

が の倍数であることを示したい。 から を作ると、残りが になり、仮定からこれは の倍数である。あとは が奇数、つまり と互いに素であることを使う。

より

である。仮定より は の倍数なので、右辺は の倍数である。よって は の倍数である。

は奇数なので と は互いに素である。したがって が の倍数でなければならない。すなわち を で割った余りと を で割った余りは等しい。

の両辺を で割ってはいけない。 を作ってから「奇数と が互いに素」を使う。

(2) のとき、、 に対して となる正の奇数 が存在することを示す

答( は奇数)と書けて、、 とすればよい

を階乗で書き下して、 のべきだけを取り出す。 の中の偶数をまとめて をくくり出すと、 という形になる。この「奇数」の部分が、そのまま の材料になる。

のべきをくくり出す。 から までの積で、偶数だけを集めると だから

である。これを2回使うと

となる。そこで正の奇数 を で定める()。

を書く。 とおく。

であり、 だから

となる( なので のべきはすべて打ち消し合う)。したがって

とおけば が成り立つ。、 は奇数、 も奇数なので、 はともに正の奇数である。

、 なら 、 で、 の指数はどちらも である。 の範囲のすべての で の指数が一致することを確かめた。

のべきが打ち消し合うのは 、つまり だからである。、 という「 で割ると 余る形」が効いていて、 がずれると成り立たない。

(3)さらに が で割り切れるとき、 と を で割った余りが等しいことを示す

答(2) の が をみたすので、(1) が使える

(1) を使うには を言えばよい。 なので、残るのは である。 の漸化式を を法として見ると、 の余りは を で割った余りだけで決まることが分かる。

を で割った余り。 定義から

で、 だから

となる。 を法とすると 、 なので であり、 が偶数なら で 、 が奇数なら で となる。 から順に

となり、 を で割った余りは を で割った余りだけで決まって

である。

を示す。 なので、(2) の について 、 である。 が偶数のとき を示す。

  1. のとき:、また なので 。両辺とも になり成り立つ。
  2. のとき:、また である。 を で割った余りで4通り調べると、 では と 、 では と 、 では と 、 では と で、いずれも一致する。

よって であり、(1) より と を で割った余りは等しい。すなわち と を で割った余りは等しい。

、()では で で割ると 余り、 も 余る。 で が偶数のすべての組を多倍長整数で調べても例外はなかった。

が奇数だと は崩れる。たとえば 、 なら左辺 、右辺 で一致しない。「 が偶数」という条件はここで効いている。

(4) を で割った余りを求める

答

、 なので (3) がそのまま使える。 と もまた「 で割ると 余る形」なので、もう一度使えて一気に小さくなる。

、 で、 は偶数だから (3) より

である。さらに 、 で は偶数だから、もう一度 (3) を使って

となる。最後は直接計算して

なので、求める余りは である。

多倍長整数で をそのまま計算して で割ると、余りは になる。、 の余りもどちらも で、2段階の言いかえが正しいことも確かめられる。

(3) を使うには「上も下も で割ると 余る」ことと「 が偶数」の両方が要る。 と 、 と はどちらもみたしているので2回続けて使える。

第4問だけのページ

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。

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