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大学別 数学入試分析

名古屋大学 2025年度 前期日程 理科系

名大理系 2025年度 数学の解答・解説

全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/05

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。理科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/05時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 微分法

凸関数・導関数の単調性・中間値の定理・ルジャンドル変換当サイトの体感難易度:やや難

(1) を最大にする がただ1つ存在することを示す

答 が狭義単調増加で、値域がちょうど開区間 になることから従う

方針 なので、 の解がただ1つであることを言えばよい。 から は狭義単調増加、両端の極限が なので、 の値域はちょうど になる。

がすべての で成り立つから、 は 上で狭義単調増加。狭義単調増加で連続な関数の値域は、両端の極限で決まる開区間なので

だから、 をみたす が存在し(中間値の定理)、 が狭義単調増加だからただ1つに定まる。

この の前後で の符号を見る。

  1. では なので
  2. では なので

よって は まで狭義増加、そこから狭義減少。 は でただ1つの最大値をとる。

答案で省略しない方がよい点

  • 「 は単調増加だから の解は高々1つ」だけでは足りない。存在も言う必要があり、そこで極限の条件と中間値の定理を使う。
  • から「上に凸だから最大値をもつ」と書くだけでは、最大値をとる点の存在が示せていない。 全体では上に凸でも最大値を持たない関数がある( など)。

(2) が をみたすことを示し、 を求める

答、

方針 を通分した形のまま微分する。分子が の形になり、 で だから、きれいに になる。

商の微分で

極限は、分母・分子を または で割って求める。

よって 。

検算

、。また がすべての で成り立ち、(1) の「値域がちょうど 」と合う。

答案で省略しない方がよい点

  • を求めるのに を部分分数などに直す必要はない。通分したまま商の微分をすると、分子が になって一息で終わる。
  • 極限は「 だから」と言葉で済ませず、分母・分子を割って形を作ってから取る。

(3)(2) の について、 と を で表す

答

方針 は から出る。 の は、 を通分して1つの分数にまとめると が出てきて、対数が開ける。

すなわち を について解くと

( なので で、対数が取れる。)次に より

したがって となり

を開いて と でまとめ直すと

検算

とすると 、。実際 で合う。 では 、 となり、 を直接計算した値と一致する。

答案で省略しない方がよい点

  • を2つの根号のまま残さず、通分して1つにまとめる。ここを通ると が開けて、最後の対称な形まで届く。
  • 最後の形は で対称。 は の偶関数になるはずなので、対称でなければどこかで符号を落としている。

第1問だけのページ

第2問 整数

平方差の因数分解・偶奇の一致・素数のべきの約数当サイトの体感難易度:標準

(1) について、条件をみたす整数の組 をすべて求める

答:/:/:なし

方針 と因数分解し、 と置き換える。 が整数になる条件が「 の偶奇が一致」で、これが決め手になる。

より 、 で、さらに から 。 で、 の偶奇が一致するものだけが整数の組を与える。

  1. : のうち偶奇が一致するのは 。それぞれ
  2. : はどちらも奇数どうし。
  3. : はどちらも偶奇が食い違う。解なし

検算

、、、。いずれも をみたす。

答案で省略しない方がよい点

  • を忘れない。条件は であって ではないので、 の は落とせない。
  • を付けないと、 と を二重に数えたり、 の組を拾ったりする。

(2) を 以上の素数、 を正の整数、 とするとき、条件をみたす をすべて求める

答 の 組

方針(1) と同じ置き換えを使う。 が偶数なので はともに偶数しかありえず、 と書くと に化ける。あとは のべきの約数を数えるだけ。

は偶数なので、偶奇が一致するなら はともに偶数。()とおくと より 。このとき

は素数だから の正の約数は のみ。 とおくと で、 より 、すなわち 。

の取りうる値は から までの 通りで、どれも相異なる組を与える。

検算

なら 。式からは で 、 で の 組。実際 、 で、ほかに の組はない。

答案で省略しない方がよい点

  • の上限を落とすと、 と を入れ替えた同じ組を二重に数えてしまう。 がこの上限そのもの。
  • のときは 。これも をみたすので数に入れる。

第2問だけのページ

第3問 積分法・図形

通過領域・点と曲線の距離・扇形と円環・パップス・ギュルダンの定理当サイトの体感難易度:難

(1)円板を原点のまわりに角 だけ回したとき、通過する領域の面積を求める

答

方針通過領域を「円板の集まり」と見ずに、中心が描く弧からの距離が 以下の点の集合と読み替える。すると図形が「円環の扇形+両端の半円」に分かれ、積分なしで面積が出る。

中心は、原点を中心とする半径 の円周上を、偏角 から まで動く。この弧を とおくと、通過領域は に一致する。

点 の偏角で場合が分かれる。

  1. 偏角が と の間 … 最も近い弧の点は同じ偏角の点なので、条件は 。つまり半径 から までの円環の、中心角 の扇形
  2. 偏角がその外 … 最も近いのは弧の端点。つまり両端に付く半径 の半円が2つ

円環の扇形の面積は

半円2つで円1つぶんの 。2つの半円は偏角が 未満の側と より大きい側にあって重ならないから、単純に足して

検算

とすると で、回していないときの円板の面積に戻る。 なら 。

答案で省略しない方がよい点

  • 両端の半円を忘れて だけにしてしまう間違いが多い。 を代入して になったら、その式は誤り。
  • 「円板の面積 何か」では出ない。通過領域は円板の平行移動の和集合で、重なりがあるので足し算にはならない。

(2)球を 軸のまわりに角 だけ回したとき、通過する領域の体積を求める

答

方針(1) と同じ読み替えがそのまま効く。中心が描く弧からの距離が 以下の点の集合で、「輪切りの扇形(回転体の一部)+両端の半球」に分かれる。回転体の部分はパップス・ギュルダンの定理で一発。

中心は 平面内の単位円周上を偏角 から まで動く。その弧を として、通過領域は 。

円柱座標 で考える。偏角 が と の間の部分は、 半平面内の円板 を 軸のまわりに角 だけ回したもの。断面積は 、その重心は にあるから、パップス・ギュルダンの定理より

偏角がその外側の部分は、両端に付く半径 の半球が2つ。合わせて球1つぶんの 。よって

検算

とすると で、回していないときの球の体積に戻る。(1) の と見比べると、扇形↔回転体、半円↔半球ときれいに対応している。

答案で省略しない方がよい点

  • パップス・ギュルダンを使うときは「断面が回転軸をまたがない」ことを書き添える。ここでは がその保証。
  • 回転角が なので、 ではなく を掛ける。全周回した場合の公式をそのまま使わない。

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第4問 確率

裏返しの操作・偶奇の連立方程式・必要十分条件・多項係数当サイトの体感難易度:難

(1) を求める

答

方針どのコインが何回裏返るかは、選ばれた回数の偶奇だけで決まる。順番は関係ない。だから「各コインが偶数回選ばれたか奇数回選ばれたか」を変数にした連立方程式に落ちる。

コイン が選ばれた回数を とする。コイン が裏返る回数は、 と隣り合うコインが選ばれた回数の合計。すべて裏向きになる条件は、どの についてもその合計が奇数になることで、 とおけば 上の連立方程式になる。

(2) で解くとおり、この連立方程式の解は 、ほかは のただ1つ。つまり②と⑤が奇数回、残りの4枚が偶数回。

では なので、これをみたすのは 、ほかは の場合だけ。並べ方は②→⑤と⑤→②の 通り、全体は 通りだから

答案で省略しない方がよい点

  • 「選んだコインはそのまま」なので、選ばれたコイン自身は裏返らない。自分を含めて裏返すと思うと連立方程式が変わる。
  • が奇数のときは 。 は偶数なので、 も偶数でなければならない。

(2)グループ への分け方を答える

答、

方針 の連立方程式を解く。向かい合う位置どうしを足し引きすると変数が次々に消えて、解が1つに決まる。

マス目の隣接から、条件は次の6本(左辺はそのコインが裏返る回数の偶奇)。

  1. ①:
  2. ②:
  3. ③:
  4. ④:
  5. ⑤:
  6. ⑥:

①と③から 。これを⑤に入れると 。よって 、。

④と⑥から 。これを②に入れると 。よって 、。

解はただ1つで、、ほかは 。すなわち 、。

答案で省略しない方がよい点

  • 解が1つしかないことまで言う。「このように分ければよい」だけでなく「これ以外にない」ことが、(3) で数え漏らさないための根拠になる。

(3) を求める

答

方針(2) の条件のもとで をみたす組を書き出し、それぞれの並べ方の数(多項係数)を足す。

が奇数、ほかが偶数で、合計 。 は偶数で か なので、場合は次の3通り。

  1. で、①③④⑥のどれか1枚が 回 … 並べ方 通り、コインの選び方が 通りで 通り
  2. … 通り
  3. … 同様に 通り

全体は 通りだから

検算

通りの操作列をすべて作って数えても 通りになる。また で、 より小さい。回数が増えるほど「ちょうど全部裏」に当たりにくくなることと合う。

答案で省略しない方がよい点

  • で残り 回を①③④⑥に配るとき、 枚に 回ずつではいけない。それだと両方が奇数回になって条件を外れる。
  • 「同じコインを複数回選ぶ」ことが許されている。 枚から 枚を選ぶ問題ではないので、組合せではなく多項係数で数える。

第4問だけのページ

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。

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