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名古屋大学 2021年度 前期日程 文科系
第3問 確率の解答・解説
推移のある試行・到達確率・漸化的な計算・全事象の確認当サイトの体感難易度:やや難最終更新 2026/10/12
問題文について
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(1) から までを4段(上から順に5個・4個・2個・1個)に左詰めで並べた配置で、石を右隣以降・真下以降の数字へ等確率に移すゲームを行うとき、終了時に が丸で囲まれている確率 を求める
答
「終了時に が丸で囲まれている」=「ゲーム中に石が一度でも に乗る」である(丸は消えない)。移動先はつねに自分より大きい数字なので、同じ数字を2度通ることはなく、 は「 に入ってくる道」をすべて足せば求まる。 に入れるのは最初に選ぶ場合と から来る場合だけなので、2項で終わる。
まず移動先を整理する。 配置は、第1段が 、第2段が 、第3段が 、第4段が を左詰めにしたものである。「同じ段で右にあるもの」と「同じ列で下にあるもの」をすべて書き出すと、次のようになる。
- (7通り)
- (5通り)
- (3通り)
- (2通り)
- (5通り)
- (3通り)
- (1通り)
- (2通り)
- は行き先がない
行き先がないのは の4つだけで、これはちょうど終了条件の4つと一致する。つまりゲームは「動けなくなるまで動く」のと同じであり、必ず のどれか1つで終わる。
また、どの移動も数字を真に大きくする。したがって石は同じ数字を2度通らず、 が丸で囲まれるのは「石が をちょうど1回通る」ことと同じである。そこで
を、 に入ってくる道で場合分けして足す。
を求める。 に石が乗るのは次の2通りで、互いに排反である。
- 最初の (a) で を選ぶ:確率
- 最初に を選び、次に へ移る: からの行き先は7通りなので
に入ってこられるのは「同じ段で左にある」 だけ( は最上段なので真上の数字はない)なので、これで尽きている。よって
である。
40万回のモンテカルロで 、 と一致した。
丸は消えないので、 は「最後に石がある場所」ではなく「一度でも通ったか」の確率である。終了条件の 以外についても は定義されている。
移動先の個数は数字ごとに違う( なら7通り、 なら2通り)。分母を のまま使い回さない。
(2)確率 を求める
答
移動はつねに数字を大きくするので、 と番号の小さいほうから順に確定していく。 に入ってこられるのは同じ段で左にある だけ( の列には しかないので真上がない)なので、そこまでを順に求めれば足せる。
(1) と同じ記号を使う。 から へ移る確率は ( は の行き先の個数)で、 である。
以下、分母を にそろえて書く()。まず
である。 に入れるのは から、 に入れるのは から、 に入れるのは からで(いずれも最上段なので真上はない)
である。 に入れるのは からなので
である。
は (1) の答えで、 と同じである。分母を にそろえておくと、以降の足し算が整数の足し算になる。
40万回のモンテカルロで となり、 と一致した。
に入ってくる矢印を数え落としやすい。 の「同じ段で左にあるもの全部」と「同じ列で上にあるもの全部」の2方向を機械的に拾う。
移動先の個数は数字ごとに違う( なら7通り、 なら2通り)。分母を のまま使い回さない。
(3)確率 を求める
答
に入ってこられるのは、同じ段で左の と、同じ列で上の である。この3つの確率を先に用意してから足す。(2) と同じ要領だが、今度は列の上から入ってくる矢印があるのが違う。
(2) と同じく分母を にそろえる。まず に入れるのは からだけなので
である。 に入れるのは同じ段で左の と、同じ列で上の からで、 だから
である。 に入れるのは同じ列で上の からで(第3段の左端なので左はない)
である。 に入れるのは (同じ段の左)と (同じ列の上)からで、 だから
である。
同じやり方で 、 も出る。ゲームは必ず のどれかで終わるので になるはずで、実際 である。よい検算になる。
モンテカルロで ()だった。 も分数計算でちょうど になった。
には から直接は行けない( と は段も列も違う)。位置関係をそのつど確認する。
に入ってくる矢印は3本()。 からの直接の移動を忘れやすい。
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