信州大学・理系・前期日程
信州大理系数学の
傾向と対策
2019〜2026年度(8年分)の過去問分析
この分析からつくった問題集
解く大問が決まっていません。1冊の問題冊子から、志望学部ごとの指定または受験生自身の選択で解く大問が決まる方式です。 自分がどれを解くのかは、下の一覧表で確認してください。
- 大問数
- 選択制
- 数学の配点
- 600点
数学を課す学部と、解答する問題
前期日程の個別学力検査の数学は、令和9年2月25日(木)に行われる。試験時間は13:00〜15:00 の120分で、これは医学部・工学部・繊維学部・経法学部・農学部に共通である(理学部のみ13:00〜15:30の150分。1.2 で述べる)。過去3年の問題冊子で指定された「解答する問題」は次のとおりである。
3年間まったく同じ割り当てで、大問 34 は全学部の共通問題、12 は数学IIIを課さない学部だけ、56 は数学IIIを課す学部だけ、7 は医学科だけが解く。医学科は120分で5題を解くので、1題あたり24分しかない。繊維学部の3学科は先進繊維・感性工学科、機械・ロボット学科、化学・材料学科で、応用生物科学科の前期日程に数学はない。
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| 学部 | 学科など | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 医学部 | 医学科 | 3〜7 | 3〜7 | 3〜7 |
| 医学部 | 保健学科 | 1〜4 | 1〜4 | 1〜4 |
| 経法学部 | 全学科 | 1〜4 | 1〜4 | 1〜4 |
| 農学部 | 全コース | ─ | 1〜4 | 1〜4 |
| 工学部 | 全コース | 3〜6 | 3〜6 | 3〜6 |
| 繊維学部 | 3学科 | 3〜6 | 3〜6 | 3〜6 |
理学部は「数学科だけ」が別の冊子
理学部の前期日程で数学を課すのは数学科だけである(物理学・化学・地球学・生物学の各コースは理科のみ)。数学科の数学は配点 点(個別テストのほぼすべて)で、他学部とは別の問題冊子(大問5題・全問必答・150分)で行われる。2019–2021年度は数学科も共通冊子の 2〜7 を解いていたが、2022年度から独立した。
2024–2026年度の数学科の問題を見ると、指数・対数、三角比、数列、3次関数と積分、複素数平面、2次曲線・極方程式、数え上げと極限などから、小問つきの標準問題が5題出ている。難易度は共通冊子の 2〜6 に近く、医学科専用の 7 ほどの発想は要求されない。数学科・後期日程でよく出る複素数平面も、この範囲に配置してある。
出題範囲
令和9年度の選抜要項による、個別学力検査の数学の出題範囲は次のとおりである。
注意すべき点が2つある。1つは、数学Bの「統計的な推測」が全学部で出題範囲に入っていることである。もう1つは、数学Aの整数(旧課程の「整数の性質」)は出題範囲に含まれないことである。
| 数学III を課す学部 | 数学I・II・III・A・B・C。数学Aは「図形の性質」「場合の数と確率」、数学Bは「数列」「統計的な推測」、数学Cは「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」 |
|---|---|
| 数学III を課さない学部 | 数学I・II・A・B・C。数学A・Bは上と同じで、数学Cは「ベクトル」のみ |
数学の配点と比重
工学部の情報サイエンス・情報デザインの2コースと理学部数学科は、個別テストがほぼ数学だけで決まる。なお、数学公式集は配布されない。
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| 学部・学科 | 個別テストの教科 | 数学の配点 | 個別テスト計 |
|---|---|---|---|
| 医学部医学科 | 数学・理科2科目・英語・面接 | ||
| 工学部(情報系2コース) | 数学・調査書 | ||
| 工学部(その他のコース) | 数学・理科・調査書 | ||
| 繊維学部(3学科) | 数学・理科・調査書 | ||
| 理学部数学科 | 数学・調査書 | ||
| 保健学科(検査技術・理学療法) | 数学・英語・調査書 | ||
| 保健学科(看護学) | 数学・英語から1教科・調査書 | ||
| 経法学部 | 国語・数学・英語から1教科・調査書 | ||
| 農学部 | 数学・物理・化学・生物から2科目・調査書 |
同じ時間割の学環・教育学部について
令和9年度に新設されるサステナブル社会協創学環も、同じ時刻(13:00〜15:00)に数学I・II・A・B・Cの試験を課す(国語・数学から1教科選択)。教育学部の数学教育・理科教育・ものづくり・技術教育の3コースは、令和9年度から個別テストが「数学・物理・化学・生物から1科目選択」(300点)に統一され、数学の範囲は数学IIIまでとなった。これまでの教育学部の数学は独自の問題(大問4題)であり、令和9年度の冊子の形は公表されていない。
後期日程の数学
後期日程(令和9年3月12日)の数学は、理学部(数学科・理学科の全コース)、工学部、繊維学部(4学科すべて)が課す。試験は9:00〜11:00 の120分で、問題冊子は理学部の冊子と、工学部・繊維学部の冊子の2種類がある。どちらも大問4題・全問解答で、範囲は前期の数学IIIを課す学部と同じである。数学の配点は、理学部数学科 点、理学科 〜 点、工学部 点(応用化学・環境・エネルギー材料の2コースは化学との選択)、繊維学部 点である。
2024–2026年度の後期の問題は、絶対値を含む積分、グラフの概形と凹凸、回転体の体積、級数など 数学IIIの微積分が4題中2題前後を占め、残りを複素数、空間図形、ベクトル、数列、確率、データの分析が分け合う。「4題・120分・数学IIIを含む」という形は、前期の工学部・繊維学部と同じである。後期は数学IIIの比重が前期の 34 より重いので、7 も追加演習として解いておくとよい。
2.信州大の数学の出題分析(2019–2026年度)
7題の並び方
8年分の56題を、大問の番号ごとに並べると次のようになる。
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| 年度 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | 四面体の重心と共点 | 常用対数と桁数 | 3次方程式の3実解 | 封筒とカード | 不等式の定数の最小 | 定積分で表された関数 | の積の値 |
| 2025 | 不等式の証明 | 文字と数字の並べ方 | 距離の2乗和と円 | 3次関数の不等式 | 等差数列と等比数列 | 面積と回転体 | 懸垂線上の運動 |
| 2024 | 放物線の接線と法線 | 対数で定める関数 | ベクトルと円・直線 | 箱と球の入れ方 | 動く2点の中点の軌跡 | 積分不等式 | 自然数の分割 |
| 2023 | 3次関数と絶対値 | 三角形の垂心 | 対数方程式の解 | 素数の組 | 数列の和の極限 | 同じ数字の隣接 | 線分の通過領域の体積 |
| 2022 | 内積の等式と長方形 | ボタンの確率 | 2次方程式の解の配置 | ガウス記号 | 周期関数の積分と級数 | 放物線と回転体 | 漸化式の同値 |
| 2021 | 相関係数と分散 | 円と放物線の接線 | 札の積の余りの確率 | 四面体と平面 | の評価 | 三角関数の係数決定 | 関数方程式 |
| 2020 | 小問集合 | 3次方程式の虚数解 | 空間の対称点 | データの標準偏差 | 放物線と円の面積 | 分数関数の最大・最小 | 並べた円の周長の極限 |
| 2019 | データの平均と分散 | 線分と内分点 | の組 | 積分を含む関数 | 不等式と積分評価 | 余りの条件 | 余弦の漸化式 |
番号ごとの役割
| 12 | 数学I・II・A・B・C の標準問題。ベクトルの証明、不等式の証明、データの分析、場合の数、指数・対数が中心。 証明問題が多いのが特徴で、2022・2025・2026年度の 1 はいずれも「示せ」だけで構成されている。 |
|---|---|
| 34 | 全学部共通。3次関数と方程式、ベクトルと図形、確率・場合の数が交互に出る。難しすぎず易しすぎない標準問題で、ここを2題とも取れるかが全学部で合否を分ける。 |
| 56 | 数学IIIの微分・積分が中心。5 は微分の応用(不等式・軌跡・数列の場合もある)、 6 は積分(面積・体積・定積分で表された関数・積分不等式)がほぼ毎年出る。 |
| 7 | 医学科専用。三角関数の値、関数方程式、運動、自然数の分割など分野が毎年変わり、小問のない一問完結型が多い。「何を使えばよいか」を自分で見つけさせる設計である。 |
小問のない大問が多い
2026年度は7題のうち4題(1357)に小問がなかった。2023〜2025年度も毎年1〜4題が小問なしである。誘導がない分、方針を自分で立て、場合分けや必要十分の確認を自分で書き切る力が問われる。小問のある題も設問は2〜3問にとどめ、誘導を最小限にしてある。小問があっても、それは次の小問を楽にするための最小限の足場である。
目標点
信州大の数学は、典型的な題材に1か所だけ「落とし穴」を仕込む作りである(2026年度 5 は、不等式がつねに成り立つ定数の最小値を、 の近くでの評価で決めさせる)。公表された2026年度の合格者の個別テスト成績(数学と理科などの合計)は、工学部で得点率の平均が約5〜6割、医学部医学科で約74%、理学部数学科で約84%であった。
| 学部・学科 | 目標 | 内訳の目安 |
|---|---|---|
| 医学部医学科(125点) | 90点 | 3〜6 で80点、7 で10点 |
| 理学部数学科(125点) | 100点 | 5題すべてで8割 |
| 工学部・繊維学部(100点) | 60〜65点 | 共通の 34 で40点、56 で20点 |
| 保健学科・経法学部・農学部(100点) | 65点 | 12 で35点、共通の 34 で30点 |
| 後期日程(100点) | 65点 | 34 で40点、56 で25点 |
信州大理系数学の対策の進め方
信州大理系の数学は、出題の形が年度をまたいでよく似ています。だから形式と頻出分野を先に押さえてから演習するほうが、いきなり過去問に入るより速く仕上がります。
信州大理系数学の出題形式と頻出分野をつかむ
このページの年度別・分野別の表で、出題の偏りをつかむところから始めます。
年度別の出題一覧で、過去問を解く順番を決める
このページの年度別の表を見て、出題の多い分野から過去問に当たると、手をつけた順に積み上がります。
本番と同じ形式で、答案を仕上げる
最後は本番の形式で通して解き、答案として書ききる練習をします。合格答案をつくる 信州大理系数学は、この分析をもとに書き下ろした予想問題5回分に、どこで何点入るかを示した採点基準を付けたものです。
書籍の中身を見る(試し読み)
合格答案をつくる 信州大理系数学 2027から、4ページを抜き出して載せています。扉・問題・解答などを、それぞれ抜粋して掲載しています。連続したページではありません。画像を押すと拡大できます。
信州大理系数学について、よくある質問
- 信州大理系の数学は何題解くのですか?
- 信州大理系は1冊の問題冊子から、志望学部ごとの指定または受験生自身の選択で解く大問が決まる方式です。冊子に並ぶ大問の数と、実際に解く題数は一致しません。ページ内の一覧表で、自分がどの大問を解くのかを確認してください。
- 信州大理系の数学の過去問は何年分さかのぼるべきですか?
- このページでは2019〜2026年度の8年分を年度別・分野別の表に整理しています。まとめて並べると、分野の配置や小問の型がどこまで固定されているかが見えてきます。
合格答案をつくる シリーズ
信州大理系数学の予想問題集
このページの2019〜2026年度(8年分)の出題分析をもとに書き下ろした、信州大理系数学のオリジナル予想問題集です。本番と同じ形式の問題に加えて、どこで何点入るかを示した採点基準と別解を収録しています。
非公式の自作教材です。信州大学とは関係ありません。価格・在庫は Amazon の表示が優先されます。



