本文へ
大学別 数学入試分析

慶應義塾大学・医学部

慶應医学部数学の
傾向と対策

2019〜2026年度(8年分)の過去問分析

合格答案をつくる 慶應医学部数学 2027の表紙分析からつくった
予想問題集

個別学力試験は英語150・数学150・理科200(物理100・化学100または物理100・生物100など2科目)の計500点で、これに小論文と面接(第2次試験)が加わる。数学は100分・大問4題・150点である。

試験時間
100
大問数
4
1題あたり
25
数学の配点
150

よく出る分野(全32題中の出題数)

  • 小問集合8
  • 確率7
  • 微積分6

慶應医学部数学の頻出分野

8年分・全32題の出題分野を数えたもの。棒が長い分野ほど、繰り返し狙われています。

  1. 小問集合(大問Ⅰ)8題/32題

    8年連続。独立した3〜5問。近年は統計的な推測が必ず入る

  2. 確率7題/32題

    大問Ⅱに固定。確率漸化式が4回、n の式で答えさせる型が3回

  3. 微積分6題/32題

    大問Ⅲ・Ⅳ。面積・体積で終わらず必ず極限か評価へ接続する

  4. 2次曲線・図形と方程式5題/32題

    極方程式・媒介変数・焦点の性質。数学Cが重い

  5. 空間図形2題/32題

    2024・2025と2年連続

  6. データの分析1題/32題

    2021/2025/2026

  7. 整式1題/32題

    2021/2025/2026

  8. 複素数平面1題/32題

    2021/2025/2026

形式── 100分・大問4題・150点・「答のみ」が原則

個別学力試験は英語150・数学150・理科200(物理100・化学100または物理100・生物100など2科目) の計500点で、これに小論文と面接(第2次試験)が加わる。数学は100分・大問4題・150点である。

最大の特徴はほぼ全問が空欄補充であることである。問題文は「以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい」で始まり、本文中に枠つきの(あ)(い)(う)…が並ぶ。枠に入れるのは答だけで、途中の過程は採点されない。そのうえで、ほぼ毎年1問だけ「理由とともに答えなさい」「示しなさい」「思考過程も書きなさい」といった記述指定の設問が混ざる。

8年でのべ358個の空欄、記述指定は7問である。注目すべきは空欄の数が近年になって急に増えていることで、2022年度の30個に対し2026年度は69個——2.3倍である。直近3年の平均は58個で、100分で割ると1個あたり1分43秒しかない。

これは8年平均の45個とほぼ同じで、直近3年よりはやや少ない。これは空欄の数ではなく1つあたりの計算量を重い年に合わせたためである。記述指定の設問は本番と同じく各回1問置いた。

横にスクロールできます

年度2019202020212022
空欄の数40354430
記述指定の設問1110
年度2023202420252026
空欄の数36515369
記述指定の設問0121

大問の位置で分野がほぼ決まる

8年分を並べると、設計がはっきり見える。大問Ⅰは8年すべてが小問集合、大問Ⅱは8年すべてが確率(またはデータの分析)である。変動するのは大問Ⅲ・Ⅳだけで、ここに微積分・2次曲線・空間図形・複素数平面が入れかわりで置かれる。

32題を1題1分野で数え直すと次のようになる。

横にスクロールできます

年度大問Ⅰ大問Ⅱ大問Ⅲ大問Ⅳ
2019小問集合(三角関数・確率・空間ベクトル)確率漸化式(四角形の頂点上の点)放物線と反転・曲線の長さ円の接線・内心・垂心と楕円
2020小問集合(空間・微積・複素数平面)確率( 枚のカードを2人が引く)三角関数の恒等式と 曲線の長さと2つの極限
2021小問集合(ベクトル・回転体・集合)データの分析(順位と相関係数)2次曲線の分類と焦点懸垂線と円の共通接線
2022小問集合(絶対値・因数分解・対数・合成)確率( 個の玉と条件つき確率)回転移動と内サイクロイド・極方程式点と放物線の距離・凸性・曲線の長さ
2023小問集合(中線定理・複素数・接線と面積)確率(腕ずもうの得点) の接線の連鎖と無限級数極座標と内接円・外接円
2024小問集合(外心内心・楕円の接線・積分)確率漸化式(2つの袋の玉)分数関数のグラフと広義積分四面体の切り口と六面体
2025小問集合(正規分布・確率密度・区分求積)確率漸化式+確率変数 多項式の合成と積分正方形・立方体の反射
2026小問集合(確率密度・集合と区間・空間)確率漸化式+期待値・分散1の7乗根と3次方程式分数関数の極値と面積の極限
分野32題中特徴
小問集合(大問Ⅰ)88年連続。独立した3〜5問。近年は統計的な推測が必ず入る
確率7大問Ⅱに固定。確率漸化式が4回、 の式で答えさせる型が3回
微積分6大問Ⅲ・Ⅳ。面積・体積で終わらず必ず極限か評価へ接続する
2次曲線・図形と方程式5極方程式・媒介変数・焦点の性質。数学Cが重い
空間図形22024・2025と2年連続
データの分析/整式/複素数平面各12021/2025/2026

「統計的な推測」は 2025 年度から連続で出ている

新課程で数学Bに入った「統計的な推測」は、慶應医学部では 2025年度・2026年度と2年続けて大問Ⅰの冒頭に置かれた。2025年度は標準正規分布表が問題文中に与えられ、身長の分布を扱った。2026年度は連続型確率変数の期待値と分散を、定義式そのものを問題文に書いたうえで計算させている。つまり知識ではなく、その場で定義を読んで積分する力を測っている。

難易度──「易しい問題」は8年で1題もない

基準は次のとおりである。

大問Ⅰの小問集合はどの回も、最後の 個の空欄で統計的な推測・区分求積・ 乗根の有理化といった一段上の処理を要求する形にしてある。易しい問題は8年で1題もない。「慶應医は計算力の試験だ」という評判は半分だけ正しい——確かに計算量は多いが、最後の空欄はほぼ必ず「極限」か「最大最小」か「条件の言いかえ」になっており、そこだけは方針を自分で決める必要がある。

定型の当てはめだけで全空欄が埋まる
標準標準的な入試問題の水準。方針で迷う箇所がない
やや難途中までは標準だが、最後の 個の空欄で一段上がる
発想か計算量のどちらかで大きく差がつく。完答は上位層に限られる

横にスクロールできます

標準やや難
過去問 2019–2026(32題)05141332
1回あたり00.61.81.64
1回あたり00.42.01.64

目標点

第1次試験は500点満点で、例年の合格最低点はおおむね6割前後である(年度により幅がある)。数学だけを取り出せば 150点中90点(6割)で戦える、110点あれば大きな武器になる。大問Ⅰの小問集合と大問Ⅱの前半は全員が取ってくるので、ここを落とすと挽回がきかない。逆に大問Ⅲ・Ⅳの最後の 個の空欄は、上位層でも空欄のまま出している。

時間配分の目安は次のとおりである。

0–5分4題すべてに目を通し、空欄の数を数えて重い大問を見きわめる
5–28分大問Ⅰ(小問集合)。1問あたり8分。詰まったら飛ばす
28–53分大問Ⅱ(確率)。前半の漸化式までは必ず取る
53–80分大問Ⅲ・Ⅳのうち取りやすい方
80–95分残りの大問。記述指定の設問は必ず何か書く
95–100分検算。とくに符号と分母の有理化

慶應医学部数学について、よくある質問

慶應医学部の数学は何分で何題ですか?
試験時間は100分、大問は4題、解答形式は空欄補充、数学の配点は150点です。単純に割ると1題あたり約25分で、見直しの時間を引くと実際にはもう少し短くなります。
慶應医学部の数学で頻出の分野はどこですか?
8年分・全32題の出題を分野別に数えると、小問集合(大問Ⅰ)(8題)、確率(7題)、微積分(6題)が多く出ています。ページ内の分野別グラフで全体の偏りを確認できます。
慶應医学部の数学は記述式ですか?
慶應医学部の数学の解答形式は空欄補充です。
慶應医学部の数学の過去問は何年分さかのぼるべきですか?
このページでは2019〜2026年度の8年分を年度別・分野別の表に整理しています。まとめて並べると、分野の配置や小問の型がどこまで固定されているかが見えてきます。

合格答案をつくる シリーズ

慶應医学部数学の予想問題集

このページの2019〜2026年度(8年分)の出題分析をもとに書き下ろした、慶應医学部数学のオリジナル予想問題集です。本番と同じ形式の問題に加えて、どこで何点入るかを示した採点基準と別解を収録しています。

  • 合格答案をつくる 慶應医学部数学 2027の表紙

    合格答案をつくる 慶應医学部数学 2027

    134ページ・¥2,450

    Amazonで見る

非公式の自作教材です。慶應義塾大学とは関係ありません。価格・在庫は Amazon の表示が優先されます。

同じ区分の他大学

52大学の分析をすべて見る