本文へ
大学別数学研究室
  • 独自の解答・詳解
  • 問題文は非掲載
  • 全4問・無料

東北大学 2024年度 前期日程 文系

東北大文系 2024年度 数学の解答・解説

全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/13

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/13時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 2次関数・積分法

放物線の頂点・接線・解と係数の関係・面積当サイトの体感難易度:標準

(1)、 とし、 の頂点を 、直線 と の交点のうち と異なるものを 、原点 から へ引いた接線の接点を ()とするとき、 を で表し、 を示す

答、。 より

頂点は平方完成で出る。 は「直線 と の連立」で、()が必ず解になるので因数分解できる。 は「接線が原点を通る」を の方程式にする。

頂点。 平方完成すると

なので である。 より直線 は

である。

。 と連立して

である。 は なので、 の 座標は

である。

。 なので、 における接線は

である。これが原点を通るから、 を入れて

すなわち である。、 だから

である。 より なので である。

、 である。 の傾きは で、確かに接している。

では 、、 で、 の傾き 、 の傾き だった。

は 上の点なので、直線 と の連立では が必ず解になる。これを使えば因数分解が見える。

接点を文字でおいて「接線が原点を通る」と立てる。原点から接線を引く問題の定石である。

(2) の の部分、線分 、線分 で囲まれた図形の面積 を で表す

答

では上が ・下が 、 では上が ・下が になる。2つに分けて積分するだけ。後半は 公式が使える形である。

OAQPC
a = 1/2 のときの様子。放物線 C の頂点が A、直線 OA と C のもう1つの交点が P、原点から引いた接線の接点が Q。網かけが求める面積 S。

は 、 は である。まず上下を確かめる。

  1. : は接線 の上側(接点 でのみ一致)
  2. : で 、つまり は直線 の下側
  3. (): は の上側

したがって、求める図形は上の境界が 、下の境界が「 では 、 では 」である。

第1項。

第2項。 なので

である。 で 、 で なので、差は である。よって

である。

で数値積分すると 、 と一致した。

境界が で切り替わる。 は接線なので では より下に行き、下側の境界にならない。

が に比例するのは、図形が 倍の相似拡大で移り合うから。次元を見る検算になる。

(3) となるときの の値を求める

答

(2) の式に代入するだけ。 なので3乗根は1つに決まる。

(2) より

である。 は実数なので であり、これは を満たす。よって

である。

で数値積分すると面積は だった。

第1問だけのページ

第2問 図形と計量

加法定理・直角三角形と tan・方べきの定理・相似当サイトの体感難易度:標準

(1) の値を求める

答

と見て加法定理。分母を有理化すると平方がきれいにほどける。

の加法定理より

である。分母・分子を 倍すると

である。

ついでに も出る( と は余角どうし)。

で と一致した。

(2) を正の実数とし、 平面上の点 、、、 が 、、 をすべて満たすとき、 の値をそれぞれ求める

答、、

も も が直角である。だから の定義そのままで を で表せる。

と は 軸上、 は 軸上にあるので、 と はどちらも の直角三角形である。したがって

である。(1) と より

である(、)。 なので であり

である。よって

で、これを代入して

である。 なので も満たしている。

この で角と長さを計算し直すと 、、 がぴったり出た。

である。 から を確かめてから引く。

(3)2点 を直径の両端とする円を とし、線分 と の交点のうち と異なるものを 、線分 と の交点のうち と異なるものを とするとき、、 を示す

答 軸は に で接している。接線と割線についての方べきの定理そのもの

が直径で、。つまり 軸は円 と で接している。あとは方べきの定理の「接線版」をあてはめるだけ。相似を使って直接示してもよい。

の中心は の中点 である。中心から 軸までの距離は で、これは半径に等しい。したがって

である。直線 は と2点 で交わるから、点 についての方べきの定理(接線と割線)より

である。同じく直線 は と2点 で交わるので

である。

OBADPQ
円 C は OD を直径とする円で、x 軸と O で接している。∠OPD も ∠OQD も直径に対する円周角なので 90°、つまり OP ⊥ AD、OQ ⊥ BD。破線が垂線 OP, OQ。a = 3 + 2√3 ≒ 6.46、b = 2√3 - 3 ≒ 0.46、d = √3 ≒ 1.73。

方べきの定理を使わずに示すなら。 は直径なので、円周角の定理より 、すなわち である。 と を比べると

  1. は共通

なので2角が等しく、 である。対応する辺の比から

となる。 側もまったく同じである。

数値で 、 だった。

軸が円 の接線であることを言うのが要点。 が直径で だからである。

(4)(3) の点 に対し、積 の値を求める

答

(3) から 、。あとは を三平方の定理で出して掛けるだけ。積の形なので、平方どうしがきれいに約分される。

(3) より

である。(2) の値を入れる。、、 なので

である。したがって

で、また

である。よって

である。

角で書くと見通しがよい。、 なので 、同様に である。、 を使うと

となる。 と が足して であることが効いている。

数値では だった。

と を別々に根号のまま求めようとすると面倒になる。積にしてから計算すると根号が外れる。

第2問だけのページ

第3問 対数・不等式

対数不等式・差をとる・底の変換・整数解の絞り込み当サイトの体感難易度:やや難

(1) とし、正の実数 が (a) と (b) をともに満たすとき、 を示す

答(a) は と同値で、これから 。あとは (b) に足す

示したい式と (b) の差をとると になる。これが正であることが (a) そのものだ、と見抜くのがこの小問の芯である。

(a) の言い換え。 より なので である。(a) の両辺に を掛けると

である()。両辺とも正なので2乗して

である。 だから底 の対数をとると( は増加関数)

である。

仕上げ。 (b) は である。これに ① を足すと

で、左辺の対数の部分は

とまとまるので

すなわち である。

とおくと、示したのは「 かつ (a) ならば 」である。差 が (a) から正になる、という構図になっている。

と を20万組ランダムにとると、(a)(b) を満たすものすべてで結論が成り立った(反例 0 件)。

(a) の分母は ( ではない)。 と変形できる形になっている。

が増加関数なのは だから。底が より小さければ不等号が逆になる。

(2) を満たす正の整数 をすべて求める

答

小さい を直接調べ、 では成り立たないことを (1) の帰納法で示す。(1) を で使うと なので、 なら (a) が満たされる。

小さい 。 、、 と、 を使う。

  1. : は偽
  2. : は真
  3. : なので真
  4. : は真
  5. : なので偽

では成り立たない。 として (1) を使う。このとき

なので、 ならば (a) は満たされる。そこで「 のとき 」を数学的帰納法で示す。

のときは上で見たとおり である。 で が成り立つとすると、とくに であり、 だから (1) の仮定 (a)(b) がともに成り立つ。よって

となり、 でも成り立つ。したがって のすべてで 、つまり は成り立たない。

以上より、求める は

である。

を全探索すると、 をみたすのは だけだった。

の判定は と の比較。 と を比べれば暗算でできる。

帰納法の出発点は 。 では等号が成り立つので、そこから始めると「」が言えない。

第3問だけのページ

第4問 整数

共役な無理数・連立漸化式・数学的帰納法・1次不定方程式当サイトの体感難易度:標準

(1) を正の整数とし、2つの整数 を で定める。 を を用いてそれぞれ表し、さらに の値を求める

答、。、、

を展開し、 が無理数であることから係数を比べる。

を展開すると

である。 は無理数なので、整数 との表しかたは1通りに決まる。よって

である。 から順に計算すると

である。よって

である。

この漸化式で作った は まで と一致した。

(2)等式 が成り立つことを数学的帰納法を用いて示す

答 の符号を反転させた掛け算が、(1) の漸化式をそのまま再現する

を確かめ、 から は (1) とまったく同じ展開をする。 の前の符号が逆になるだけ。

。 なので ✓。

。 と仮定する。このとき

すなわち

である(最後は (1) の漸化式)。よって でも成り立つ。数学的帰納法よりすべての正の整数 で成り立つ。

と は「共役」な数で、足し算・掛け算をしても の符号が入れかわるだけ、という関係が保たれる。

(1) で作った について を計算すると、 まで と一致した。

(3) のとき、 を求める

答

(1)(2) を掛け合わせると が出る。あとは を で書き直せばよい。

(1) と (2) の両辺を掛けると

すなわち

である。

次に を で書く。(1) より である。また のとき (1) を で使うと

なので、辺々引いて

である。したがって

となり

である。

から まで を計算すると で、 と一致した。

を出すところが山場。(1) の2本の漸化式を で書いて引けばよい。

(4)、、 をすべて満たす整数 の組 を1組求める

答

(3) を で使うと という具体的な等式が手に入る。これを出発点にして、 と の倍数を足し引きして範囲に入れる。

(1) より 、 なので、求める式は

である。(3) を で使うと

である( ✓)。両辺に を掛けると

なので は方程式を満たす。ただし範囲外である。

なので、 を に取りかえても方程式は成り立つ。1回ずらすと

となり、、 を満たす。実際

である。よって

が条件を満たす。

もう1回ずらすと で が を超える。したがって範囲内の組はこの1組だけである。また 、 になっているのも偶然ではない。

を全探索すると、 の解は だけだった。

(3) をどの で使うかを考える。 が出てくるのは のときである。

と は互いに素なので、解は と ずつずれて無数にある。範囲に入るものを選ぶ。

第4問だけのページ

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。

当サイト運営者が制作した教材

同じ形式の問題を、5回分

合格答案をつくる 東北大文系数学 2027の表紙

合格答案をつくる 東北大文系数学 2027

東北大文系数学の出題を分析して書き下ろした予想問題集です。過去問そのものは入っていません。 本番と同じ試験時間・大問構成で5回分、 解答・詳解・別解に加えて、 小問ごとの加点・減点つきの採点表を収録しています。

Amazonで見る収録内容を見る¥2,695・100ページ・2026年8月16日発売

中身を試し読みする

扉・問題・解答などを、それぞれ抜粋して掲載しています。連続したページではありません。画像を押すと拡大できます。

抜粋をPDFでまとめて見る

関連するページ