東京大学 2026年度 前期日程 理科
第5問 複素数平面の解答・解説
3乗と偏角・円を見込む角・3倍角の公式・6回対称な領域の面積当サイトの体感難易度:難最終更新 2026/10/06
問題文について
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(1) のとき のとりうる値の範囲を求める
答
方針 は中心 ・半径 の円を動く。原点からこの円を見込む角が偏角の振れ幅で、 乗すると偏角はちょうど3倍になる。
は円 上を動く。原点からこの円への接線が中心方向となす角を とすると で、 は をくまなく動く。
だから は を動く。3倍角の公式から
より なので 。この範囲で は増加だから、 は から までをくまなくとる。
検算
、。 で一致する。
答案で省略しない方がよい点
- が を超えないことを確かめる。超えると が単調でなくなり、最大値が になってしまう。
- の範囲は「円を見込む角」。 の実部・虚部を計算しにいくと遠回りになる。
(2)条件をみたす の動く範囲の面積を求める
答
方針 が正の実数になるのは が のとき、負の実数になるのは のとき。 ごとの6本の半直線を、円 が2本以上またぐかどうかで決まる。
は中心 ・半径 の円 を動く。6本の半直線は おきに並び、隣り合う2本は必ず正と負で種類が違う。だから条件は「 が隣り合う2本(以上)と交わる」こと。
- のとき … 原点が の内側か上にあるので、 はすべての方向(または半周ぶん)を覆い、条件を満たす
- のとき … の見込む角は中心方向 のまわりの ()。この幅に 刻みの点が2つ入ればよい
を で割った余りを とすると、2つ入る条件は かつ 、つまり 。 だから
は 以上 以下なので、右辺は 以上 以下。 の場合もこの不等式に含まれる。領域は ごとに同じ形がくり返す、6つの尖りをもつ形になる。
極座標で面積を出す。 での半径を とすると
は原点に関する対称移動なので、 の範囲も同じ面積。
検算
半直線の方向()では半径が 、半直線の中間()では 。面積 は、半径 の円()と半径 の円()の間に収まる。格子で数え上げても同じ値になる。
答案で省略しない方がよい点
- 「正の実軸と負の実軸の両方」は、6本の半直線のうち隣り合う2本と交われば満たされる。離れた2本(同じ種類)では足りない。
- の場合を別に確かめる。ここは見込む角が定義できないが、原点を内部に含むので無条件で成り立つ。
- 積分範囲が から になるのは、 が から を動くから。対称性で2つの区間が同じ積分にまとまる。
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