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名古屋大学 2019年度 前期日程 文科系

名大文系 2019年度 数学の解答・解説

全3問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 微分法・積分法

定積分で定まる関数・3次関数の極値・極値の積の符号・4次不等式当サイトの体感難易度:やや難

を実数、、 とするとき、 のグラフが 軸と異なる3点で交わるための の条件を求める

答、、 のいずれか

は3次関数なので、「異なる3点で 軸と交わる」「極大値と極小値をもち、その積が負」である。 がきれいに因数分解できるので、極値を与える は の式としてすぐ出る。最後は の4次不等式になるが、これも因数分解できる。

を求める。 を から まで積分して

である。 とおくと

である。

極値。 微分すると

である。3次関数が 軸と異なる3点で交わるのは、極大値と極小値をもち( が異なる2実数解をもち)、かつ

のときである。 の解は と で、異なるのは のときである。この2つでの値を計算すると

である。

x = -a(極大)x = 2(極小)y = g(x)
a = 1 のときの y = g(x)。x = -a と x = 2 で極値をとり、極大値が正・極小値が負なので x 軸と3点で交わる。

条件を整理する。 積が負という条件は

すなわち、両辺に を掛けて(不等号の向きが変わる)

である。 の解は なので、① の左辺は

と4つの1次式の積に分解できる。4つの解を小さい順に並べると

である(、、)。最高次の係数が正の4次式なので、符号は外側から と交互に変わり、① が成り立つのは

のいずれかのときである。なお はこのどの区間にも入っていないので( は と のあいだ)、 の条件は自動的に満たされている。

を から まで 刻みでとって実数解の個数を数値で数えると、上の3つの区間と完全に一致した。()では3個、 でも3個、 では1個だった。

と はどちらも 前後で、大小が紛らわしい。、 なので である。

が重解になる を忘れずに外す(ただし結果的にすでに除外されている)。

「極値の積が負」で片づける。3つの解を具体的に求めようとしない。

第1問だけのページ

第2問 数列・図形と方程式

連立漸化式・回転・加法定理・三角形の面積当サイトの体感難易度:やや難

(1) とし、、()で を定める。()のとき の座標を で表す

答、

が両辺に出ているので、まず について解く。 の連立1次方程式になり、解くと「回転」の形が見える。 を入れると半角の公式で がそのまま出る。

与えられた2式を について整理すると

である。これを ㋐、㋑ と呼ぶ。㋐ ㋑ を作ると が消えて

となる。㋐ ㋑ を作ると が消えて

である。まとめると

である。ここで とすると、半角の公式( 置換)から

なので、① は

すなわち「原点のまわりに角 だけ回す」という式である。 から始めるので

である( は をもう一度 回したもので、加法定理から 、)。

、()は、、 を で書き直したものである。

()で漸化式を数値で回すと 、 になった。

漸化式の右辺に が入っている。まず「次の項」について解くのが第一歩である。

なので で 。問題の「 は正の実数」と整合している。

(2) の座標 を と で表す

答

(1) で「1回の操作は角 の回転」と分かったので、 回で角 の回転になる。数学的帰納法で書けばよい。

を数学的帰納法で示す。

のとき で成り立つ。

で成り立つとすると、(1) の回転の式から

(加法定理)なので でも成り立つ。よってすべての非負整数 について

である。

OP₀P₁P₂P₃
P_n は単位円上を角 α ずつ回っていく(図は α = 2π/7 の場合)。網かけは三角形 P_1 O P_2。

がすべての で成り立つ。回転なので長さが変わらない、という当たり前のことだが、(3) で効く。

で5回まわした結果と の差は最大 だった。

(3) を原点とするとき、三角形 の面積を で表す

答

で、なす角は である。面積は で、これを で書き直せばよい。 は (1) ですでに出ている。

(2) より で、 と のなす角は ()である。よって

である。(1) で見たように なので

である。 によらない。

任意の正の実数 は ()の形に書けるので、この式は のすべてで成り立つ。()のとき面積は で最大になり、 でも でも に近づく。

()で を外積で計算すると 、 で一致した。

面積公式 の を、そのまま の式に直す。 を残さない。

答えが によらないことを述べておくと、問題文の「 を用いて表せ」に正面から答えたことになる。

第2問だけのページ

第3問 確率・整数

2次方程式の整数解・判別式と平方数・解と係数の関係・数え上げ当サイトの体感難易度:やや難

(1)サイコロを3回投げて出た目を順に とするとき、2次方程式 が少なくとも1つ整数解をもつ確率を求める

答

はモニック(最高次の係数が1)の整数係数なので、整数解が1つあれば解と係数の関係からもう一方も整数になる。だから「2つの正の整数 で 、」を数えればよい。

この事象は だけで決まるので、 通りの で数えればよい。

両方の解が整数になる。 整数解を とすると、もう一方の解は解と係数の関係から で、これも整数である。2解を とすると

である。、 より和も積も正なので、 はどちらも正の整数である。

数える。 として 、 を満たす組を書き出す。

  1. :( は和が で不可)。
  2. : で 、 で 。 は積が で不可
  3. : は和が だが積が で不可

これで7組である。 はすべて相異なるので、求める確率は

である。

通りを全列挙すると の7通りだった。

モニックだから「片方が整数なら両方整数」。 が でない (2)(3) ではこれが使えない。

はどちらも 以下。和の条件と積の条件の両方で絞る。

(2)2次方程式 のすべての解が整数である確率を求める

答

2解をともに整数 とすると なので 、 である。 から と 、 が強く縛られ、 しかありえない。

2解を (整数)とすると、因数分解して

なので

である。 より 、 なので はどちらも正の整数である。条件は

である。 なので 、つまり である。 ごとに書き出す。

  1. :(1) と同じ条件で7通り。
  2. : かつ 。 で 、 で の2通り
  3. : より だけで の1通り

合わせて 通りである。全体は 通りなので、求める確率は

である。

通りを全列挙すると、解がすべて整数なのは の10通りだった。

のときは「解が整数」と「 の係数で割った式が整数係数」は別の話。、 という形から入るのが安全である。

()から が出る。 を調べなくてよい。

(3)2次方程式 が少なくとも1つ整数解をもつ確率を求める

答

整数解を とおいて と書くと、 と を決めるごとに の範囲が決まる。 の小さいほうから、 と順に書き出して重複を取り除く。

整数解を とすると から

である。 で、 だと となり なので不適。よって で、かつ である。条件は

である。 ごとに、 と動かして を書き出す。

。 で 、 から 。 で より から 。 で から 。 で から 。 で から 。重複を除くと

の7通りである((1) の結果と同じになる)。

。 で 、 から 。 で より から 。 は で不可。重複を除くと

の5通りである。

。 で から の3通り( は で不可)。

。 で から の2通り。

。 で から の1通り。

。 より となる はない。0通り。

合計すると

なので、求める確率は

である。

(2) の10通りはこの18通りに含まれている。差の8通りは「整数解が1つだけで、もう一方は整数でない」場合で、たとえば では となり、解は と である。

通りを全列挙すると18通りで、 ごとの内訳は だった。

同じ が複数の から出てくる(たとえば は と の両方)。重複を必ず取り除く。

であること(負の整数解はない)を最初に示しておくと、探索範囲が有限で済む。

の場合だけは (1) の答えと一致する。モニックなら「片方整数 両方整数」だからである。

第3問だけのページ

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