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九州大学 2023年度 前期日程 文科系
九大文系 2023年度 数学の解答・解説
全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/12
問題文について
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。
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第1問 積分法
絶対値のついた放物線・面積の等分・1/6 公式・3乗根当サイトの体感難易度:やや難
と ()で囲まれる図形のうち、 にある部分の面積を 、 にある部分の面積を とするとき、 となる を求める
答
は では上に凸の山、 では下に凸の谷である。 との交点は (山の側)と (谷の側)の4つ。それぞれの面積を 、 で表す。
である。、 とおくと、 より で、 との交点の 座標は 、 である。
。 では ()が の上にある。
である( を使った)。
。 左右対称なので、右半分()を2倍する。 では 、 では である。
である。それぞれ計算すると
で、 だから
すなわち
である。
。
である。 が両辺から消えるのが気持ちよいところである。 なので
である( ほど)。 なので をみたしている。
で数値積分すると になった。 では 、 では と符号が変わり、この で入れ替わることも確かめた。 も一致した。
は で折れている。 の積分はそこで分ける。
、 とおくと が使えて、 の定数部分がまとまる。
で が消え、 だけの式になる。 のまま押し通すと3乗根が見えにくい。
である。 の2乗は 。
第2問 微分法
接線・外心・正弦定理・最大最小当サイトの体感難易度:難
(1)点 の座標を を用いて表す
答
接線 の方程式を書き、 と連立する。 の項がうまく打ち消し合う。
なので、 での接線は
である。 を代入すると
で、右辺の定数部分は
だから
である。 より 、よって
である。
で接線と の交点を計算すると、どれも に一致した。
の係数が になる。 どうしが打ち消して だけ残るのが要点。
なので 、割ってよい。
(2) とするとき を を用いて表す
答
と の「たすきがけ」(外積の大きさ)が に等しい。これを2乗して割ればよい。
、、 より
である。
たすきがけ。
なので である()。
大きさ。
である()。
まとめる。
である。
分母の なので、どんな でも定義される。
を 点とって外積から を直接計算すると、この式と 以内で一致した。
から と回ると計算が重い。たすきがけで直接 を出すほうが早い。
であって ではない。角の頂点が である。
から がくくり出せる。これが約分されて式が軽くなる。
(3) とするとき、 で を最小にする と最小値を求める
答 のとき最小値
は の外心なので は外接円の半径 である。正弦定理 から となり、 を最大にすればよい。
は の外心だから、 は外接円の半径 である。辺 の対角が なので、正弦定理より
すなわち
である。 で だから、 を最小にするのは を最大にすることと同じで、(2) の を最大にすればよい。
最大を探す。 とおくと
である。 を微分すると
である。 なので符号は で決まり、 で は最大になる。
なので
すなわち である。このとき
である。
なので は最初から分かる。 が外接円の直径になるとき()に等号で、そのときだけ になる。要は「 を実現する があるか」が問題だった、と読める。
外心を3点から連立で求めて を 万点で調べると、最小は での だった()。その で になった。
が外接円の半径であることに気づくのが第一歩。 の座標を求める必要はない。
正弦定理で対応する辺と角を取り違えない。 の対辺は である。
とおいて1変数の分数関数にする。 のまま微分すると次数が上がる。
なので は答えにしない。
第3問 ベクトル
平行条件・連立1次方程式・双対基底・成分の取り出し当サイトの体感難易度:やや難
(1) と が平行であるための必要十分条件は であることを示す
答平行 は代入で、 平行は と で場合分けして示す
両向きを別々に示す。 の向きでは を使って、 か かで割る相手を選ぶ。
平行 。 はどちらも でないので、平行なら ()と書ける。、 だから
である。
平行。 とする。 なので または である。
- のとき: なので
- のとき: なので
どちらでも は の実数倍である。 なので倍率は でなく、2つは平行である。
以上より、平行であることと は同値である。
、 では で 、、 では で平行でない。
「必要十分条件」なので両向きを示す。片方だけでは足りない。
から を出すとき、いきなり で割らない。 の場合は を使う。
、 が仮定にある。 は「どのベクトルとも平行」とも「平行でない」とも扱えるので、はじめから除かれている。
(2)、 をみたす を求める
答、
とおくと、条件は についての連立1次方程式になる。係数行列の「たすきがけ」がちょうど で、 だから一意に解ける。
を求める。 とおくと条件は
である。上を 倍、下を 倍して引くと 、つまり 。上を 倍、下を 倍して引くと 、つまり 。よって
である。
を求める。 とおくと
で、同じように解いて
である。 なのでどちらも一意に定まる。
この の役目は「 と書けたとき、 と を取り出す」ことである。実際、内積をとると、同様に となる。(3) はこの性質で解ける。
をランダムに 万組とって4つの内積を計算すると、すべて条件どおりだった。
は「 方向」ではない。 と垂直で、 との内積が になるベクトルである。
成分の位置に注意。 には 、 には が出る。入れ替えないこと。
(3)座標平面上のベクトル に対して をみたす実数 を を用いて表す
答、
の両辺と の内積をとる。(2) の4つの条件から、 だけが残る。
なので (1) より と は平行でなく、どんな も の形に(ただ1通りに)書ける。
との内積。
との内積。
である。したがって
である。
(2) の4つの条件は「 が の成分を取り出す道具である」という意味だった。 方向の成分を知りたければ と内積をとればよい。 が直交しているときは 、 になり、ふつうの正射影の話と重なる。
をランダムに 万組とって 、 とすると、つねに になった。
で が出る。 との内積ではない。
、 が効いて、もう一方が消える。(2) の条件をそのまま使う。
成分で書くと 、 である。これは連立1次方程式を解いた答えと一致する。
第4問 確率
1 の3乗根・共役複素数・確率漸化式・対称性当サイトの体感難易度:難
(1) となることを示す
答 と から
は の解なので 、よって である。 を使う。
の両辺の絶対値をとると で、 の実数だから である。したがって
すなわち である。一方 より なので
である。
具体的に なので と直接計算してもよい。
で と が小数15桁まで一致した。
なので と書いてよい。
は後の小問でずっと使う。 のように書き換えられる。
(2) となる確率を の式で表す
答
なら次は必ず でない( は絶対値 )。 なら、次が になるのは のときだけ。これで の漸化式が1本で書ける。
とおく。 より である。
- のとき: で 。 にはならない(確率 )
- のとき: となるのは のときだけで、確率
よって
である。
解く。 不動点は 、すなわち である。両辺から引くと
なので は公比 の等比数列である。初項は だから
である(、、、、…)。
まで分数のまま遷移を計算すると となり、式と完全に一致した。
から には決して行かない。ここを にしてしまうと別の数列になる。
の2通りなので確率は である。
になる。 は必ず ( でない)だからで、式でも と合う。
(3)、、 となる確率をそれぞれ求める
答どれも
は のどれかで、それぞれ確率 である。あとは の値ごとに の行き先を書き出す。(1) の を使うと、すべて のべきで書ける。
の分布。 なので である。 より
なので、 は のそれぞれを確率 でとる。
から へ。 なので、 なら 、 ならそれぞれ 、、、 である。(1) より なので
- :、、、
- :、、、
- :、、、
それぞれ ずつである。足し合わせると
である。確かに になっている。
分数のまま遷移を計算すると、 で 、 になった。
は「 の共役」である。 ではない。
の共役は である。、。
からは に行けない。行き先が と だけなのは、 を掛けたり共役をとったりしても にならないからである。
(4) となる確率を の式で表す
答
の3つがつねに同じ確率であることを帰納法で示す。そうすれば で済む。
、、 とおく。
遷移をまとめる。 (3) の表から、 の値ごとの行き先(各 )は
である。したがって
である。
3つは等しい。 では である。 と仮定すると、上の3式はいずれも
すなわちどちらも になり、 である。よって帰納法によりすべての で3つは等しい。
答え。 と から
である(、、、、…)。
と見比べると になっている。「1手前に だった確率」と「いま である確率」が一致する、という形で、 からは一律 で に落ちることの裏返しである。
まで分数のまま計算すると で、式と完全に一致した。3つの値の確率がつねに等しいことも確かめた。
の式に が現れない。 からは に行けないからである。それでも3つが等しくなるのは、 が効いているからで、表を作って確かめる。
「3つが等しい」を証明なしに使わない。帰納法で1行書いておく。
、 である。最後の整理で係数がそろう。
大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。解答は当サイトで検算していますが、誤りが残っている可能性はあります。掲載方針配点・採点基準・難易度を大学の公表値として示すことはしていません。
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