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大阪大学 2023年度 前期日程 文系

第3問 ベクトルの解答・解説

内積・正規直交基底・円板と半平面・最大最小当サイトの体感難易度:やや難最終更新 2026/10/14

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/14時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

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(1)平面上の3点 が かつ をみたすとする。 を求める

答

、 とおくと 。

、 とおく。条件は である。また

である。3つめの条件は

すなわち

である。 なので

である。つまり求める内積は で、 と は垂直な単位ベクトルである。

が正規直交なら 、 なので、、 である。 自身は特別な位置ではなく、 に移してから考えるのが見通しがよい。

条件をみたす組を 万通り試して、 はつねに だった。

のまま などを文字でおくと、未知数3つの連立になって重い。 に置きかえると1行で終わる。

(2)平面上の点 が かつ をみたすように動くとき、 の最大値と最小値を求める

答最大値 、最小値

(1) より は正規直交基底。 と書くと、条件は「中心 ・半径 の円板」かつ「」。

(1) より は正規直交基底なので、平面上の任意の点 は

とただ一通りに書け、 である。また は にあたる。

条件を書き直す。1つめは

で、中心 、半径 の円板である。2つめは なので

である。これは中心 を通る縦線の左側なので、動ける範囲は円板の左半分(半円板)である。

原点 から中心 までの距離は

で、半径 より大きい()。つまり は円板の外にある。

最小。円板全体で が最小になるのは、線分 と円周の交点

で、そこでの値は である。 の 座標は なので、半円板の中に入っている。よって

である。

最大。円板全体での最大は で起きるが、その 座標は なので半円板の外である。そこで半円板の境界で考える。

は を固定すれば が大きいほど大きい。半円板の中で を最も大きくできるのは直径 の上端 で、実際に

である。これが最大であることは次のように確かめられる。円板上の点は の形(内部を含めるなら半径を に)で、

である。 は を意味し、このとき (等号は )であり、 と合わせて

である。等号は 、、つまり のときである。よって

である。

OC最大最小
u = 2OA + OB、v = OA + 2OB を正規直交基底にとり、OP = pu + qv と書いた図。網をかけた半円板が P の動ける範囲で、中心 C は OA + OB にあたる。原点から最も遠いのが直径の上端 (1/3, 2/3)、最も近いのが線分 OC と円周の交点。

という条件は、 が単位ベクトルなので「 方向の成分が 以下」、つまり中心 を通る直線で切った半分という意味になる。 を基底にとると、2つの条件がどちらも素直な形になるのがこの問題の仕掛けである。

格子走査で最大 ()、最小 ()だった。

最小値のほうは半平面の制約が効かない(最小を与える点がもともと 側にある)が、そのことを確かめずに「円板の最小」と書くと論証が抜ける。

最大値は半平面の制約が効く。円板だけで考えると になってしまう。

と書けるのは が正規直交だから。(1) がその確認になっている。

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