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大阪大学 2023年度 前期日程 文系

阪大文系 2023年度 数学の解答・解説

全3問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/14

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/14時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 三角関数・2次方程式

2倍角の公式・2次方程式の解の配置・存在条件・領域の図示当サイトの体感難易度:やや難

を実数とする。 についての方程式 が実数解をもつような点 の存在範囲を座標平面上に図示する

答()、()

とおくと は を自由に動く。 の値域を求める。

なので、 とおくと方程式は

である。 が実数全体を動くとき は をくまなく動き、逆に のどの値も として実現できる。よって

である。

そこで を固定し、 の での値域を求める。 は連続なので値域は閉区間 であり、求める条件は である。

は上に凸の2次関数で

なので、軸は 、頂点の値は である。両端では

である。

最大。軸が区間に入る条件は 、すなわち である。

  1. のとき:
  2. のとき:軸が より左なので は区間で減少し、
  3. のとき:軸が より右なので は区間で増加し、

と をまとめると である。

最小。上に凸なので最小は必ず両端のどちらかで、

である(軸の位置によらない)。

まとめると、求める存在範囲は

である(境界を含む)。 では でつながっている。

(4, 3)(−4, 3)b = a²/8 + 1b = |a| − 1b = −|a| − 1
網をかけた部分が (a, b) の存在範囲(境界を含む)。下の境界は折れ線 b = −|a| − 1、上の境界は |a| ≦ 4 では放物線 b = a²/8 + 1、|a| > 4 では折れ線 b = |a| − 1 で、(±4, 3) でなめらかにつながる(放物線の接線がちょうど傾き ±1)。

上の境界が放物線から直線に切り替わる は、「頂点がちょうど区間の端 に来る」ところである。放物線 の での接線の傾きは なので、直線 と接線がそろい、境界はとがらずになめらかにつながる。

刻みの格子で、直接判定と不等式による判定が 点も食い違わなかった。

が をくまなく動くことを使う。「 なら十分」ではなく「どの も実現できる」ことが要る。

最小は軸の位置によらず両端の小さいほう。最大だけ場合分けが要る、という非対称性に注意。

の部分を落とすと、 が大きいところで領域が広すぎる(放物線まで届かない)。

▸ 別解:2次方程式の解の配置で見る

とおくと、条件は「 が に解をもつ」である。 は下に凸なので

と書ける。これを整理しても同じ領域になるが、場合分けが増える。 について解けてしまう形()なので、本解のように値域を求めるほうが速い。

第1問だけのページ

第2問 対数・微分

底の変換・3次関数の最大・場合分け・対数当サイトの体感難易度:標準

(1)正の実数 に対して とする。 とするとき、 を で表す

答

底をすべて にそろえる。

底の変換公式 を使う。 とおくと

である。したがって

である。

無作為な 組で元の式と一致した。

は ではない。真数の 乗なので になる。

の底は なので 、割ると 倍。 倍にしない。

(2) が の範囲を動くとき、 の最大値 を で表す

答()、()、()

の範囲は 。増減から候補は 、、 の3つ。

は増加関数なので、 は

に対応する。 を で微分すると

である。 より なので、 は で減少、 で増加、 で減少する。したがって での最大値の候補は

  1. 左端 :
  2. 極大 ( のとき区間内):
  3. 右端 ( のとき、そこまで増加):

の3つである。

のとき()。 は の側なので候補から外れ()、 である。差をとると

である( が解なので で割った)。 では なので、符号は と同じである。よって

  1. : なので
  2. : なので

のとき()。 は で増加するので、右端 が内部の候補になり、 である。

であり、 なのでこれは正。よって である。

まとめると

である。 では と 、 では と で、つなぎ目は一致する。

t = −1t = 2at = 3
a = 1.2 のとき(2a = 2.4 が区間の中)。t = log₂x は −1 ≦ t ≦ 3 を動く。候補は左端 t = −1(値 4.6)、極大 t = 2a(値 6.912)、右端 t = 3(値 5.4)の 3 つで、この a では極大が最大。点線が区間の両端。

通りの で 万等分の走査と式が小数第6位まで一致した。

の範囲ではなく の範囲に直してから考える。 は 。

は を解にもつ。因数分解して とすると符号が一目でわかる。

では極大点 が区間の外に出る。「極大だから最大」と決めつけない。

第2問だけのページ

第3問 ベクトル

内積・正規直交基底・円板と半平面・最大最小当サイトの体感難易度:やや難

(1)平面上の3点 が かつ をみたすとする。 を求める

答

、 とおくと 。

、 とおく。条件は である。また

である。3つめの条件は

すなわち

である。 なので

である。つまり求める内積は で、 と は垂直な単位ベクトルである。

が正規直交なら 、 なので、、 である。 自身は特別な位置ではなく、 に移してから考えるのが見通しがよい。

条件をみたす組を 万通り試して、 はつねに だった。

のまま などを文字でおくと、未知数3つの連立になって重い。 に置きかえると1行で終わる。

(2)平面上の点 が かつ をみたすように動くとき、 の最大値と最小値を求める

答最大値 、最小値

(1) より は正規直交基底。 と書くと、条件は「中心 ・半径 の円板」かつ「」。

(1) より は正規直交基底なので、平面上の任意の点 は

とただ一通りに書け、 である。また は にあたる。

条件を書き直す。1つめは

で、中心 、半径 の円板である。2つめは なので

である。これは中心 を通る縦線の左側なので、動ける範囲は円板の左半分(半円板)である。

原点 から中心 までの距離は

で、半径 より大きい()。つまり は円板の外にある。

最小。円板全体で が最小になるのは、線分 と円周の交点

で、そこでの値は である。 の 座標は なので、半円板の中に入っている。よって

である。

最大。円板全体での最大は で起きるが、その 座標は なので半円板の外である。そこで半円板の境界で考える。

は を固定すれば が大きいほど大きい。半円板の中で を最も大きくできるのは直径 の上端 で、実際に

である。これが最大であることは次のように確かめられる。円板上の点は の形(内部を含めるなら半径を に)で、

である。 は を意味し、このとき (等号は )であり、 と合わせて

である。等号は 、、つまり のときである。よって

である。

OC最大最小
u = 2OA + OB、v = OA + 2OB を正規直交基底にとり、OP = pu + qv と書いた図。網をかけた半円板が P の動ける範囲で、中心 C は OA + OB にあたる。原点から最も遠いのが直径の上端 (1/3, 2/3)、最も近いのが線分 OC と円周の交点。

という条件は、 が単位ベクトルなので「 方向の成分が 以下」、つまり中心 を通る直線で切った半分という意味になる。 を基底にとると、2つの条件がどちらも素直な形になるのがこの問題の仕掛けである。

格子走査で最大 ()、最小 ()だった。

最小値のほうは半平面の制約が効かない(最小を与える点がもともと 側にある)が、そのことを確かめずに「円板の最小」と書くと論証が抜ける。

最大値は半平面の制約が効く。円板だけで考えると になってしまう。

と書けるのは が正規直交だから。(1) がその確認になっている。

第3問だけのページ

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