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九州大学 2019年度 前期日程 文科系

九大文系 2019年度 数学の解答・解説

全4問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。

最終更新 2026/10/12

問題文について

大学の公式解答ではなく、当サイト独自の解答・解説です。問題文は掲載していません。文科系の問題文は、この年度については大学が公開していません (2026/10/12時点)。お手元の過去問集・赤本などでご確認ください。

問題を転載している非公式サイトへのリンクは、当サイトでは行っていません。

第1問 確率

常用対数・桁数・反復試行・二項係数当サイトの体感難易度:標準

表に 、裏に が書かれた硬貨を 回投げるとき、出た数字 個の積が 桁になる確率を求める(、)

答

表が 回出たときの積は である。常用対数をとると の1次式になるので、「 桁」「」を の不等式に直す。

表が 回()出たとすると、積は

である。常用対数をとると

である。

桁の条件。 が 桁 である。

を解く。各辺から を引いて を掛けると(不等号が逆転して)

すなわち

である。、 なので、 は整数より

である。

確率。 表が 回出る確率は なので

である( ほど)。

実際に計算すると 、 でどちらも 桁、 は 桁、 は 桁である。

で を実際に計算すると、 桁になるのは だけだった。確率は である。

は の減少関数である(係数が )。不等式を について解くとき向きが逆になる。

で割り切れる形にせず、 として を使う。。

桁の条件は である。 と の向きを合わせる。

は より大きいので は入らない。境目を丁寧に見る。

第1問だけのページ

第2問 微分法

極値をもつ条件・極大値と極小値の差・3次方程式・絶対値当サイトの体感難易度:やや難

3次関数 が極大値と極小値をもち、極大値から極小値を引いた値が になるとき、 の値を求める

答

の2解を とすると、 が極大、 が極小である。差を の対称式で表すと、 と だけの式になる。

である。極大値と極小値をもつ条件は が異なる2つの実数解をもつことで

である。2解を とすると の係数が正なので、 で極大、 で極小である。

差を計算する。 とおくと

で、 でくくると

である。解と係数の関係より 、 なので

である。また

なので

である(正になっていて、確かに極大 極小)。

方程式を解く。 条件は

すなわち

である。両辺とも 以上なので 乗して

である。 では となり極値をもたないので不適。よって

である。これは をみたし、 で確かに極値をもつ。

k = -3/8O3
実線が(極大値 極小値)、点線が 。極値をもつのは と の部分だけで、2つが交わるのは の1か所である( では両方 に近づくが、そこでは極値が消える)。

で極大値 極小値を実際に計算すると 、 で一致した。 を 万点に刻んで条件をみたす値を探すと だけだった。

「極大値と極小値をもつ」ので 、つまり または である。これを先に押さえる。

の係数が正なので、小さいほうの解 が極大である。逆にすると符号が反転する。

と書き直すのがポイント。 のまま2乗・3乗すると場合分けが増える。

は式の上では解だが、極値をもたないので答えにならない。

第2問だけのページ

第3問 空間ベクトル

平面の法線・点と平面の距離・四面体の体積・三角関数の合成当サイトの体感難易度:標準

(1)点 から平面 に下ろした垂線と との交点を とするとき、線分 の長さを を用いて表す

答

と の外積で法線を求め、平面の方程式を書く。あとは点と平面の距離の公式である。

、 なので、法線ベクトルは

で、 に平行である。 を通るので平面 は

である( も代入すると成り立つ)。

距離。 との距離は

である。

平面の式に が出てこない。 が 軸方向なので、 は 軸に平行な平面になっている。だから の 座標 は距離に効かない。

で を計算すると で、外積から直接求めた距離と一致した。

法線は でも でもよいが、距離の公式では分母にその大きさを使う。約分した形で揃える。

は 上にないので である。絶対値は外せない。

(2)点 が をみたしながら動くとき、四面体 の体積の最大値と最小値を求める

答最大値 、最小値

体積は である。 は定数なので、 の最大・最小を求めればよい。 を三角関数で表して合成する。

底面積。 である。

体積。 (1) より

である( がきれいに約分される)。

の動く範囲。 、 とおくと

である。 は から まで動くので

で、 だからこの値はつねに負である。したがって

となり

である。よって最大値 、最小値 である( と )。

が にならないので、 は円周上のどこにあっても 上に来ない。「 は 上にない」という条件が自動的にみたされている。

を円周上 万点以上動かして体積を計算すると、最小 、最大 で、 と一致した。

が約分されて というきれいな式になる。ここで計算が軽くなる。

の合成。係数 を忘れない。

なので絶対値は符号を反転させる。 の最大は のときである。

第3問だけのページ

第4問 整式

次数の比較・恒等式・係数比較・連立方程式当サイトの体感難易度:やや難

(1) の次数と の次数はともに 以下であることを示す

答次数を とすると第1式から 、第2式から となり

両辺の次数を比べる。第1式から が で表せ、それを第2式に入れると が決まる。右辺でどの項が最高次になるかで場合分けが要る。

は でないので次数が定まる。、 とおく。

第1式。 左辺 の次数は 。右辺 の次数は ( の最高次係数は でないので打ち消しは起きず、 だから でも変わらない)。よって

である。 より である。

第2式。 左辺 の次数は 。右辺は (次数 )、(次数 )、(次数 )の和である。 と を比べて場合分けする。

  1. : かつ なので右辺の次数は 。 より 。これは をみたす。◯
  2. : なので右辺の次数は 。 より となり に反する。×
  3. : で打ち消しの可能性がある。第1式の最高次を比べると、 の最高次係数と の最高次係数が等しい(ともに の係数)。よって の の係数は 倍になって でなく、右辺の次数は 。左辺は で合わない。×

よって 、 である。どちらも 以下(実際は ちょうど)である。

(2) で求める 、 はどちらも2次で、確かに 、 をみたす。

のときだけ打ち消しが起こりうる。ここを飛ばすと論証が穴になる。第1式から2つの最高次係数が等しいと分かるのが鍵である。

から が出る。(定数)は第1式を成り立たせられない。

(2) と を求める

答、

(1) より 、 とおける。第1式から などが決まり、第2式に入れれば残りも決まる。

、(、)とおく。

第1式。

を係数比較して

である( の係数からも )。

第2式。 を使って

を係数比較すると

  1. :(第1式と同じ)
  2. :
  3. :、すなわち
  4. :、すなわち
  5. 定数項:(上と一致)

である。 と から 、よって 、。 で、第1式の とも合う。

したがって

である。

確かめ。

で、どちらも成り立つ。

を から まで 刻みに動かして2つの恒等式を計算すると、どちらも 以内で成り立った。

第1式で がまず決まる。これを第2式に入れてから係数比較すると式が短くなる。

は第1式()と第2式()の両方から出る。食い違わないことを確かめておくと検算になる。

最後に両方の恒等式に代入して確かめる。係数比較は条件を使い切ったつもりでも抜けやすい。

第4問だけのページ

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