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大阪大学 2021年度 前期日程 文系
阪大文系 2021年度 数学の解答・解説
全3問。当サイトで独自に解いた解答・計算過程・詳解・別解を、大問ごとに載せています。
最終更新 2026/10/19
問題文について
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第1問 微分・図形と方程式
放物線の接線・2次方程式の判別式・解と係数の関係・点と直線の距離当サイトの体感難易度:標準
(1) を実数、 を放物線 とする。点 を通るような の接線が、ちょうど2本存在することを示す
答接点の 座標 は をみたす。判別式は なので は相異なる2つ。接点が違えば接線も違うので、接線はちょうど2本
接点を とおき、接線が を通る条件を の方程式にする。
のとき なので、 上の点 における接線は
である。これが を通る条件は
である。 は の2次方程式で、判別式は
である( がどんな実数でも正)。よって は相異なる2つの実数解をもつ。
接点が異なれば接線も異なる。実際、接線 の傾きは なので、 が違えば傾きが違う。したがって を通る の接線はちょうど2本である。
の 座標が (放物線より下)なので、 がどこにあっても接線が2本引ける。もし が放物線の上側にあれば 本になる。 の定数項が であること()が「いつでも2本」の正体である。
万通りの で、2解から作った接線がどちらも を通り、2接点は相異なった。
「接点が2つ」から「接線が2本」を言うには、接点が違えば接線も違うことを一言添える。傾き で区別できる。
(2)点 から に2本の接線を引き、接点を とする。直線 の方程式が であることを示す
答接点の 座標を とすると解と係数の関係から 、。傾きは 、切片は
の解と係数の関係を使う。
(1) の の2解を ()とすると、、 である。解と係数の関係より
である。直線 の傾きは
である( なので割ってよい)。 を通るので、 の式は
である。定数項は を使って
となる。よって
である。
は によらず点 を通る。 が直線 の上を動くとき、2接点を結ぶ直線はつねに を通る、ということである( を準線とみたときの焦点にあたる)。
万通りの で がともに の上にあった。
を具体的に と書き下しても解けるが、根号が残って計算が重い。解と係数の関係だけで足りる。
(3)点 と直線 の距離を とする。 が実数全体を動くとき、 の最小値とそのときの の値を求める
答最小値 、
。 とおくと で相加相乗平均。
直線を と書くと、点と直線の距離の公式より
である(分子は なので絶対値は外せる)。
とおくと で、 である。分子は
なので
である。 なので相加平均と相乗平均の関係から
であり、等号は 、すなわち のときに成り立つ。 は 、つまり
である。これは をみたすので実現できる。したがって
である。
万等分の走査でも最小 ()で、 と一致した。
相加相乗平均を使うときは、等号が実際に成り立つ( が の範囲にある)ことを確かめる。
の2つとも答え。 が偶関数なので片方だけにしない。
▸ ▾ 別解:そのまま微分する
は偶関数なので で考えてよい。 を で微分すると
である。 では符号は と同じなので、 で最小。同じ答えになるが、置きかえのほうが式が軽い。
第2問 空間ベクトル
空間ベクトル・共面条件・内分点・内積と角当サイトの体感難易度:標準
(1)空間内に同一平面上にない4点 がある。、 とし、 を に内分する点を 、 を に内分する点を 、 を に内分する点を 、 を に内分する点を とする。 が同一平面上にあるとき、 を で表す
答
を基底にとり、 の係数を比較する。
、、 とおく。4点が同一平面上にないので、 は1次独立である。内分点を書くと
である( は なので )。
4点が同一平面上にある条件は、実数 を用いて と書けることである。各ベクトルは
なので、1次独立性から係数を比べて
である。第2式から 、第3式から ()。これを第1式に入れると
であり、整理すると
である。 のとき なので をみたしており、条件に合う。
この問題は同じ年度の理系 第2問とまったく同じ設定で、答えも同じである。空間ベクトルの基本(基底・1次独立・係数比較)だけで解けるので、文理共通で出せる形になっている。
万組の無作為な配置で、 のとき4点が同一平面上にあった。
の内分を と取り違えやすい。 なので は の である。
「同一平面上にない4点」は の1次独立を保証するための条件。これを明示しないと係数比較ができない。
(2)、、、、、 のとき、 の値を求める
答
内積をすべて数値にし、 を の式にしてから (1) を代入。
与えられた長さと角から
であり、、 である。
は である。展開すると
なので、条件は
である。(1) の を代入し、両辺に を掛けると
すなわち
である。 より である。このとき で、たしかに をみたす。
座標を作って を数値的に解くと の1つだけだった。
を と間違えると の係数がずれて別の答えになる。長さが だけ であることに注意。
出てくる は の外なので捨てる。
第3問 積分・整数
定積分の計算・因数分解・約数の列挙・整数の合同当サイトの体感難易度:やや難
(1)整数 に関する条件 を考える。 が および をみたすとき、 を で表す
答
両辺を計算して差をとると でくくれる。
両辺を計算すると
なので、差をとると
である。 倍して整理すると
であり、 だから
となる。 なので
である。展開した形で書けば である。
左辺は平方数なので 以上。つまり が必要で、 をみたす はかなり限られる。(2) はこれを使って探す。
の全数調査で、条件をみたす組はすべてこの式をみたした。
を使わないと、(このとき は何でもよい)が混ざる。
の因数分解 は (2)(3) でそのまま効く。展開形のままにしない。
(2) のとき、 および をみたす整数の組 をすべて求める
答
、 とおくと 。 が整数になる条件は 。
を に入れると
である。、 とおくと で、逆に
と戻せる。、 なので、 がともに整数になる条件は の1つだけである。また なので である。
なので は異符号で、 と合わせて である。( は の正の約数)とおくと で、 である。
- : は の倍数でない。
- : は の倍数。、。
- : は の倍数。、。
- : は の倍数でない。
よって
の2組である。確かめると では 、 では で、どちらも合う。また もみたしている。
の全数調査でも、この2組だけだった。
から に戻すとき、整数になる条件は2つあるように見えて、法 では同じ1つの条件に帰着する。
を落とさずに全部調べる。約数は 個しかないので、素直に並べるのが速い。
(3)整数 が および をみたすとき、 が の倍数であることを示す
答法 で なので 。 を戻すと から 、よって
合同式を2段階で使う。1段目で 、2段目で 。
を分母を払った形で書くと
である。
第1段。右辺は の倍数である。法 で 、 なので
である。よって であり、 は素数なので である。
第2段。( は でない整数)とおくと
なので
となる。右辺は の倍数なので 、 は素数だから である。すなわち は の倍数である。
(2) の答えでも確かめられる。 では でたしかに の倍数、 もそうである。(2) で という「 の倍数」が与えられていたのは偶然ではなく、(3) が言うとおり は の倍数しかありえない。
の全数調査で、現れた はすべて の倍数だった。
第1段だけでは「 が の倍数」しか出ず、 については何も言えない。もう一度代入して が現れるところまで進める。
があるので 。ここは (1) から引き継ぐ。
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