九州大学 2026年度 前期日程 文科系
第3問 整数・無理数の解答・解説
背理法・√2 が無理数であること・二項定理・偶数・奇数で分ける当サイトの体感難易度:標準最終更新 2026/10/06
問題文について
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掲載ページ名「試験問題、解答例等について」/2026/10/05に当サイトでリンク先を確認。 公開年度は大学側の都合で入れ替わることがあります。
(1) が無理数であることを示す
答既約分数で表せると仮定すると、分子・分母がともに偶数になって既約性に反する(背理法)
方針「無理数である」はないことの証明なので、背理法を使う。有理数と仮定したときに「これ以上約分できない」という前提そのものを壊すのが一番短い。
が有理数だと仮定する。このとき互いに素な自然数 を使って と書ける。
右辺は偶数なので は偶数。 が奇数なら も奇数だから、 は偶数。 とおくと
同じ理由で も偶数。すると がともに で割れることになり、互いに素としたことに反する。よって は無理数。
答案で省略しない方がよい点
- 「 が偶数 が偶数」は、対偶( が奇数なら は奇数)を一言添えておく。ここを飛ばすと減点されやすい。
- 「互いに素な がとれる」ことを最初に断る。有理数の定義から言えるが、書いておかないと矛盾の落としどころが曖昧になる。
(2) を自然数とするとき、 が整数となるための の必要十分条件を求める
答 が偶数であること
方針2つを足すと、二項展開で の奇数乗か偶数乗のどちらか一方だけが残る。どちらが残るかは の偶奇で決まるので、そこで切り分ければ「整数になる/ならない」が同時に言える。
二項定理で両方を展開して足すと
の中は が偶数のとき 、奇数のとき 。つまり が と同じ偶奇のときだけ項が残る。
- が偶数のとき … 残るのは が偶数の項だけ。 は整数なので、全体は整数
- が奇数のとき … 残るのは が奇数の項だけ。 なので、全体は の整数倍
が奇数のときの値を と書くと
すべての項が正だから は正の整数。もし が整数 なら となって (1) に反する。よって整数にならない。
以上より、整数になるのは が偶数のときに限る。
別解 漸化式で押さえる
とおくと 、。 は
、 から始めると、 の係数と定数項が1つおきに入れ替わる。 が偶数なら定数項だけ、奇数なら の項だけが残ることを帰納法で示せる。
この見方だと、偶数番目の値 が をみたすこともすぐ出る。
検算
で 、 で 、 で 、 で 。偶数のときだけ整数になっている。
答案で省略しない方がよい点
- 必要十分条件を聞かれている。「偶数なら整数」だけでは足りず、「奇数なら整数でない」も示す。後者で (1) を使う。
- の整数倍が整数にならないことは、(1) がないと言えない。(1) を引用する形にする。
- は に近い正の数だが、 ではない。「ほぼ だから無視」とは書けない。
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